「おこっぺシリーズ」から学ぶ食との向き合い方 | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

この様な事を書くと語弊がありますが、私は最近「そろそろ殺生はいいかなぁ」と思う事があります。

特別な理由はなく、継続的な健康食を考えた場合、日々の食事は日本古来の伝統食が良いのかな?と考えた事に端を発します。
が…先日、映画監督の白鳥哲氏とはせくらみゆきさんの対談本を拝読した際、3.11の原発事故で福島の牛が殺処分となった話を見て、より強く思う様になりました。

畜産をされていた町の町長さん(市長さんだったかな?)は、牛達が殺されるのが忍びなくて仕方が無かったそうですが、自分が殺されると察した牛達の泣き叫ぶ声が暫く耳から離れたなかったとの事。

ここ数年、私は殆ど牛肉を食していませんでしたが、私はこのクダリを読んだ時、胸が締め付けられる思いになりました。

九州に住んでいる叔母が、唐津で焼き肉店をやっており(高齢の為現在閉店)、小学生の頃、叔母にくっ付いて肉の卸売り場に行った際、叔母が「牛の中には泣き叫んだり、膝を折り曲げて車から降りない牛もいるんだよ」と教えてくれた事を俄かに思い出しました。

とは言え、僧侶じゃあるまいし毎日精進料理の様な食事は味気ないもの。
それに、外食も含めて完全にヴィーガンに転向するのは中々難しいものです。

そこで、鳴海周平さんのおっしゃる「近くて遠いものを食する」と言う案を取り入れる事にしました。

近くて遠いものとは、近くは地消地産で、なるべく身近な場所で取れたもの。
遠いものと言うのは、人間から見て、牛・豚と言った哺乳類→鳥類→魚・貝類→植物がより遠い順番ですよね。この遠い順番から多く頂くと言う食べ方です。
ですので、ほ乳類に当たる豚や牛は、外食等で出された時だけ、有難く感謝しながら少しだけ頂く事にしています。

そう言うと、「鳥や魚は殺されても良いんかいっ」と重箱の隅を突く様な事を言う人もいそうですが、私は食べなくても健康なら食べなくても良いと思います。
食べるなら差し出してくれた命に感謝をしながら…食べ残さない事が供養だと思っています。

さて、食に厳しい私の知人は、乳製品も健康上カットしています。
理由を聞いたところ、出所が分からないから良くないのだとか。

出所と言うのは、その乳製品がホルモン剤の含まれた餌や組み換え遺伝子を使った餌を与えられて飼育されている牛さんのミルクかも知れないと言う事です。

確かに、人間の身体にも良くありませんが、牛さん達にも良くなさそうです。

もしかしたら、酪農をされている方から「アンタ、それは違うよ」とツッコまれそうですが、乳牛って心なしか穏やかな顔をしている様な気がしませんか?

「食べられる」と言う危機感が薄いせいですかね…。

以前、チーズもやっていた経験があるので、チーズ屋さんから頂く情報誌は目を通すのですが、TVや何かの取材などで、酪農家さんの後ろから興味深々にカメラに近寄ったり…意外と牛ちゃん達はフレンドリーです。

私はチーズに関しては口がお子ちゃまで、エポワスやモンドールと言ったウォッシュチーズは食べると美味しいのですが、実は、香りがちょっと苦手なのです。ところが、ハード系チーズは大好きで、コンテとアルザスワインなどは大好きな組合せ。

本来なら、牛や山羊・羊のミルクを少しだけ彼らから分けて頂くと言う形態が、彼らにとっても人間にとっても幸せな循環なんじゃないかな、と思った矢先、見つけました。
理想的な農家さんを。

それがノースプレインファームの「おこっぺシリーズ」です。




私は「おこっぺヨーグルト」から始まったのですが、パッケージの裏に、牛ちゃんと牛ちゃんの糞と草の絵が描かれていて、ちゃんと循環している事が分かるんですよ。
※糞じゃなく土かも…。

ホームページを見ると、夏は放牧されて青草をモリモリ食べている。
冬はサイロで夏に摂れた干し草をお腹いっぱいに食べているらしい。
しかも、寝床はいつも心地よい状態に整えられていて…。

ホント酪農家さんには頭が下がりますが、これって牛ちゃんも酪農家さんもHappyだと思うんです。

こんなに愛情をかけられて、彼らのミルクを無理ない分だけお裾分けして頂いて人間が頂く。
これって、自然に生かして頂いてる証拠です。

しかも、牛ちゃん達の糞が栄養となって大地に還元されて…ちゃんと地球が循環しているじゃない⁈

私は彼らの理念を支持する事意味でも、おこっぺシリーズのファンになってしまいました。

ヨーグルトや牛乳は近くのオーガニックスーパーで手に入りますので、チーズを取寄せて職場で空腹時のおやつに頂いています。

ヨーグルトもコクがあるのにスッキリしていて、なめらかで美味しいですよ。

酪農を含め農業は、される方は本当に大変だと思います。
それだけに、自然農法やオーガニック農法が良いと言っても、言うは易しで実際に行う方は手間と収益を考えると大変でしょう。

私達消費者も、食の全てをオーガニックに変えるとなると経済的にも負担が大きいですし、それにこの国のお役人達の事ですから、オーガニックに対する法律を変に誤魔化すんじゃないかと油断なりません。
「経済=儲け」になると純粋じゃなくなるんですね、なんでも。

でも、何となく生産者さんと消費者さんがもっと近づいて、お互いの気持ちが通じあう様な経済循環が出来ると、なんだか世の中幸せな感じがします。

別に大手の工場製品が悪いとは思いませんが、飽食も豊和状態となった今、地球にも動植物にも優しく、生産者さんと消費者にも嬉しい…薄っぺらい言い方になってしまいますが、皆が幸せでHappyの循環になる様な経済ベースが生まれると嬉しいなぁ、と思います。