ワイヤレス給電の回路モデルは分布定数回路?それとも集中定数回路? | ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

ワイヤレス給電の開発課題
・コイルの位置ずれ対策
・電力伝送距離の延長
・安定した充放電制御
がパワエレ技術でどのように解決できるのか。
ワイヤレス給電とパワエレの両面から、双方向ワイヤレス電源の開発実績に基づいたノウハウを解説します。

前回のブログで「分布定数回路」と「集中定数回路」を簡単に説明しました。

前回のブログはこちら:「分布定数回路」と「集中定数回路」

パワエレで扱う回路モデルは、基本的に集中定数回路で考えてよいということでした。


では、ワイヤレス給電はどうでしょうか?

厳密に電磁波という波動現象を扱うということは、空間座標を考慮して分布定数回路モデルで考える必要があります。
これは無線通信のように電波(電磁波)が波動方程式に従って伝搬するという考え方をした場合です。

一方で、1次コイルに電流を流すことで磁界を作り、相互誘導現象によって2次コイルに誘導起電力が発生すると考えた場合は集中定数回路モデルで扱うことができます。
要するにトランス(変圧器)ですね。


前回のブログに書いたように、厳密には分布定数回路で考えた方がよいのですが、集中定数回路で近似しても問題ない場合は集中定数回路で扱った方が簡単です。


ワイヤレス給電の理論を考える場合は
 電磁波:分布定数回路
 誘導:集中定数回路


このどちらの回路モデルで考えているのかを明確にしておく必要があるということです。(ハイブリッドもあるかもしれませんが)

そして、ワイヤレス給電の方式分も、空間のエネルギー伝送の原理が「電磁波」の伝搬なのか「誘導」で結合するのかで分けると良いです。

なお、このブログでは集中定数回路における誘導で説明できる方式を中心に書いていきます。

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