人って年齢じゃないんだなぁ | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

私、思うんです、人の魅力って年齢じゃないなぁ、って……。

 

我が家の家の付近には竹藪や杉の巨木がある為、家の前の道はちょいちょい掃除が必要になります。

 

先日、掃除をしていたら近所の方が「ご苦労様。いつも綺麗になっているので気持ちがいいわ」とお声がけして下さいました。

 

その方は少し前にも素敵な微笑みと共にご挨拶をして下さった品のある70代位(?)の女性です。

 

「どちらにお住まいなのですか?」と伺ったところ近所の方だったので、最近、見かけなくなった高齢の素敵な女性の消息についてお尋ねしてみました。

 

最近見かけないと言うその女性は一人暮らしで90才前後なのですが、毎朝欠かさず歩く事を日課にされていて、上品でお優しくとてもチャーミングな憧れの女性でもあります。

 

しかし、この冬は全然お見掛けする事はありませんでした。

 

コロナ禍の時でさえマスクをされて最小限の外出をされていたのに…。

加えて、先日偶然お家の前を通りかかったら、お家がなかったので心配をしていたんです。

 

その女性がおっしゃるには、足が悪いのでお嬢さんが心配されて施設に越されたとの事。 

 

お元気で過ごされている様で安心しました。

 

その後の事です。そのご近所の素敵な女性との会話をご披露します。

 

「ねぇ、〇〇さん(足の悪い高齢の女性)のご主人、何をされていたか知ってる?」とご婦人。

 

「良く知らないのですが、母から映画監督か何かをされていたと伺った事があります」と私。

 

すると、その女性はケラケラ笑いながら、「違うわよぉ。映画監督ではないんだけど、東映にいらしたの。京都にいらした時に奥様を見初められたんですって、フフフ素敵ね。それで奥様はこちらに越していらしたのよ」…うーん、母の話はやはり半分に聞いておいた方が正解だ。

 

「だから素敵な外観のお家だったんですね」と私。

 

「近所の人は遠慮して余り家に上がらなかったみたいだけど、私は図々しく良くお家に上がってしまって…アナタ、錦ちゃんって知ってる?」

 

「きんちゃん」と言えば私の世代は萩本欽一さんだが、年齢的に萬屋さんの方だろ〜と思い「萬屋錦之介さんですか?」と私。

 

「そう、そう。錦ちゃんのプロマイドをね、私、貰っちゃったのぉ~。これ、私の自慢!」

 

そうおしゃられた時のそのご婦人の笑顔がなんとも可愛らしかった事。

10代、20代初めのアイドルにキャッキャと騒ぐ女の子に戻っていました。

 

なんだか魂からキラキラしていて…。

 

その時、思ったんですよ「人の魅力って、年齢じゃないんだなぁ」って。

 

今は多様性と謳われているせいか、TVでドラマを見ていても、若い世代狙いの若手の俳優さんばかりではなくなり、幅広い年齢層の俳優さんが起用されています。

 

でも、一方ではファッション等トレンドの中心は20代から30代前半位迄。

買い物も遊びもグルメもターゲットは若者です。

 

職場でもベテラン社員と若手職員では対応に差があったり、遠慮や嫌煙されたりしてしまう事もゼロではありませんし、40代も半ばにもなれば、全体の括りとして「女」から除外されている感があります。

 

勿論、お洒落にしていたり、女性らしさが醸し出されていれば、多少の賞賛は獲得しますが…それでもメディア等の括りとしては、女としてはトウがたっていれかのごとく、「女」とは見なされていない事を感じ取ってしまう。

 

そもそも女性自身が「もう年だから」「この年で〇〇をしようと思うのは恥ずかしい」と年齢をネガティブに捉えてしまいがちですし、そう思わざる得ない土壌が十分にあると思います。

 

でも、素敵な女性は沢山みかけますよぉ。


例えば、いつもお洒落を楽しんいらっしゃる白髪の女性。


何処の誰なのか分からないのですが、綺麗な真っ白な白髪をボブスタイルに、ある冬の日はサングラスをしてレザーのコートの下はヒョウ柄のワンピース。


ヒールを履かれてさっそうと歩く姿は映画「プラダを着た悪魔」のメリルストリープの様でした。

 

あの様な服装は、あの年代(60代後半から70代前半)だからこそ、格好イイ。


50代でやれば遣り手のオバサンになってしまうか、下手をすれば嫌味なオバサンになってしまう。

 

勿論、全ての女性がこの様なファッション誌から出てきた様な恰好ではありませんが、先程ご紹介した女性も、施設に移られた女性も、私のお菓子の先生も、見た目は一見普通の女性ですが、少女の様な可愛らしさもあってコロコロと良く笑うし、品があって、佇まいが美しい。

 

装いもきちっとされていて、凛としている。


それでいて決して近寄りがたい訳ではなくて……年齢とか世代でバッサリと「女」と「女じゃない生き物」(例えば、オバサンとかお母さん、奥さん等)と言う区分けをされるのってどうかな?と感じてしまう。

 

男性からすれば、性的な魅力があるかないかでの区分けなのかしらね?

 

でも、厳しい事を言えば年齢ばかり若くても、仕草や歩き方がもったいないなぁと感じる方は沢山いますし、若さを取ったらなんの魅力もない子もいます。

 

トレンドのメイクをしているから何となく可愛いかも知れませんが……それって未完成の可愛さだから俺が優位に立てると言う感じなんですかね?

 

だから、女子アナだって本当は知的だったり、育ちが良いのに、幼稚さを演出して女性から嫌われたりするんじゃないかしら?

 

稚拙だから可愛い…。

 

おっと、毒舌が止まりませんが……でも、全部含めて勿体ないと思うのね。

 

高齢にさしかかった女性も、女性としてもっと大切に扱われて良いと思うし、女性である事を楽しんで良いと思う。

 

そこに誰からの許可はいらないと思うのね。

 

男性だからとか女性だから、若いから高齢だからではなく、枠組みを超えて相手を認め合ったり、尊重出来る様になれると良いし、もっと交流があると素敵だなぁと思います。

 

エイジングにしても頑張って若さを保とうと無理をする事はないし、年齢を重ねても重ねたなりの美しさを表現する、その為に楽しみながらお手入れをすれば結果はついて来ますもの。

 

そこに他人の目は要らない。

 

若さや外見上の美に拘るのは、物を売る為に単に消費者に「不安」を煽っているだけですから。

それが物質主義でしたし…。

 

上手く言えませんが、人の魅力って「これこれこう言うもの」と言う、誰が作ったか分からない常識とか枠組みを超えたところにある様な気がします。

 

自分の生き方に責任を持つ。

 

人と違う事は最初は怖いかも知れないけれど、自分に繋がって、自分を極めて行く事が「普通にしているのに素敵な女性」を生むのかも知れない様な気がします。

 

自分で自分を好きになる。


そんな素敵な大人になるには、年齢は関係ありませんよ。

 

 



   

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