EV用非接触充電(ワイヤレス給電)の課題は伝送効率が低いことなのか? | ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

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ワイヤレス給電の開発課題
・コイルの位置ずれ対策
・電力伝送距離の延長
・安定した充放電制御
がパワエレ技術でどのように解決できるのか。
ワイヤレス給電とパワエレの両面から、双方向ワイヤレス電源の開発実績に基づいたノウハウを解説します。

電気自動車用の非接触充電の課題は、効率が低いことであると説明している記事や論文がたくさんあります。

また、高効率化を課題とした発明が多数特許出願されています。



この課題について根本的なところから考えてみましょう。


電気自動車の非接触充電において、
「送受電コイル間の距離が離れたり位置関係がずれたりすると、充電ができなくなる(充電時間が延びる)」
ということが本質的な課題です。


充電ができなくなるのは、
「受電側コイルから充電に必要なエネルギーを取り出せなくなる
ためです。


そして、エネルギーを取り出せなくなるのは
「効率が低い」
ためです………。


いや、ちょっと待ってください!
本当に効率ですか?

よく考えてみましょう。

 ★ 効率が低下するエネルギー損失の原因は何ですか?
 ★ その損失の原因を取り除いて効率を上げれば、充電に必要なエネルギーを取り出せるようになりますか?


実際は、エネルギーを取り出せなくなるのは
「結合が低い」
ためであり、
「結合の低下」と「効率の低下」とは、別の問題です。

つまり、課題は
「結合が低い場合に、充電に必要なエネルギーを取り出せなくなる」
ことです。


効率を改善しても、この課題は解決できないため
結合を強めるか、結合が低くても十分なエネルギーを取り出す方法を考案することが、課題クリアの手段となります。


課題設定って重要ですね。

しっかりと課題を見極め、それを解決することで製品開発を成功させてください!


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