ゆとりも大事よね! | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

今回はラノベを休んで、ちょっと食べ物ネタ。


さて…


「この世からスイーツが無くなったら、何て味気ない、暗黒の世界になるだろう!!

と1口食べた瞬間に心底、幸せな気分になちゃったのが、このマローネ・パラチンケン。

 



和栗を使った栗のペーストをクレープ生地で包み、アングレーズソースにスチームミルクのソースとクルミのアイスクリームが添えられたデザートです。

 

たっぷりのおソースはフォークだとすくっても下に落ちてしまいがちですが、ソースがこぼれない様にクレープがしっかりと受け止めてくれて、和栗の味わいに優しいクリームが相まって程よい甘さです。

 

私の周囲は結構食事に厳しくて、お砂糖・乳製品はNGとかヴィーガンと言う方も多い。

私も普段は野菜を中心に、タンパク質はなるべく豆や魚から。鳥や大好きな鴨は頂きますが、やむを得ない場合を除いて、豚や牛肉はなるべく摂りません。

料理にどうしても甘味を使う場合も、みりんかメープルシロップ、オリゴ糖を少し

 

でもねぇ…やはり、甘い物の誘惑にはねぇ…勝てないのよ~。

※なので、週末は甘いモノを頂いちゃいます。

 

この日は、昼間、人間ドックでレストランでの夕ご飯がこの日初めての食事。

やはり美味しいモノを何も気にせず、美味しく頂けるのはこの上ない幸せです。

 

毎日贅沢な食事を続けていたら身体は悲鳴を上げてしまいますが、キッチンの皆さんが細部に至るまで心を込めて作り上げた、芸術品の様なお料理を愛でるのも人間に生まれた特権だと思うんです。

 

料理を芸術の域まで押し上げたのは、やはり18世紀のフランスの文化の功績が大きいと思う。

と言うのも、18世紀のフランスの文化は有史上最高峰と言われ、それを越える文化は後にも先にも、もう出て来ないと言われているから。

※私が頂いているのはオーストリア料理だけど。

 

贅の限りを尽くし時間と教養を注ぎ込んで洗練させた、まさに王侯貴族達が命を懸けて作り上げた(だからみんなギロチンにかけられちゃったんですから)文化だからこそ、それ以上のモノは無いと言われるんですね。

 

その様な背景の中で王様たちを喜ばせる為に生まれた料理やお菓子達は、革命で王制が無くなり貴族達が殺され、職を失った料理人やお菓子職人が町場でレストランを始めたのがキッカケで現代に至っています。

 

現代人が甘いデザートが好きになるのも仕方がないですね。


オーストリアでは、そんなおどろおどろしい事は無かったけれど、ハプスブルク家のキッチンで一生懸命腕を磨いた職人達が、いつか自分の店を持つ事を夢見て、独立していき今に至っています。

 

因みに、フランスでもオーストリアでも王宮の宴席で食べ残った料理は市民に払い下げられて、王室の払い下げとして売るお店があって、人気が高かったそうですよ。

 

王様も市民も、人は美味しいものが食べたいと言う欲が強いんですね。

 

だって、美味しいモノを食べている時は文句なく幸せだもーん。

時には心の栄養も取らないとね。

 

やはり7割は身体に良いモノ。3割はお愉しみ。

この位、ゆる~い方が、長続きしそうです。

 



アミューズは根セロリのムース。手前は鰆とレンズマメのラグーと平茸のマリネ。

根セロリの香りがふわっと口全体に広がります。

レンズマメは微かに燻製香の様な香りも感じられや平茸も肉厚で堂々と主役を張ってます。

 


舞茸を加えたクリームソースを秋刀魚で包み、チロル産の生ハムで巻き上げたもの。トリュフの香りと共に。

トロトロになった茄子と、バルサミコとパンプキンシードオイルのソースと一緒に。

オーストリア料理なのに、和の趣を感じさせる一皿。10月のイメージにピッタリです。

 


カリフラワーのスープ。

ルイ15世の寵姫デュ・バリー夫人もカリフラワーのスープが大好きでした。

※クドイ様ですが、ここはオーストリア料理の店。

玉ねぎとカリフラワーの自然な甘みが優しい。サラッとしていて軽い仕上がり。幾らでも進んじゃう。

 



鱈のソテー。キャベツとベーコンのラグーと一緒に。ラグーはミルクを使っていますが軽やかです。

ヨーロッパで鱈はよく食べられますが、日本では身がフカフカした感じで、私はこのフカフカさが余り好きではありません。が、この鱈はしっかりとしていながらホワっと柔らかい。

サーヴィスのS君に聞いたところ、鱈の種類の違いと、鱈は水分が多い魚なので水分を飛ばし過ぎない様に火入れに注意しているとの事。

シェフも若手君達に「この感覚を注意して!」といつも言ってますよ~との裏話も。

 



↑いつもはプティフールをカットして貰うのですが、久し振りの賑わいで忘れてしまった様。有難く頂きました。


これが前回ご紹介した、私が「エリンギみたいだなぁ」と思ったメランジェ・リニューアルバージョン。勿論、ウィーンっ子の真似をして残った泡はスプーンで頂きました。

但し、私は泡にお砂糖は入れないけどね。

 

今回も訪問の数日前に「そろそろクリーム系の料理が食べたいなぁ、特にお魚はソテーしてクリーム仕立てに。ガルニには茸。デザートはモンブランが食べたい所だけれど、レストランでそれは無理だから、何でもいいや…」と頭の中でオーダーを入れて置いたところ…どうです?オーダー通りのコース仕立て。

しかも、ここのデザートで栗は余り出た事がないのですが…今年になって、私凄いかも。

 

あっ、そうだ!そうだ!

春に9周年のお花を贈った時「今年の暮れ頃には新コロちゃんも少し落ち着くと思うので…」とメッセージを残したんだっけ、私。

で、言った割に第5波で「うーむ…」と思っていたけれど、どーよ、この感染者の引き様。

久しぶりに、レストランも華やかな雰囲気でした。

 

まだまだ油断は出来ないけれど、私は幸運を呼ぶ女かも!!(なんて、自画自賛~)