なぜ急速充電は80%までなのか? | ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

ワイヤレス給電の開発課題
・コイルの位置ずれ対策
・電力伝送距離の延長
・安定した充放電制御
がパワエレ技術でどのように解決できるのか。
ワイヤレス給電とパワエレの両面から、双方向ワイヤレス電源の開発実績に基づいたノウハウを解説します。

電気自動車の急速充電は、満充電の80%程度までしか充電できません。

「20~30分間の充電で80%まで充電されるような大きな充電電流を、80%を超えた電池に流してはならない」

と電池メーカーが言っているわけです。

このような電池メーカーの要求に従って、我々パワエレエンジニアは充電器を制御します。

なぜ80%までしか充電できないのかについて、私のイメージを例え話として紹介します。


さて、スポンジ(例えば50cm程度の大きめの物が良いでしょう)を思い浮かべてください。
このスポンジに水道から放水して水をしみ込ませることを考えます。

スポンジが電池で、水が充電電流ということです。

最初は勢い良く放水しても放水した水は全てスポンジにしみ込んでいきますが、しみ込んだ水の総量が増えると放水した水の全てまではしみ込まなくなります。
この状態から、蛇口を絞って放水量を減らせば、放水した全ての水はじわじわとスポンジが水で満タンになるまでしみ込んでいきます。

これは、スポンジの内部に水がしみ込む余裕があっても、表面には大量の水を吸い取る余裕がないという状態になるためです。

電池を大電流で急速充電する場合には、80%までしか充電できないというのは、このスポンジと水のイメージに近いと思います。

いかがでしょうか?

  
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