オークリッジ オーヴァー・ザ・ショルダー ピノ・グリージョ 2012 | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

オークリッジ オーヴァー・ザ・ショルダー

ピノ・グリージョ 2012

 

 

オーストラリアはヴィクトリア州にあるヤラ・ヴァレーのワイン。

ヤラ・ヴァレーが何処にあるかと言うと、メルボルンの東。地図で言うと、シドニー側のずっと南、タスマニア島に比較的近い部分です。

 

 

ここは、最高気温がブルゴーニュより低く、ブルゴーニュ品種が栽培され、特にピノ・ノワールはオーストラリアの中でも尤も評価が高いところ。

冷涼な気候なので、当然、高品質なスパークリングワインも作っているところです。

 

 

ピノ・グリと言えばアルザスの主要品種。イタリアでもピノ・グリージョとして冷涼な北部の地域で栽培されている品種ですから、ヤラ・ヴァレーの気候とはベストマッチな品種となりそうです。

 

 

さて、オークリッジ オーヴァー・ザ・ショルダーは1978年、ヤラ・ヴァレーのコールドストリームに設立され、手摘み収穫、自然酵母による発酵、フレンチオークの大樽使用など、伝統的手法によりできる限り介入を少なくする事によって、畑の個性を反映させる作り手さんです。

 

 

若干麦わら色がかった、淡いイエロー。兎に角、色の薄さが印象的。

 

りは・・・ピノ・グリは、スモーキーな香りが特徴で、意外とハッキリとした果実の香りが取り難い品種。

遅い摘みで仕上げる事が多いせいか、甘い香りを感じる事が多く、生のイチジクの様な、柿の様な香り、僅かに柑橘的な香りがする事が多いです。

 

 

このワインは、販売店のワイン紹介評に惹かれて買ってみたものの、果実の香りよりも還元的な香りの方が全面に出ている印象は否めない。

キャップシールという環境を考慮しても、キャップシール文化のオーストリアはもっと果実味があるぞ!

申し訳ないけれど、私の評価は果実のポテンシャルとしてはあまり評価できないワイン。

ガッカリさっ!

 

 

ワインなんて好みの問題ですから、単に私の嗜好に合わなかっただけなのかも知れませんが、香りの印象は、火打石の様なミネラルの香りが支配的。

良く言えば、かるくローストしたアーモンド。果実の印象は余り感じません。

 

 

1時間半位かけて、ようやく、柑橘系の皮の様な香りがほのかに感じられる程度。

 

 

ワインの紹介文に、メロンの香りとありましたが、空き瓶の香りにやっとメロンっぽい香りが出てくる程度で、香りのインパクトは、非常に弱い。

 

 

葡萄の品種にもよりますが、これ程果実の香りが弱いと、葡萄のポテンシャルはハッキリ言って高いとは言えない。

 

 

逆に、香りは印象に残らないけれど、味わいはまぁまぁ。

スーッと身体に馴染む感じ。自然派の部類だからかもね。

 

 

アタックに一瞬、ほのかな甘味が口中に広がり、すぐに塩味を感じる穏やかな酸と苦味が舌の上に乗る感じ。

全体にコンパクトに纏まっています。

 

 

全体的にドライに仕上がっているワイン。

 

 

パッと見は目立たないけれど、よくよく見ると清楚な美人なのかな?という印象のワイン。

メーカーさんが言うには、「思わず二度見するワイン」とありましたが、どう言う意味だろう?

私には、二度見しないとどんな人だったか印象に残らないから、二度見する程度かなぁ。

 

 

あくまでも脇役に徹するワイン。これは悪い意味ではなく、どんな料理の邪魔もしないと言う意味。

 

 

例えば、本日は鱸のお刺身に合わせたのですが、わさび醤油で食べても良し、レモンやライム(我が家ではレモン)を絞って、お塩を着けて食べても良し。

鱸の持ち味の邪魔をしないワイン。

ついでに、レモンとオリーブオイルを使ったシンプルなサラダでも対応OK。

 

 

良く言えば使い勝手が良いワイン。だって、居酒屋メニューでも良いんだもん!

 

 

でも、それなら別にこのワインを選ばなくても良いと思う。

鱸のお刺身に合わせるなら、何もこのワインじゃなくても、甲州だっていい。

いや、むしろ、お刺身と言う和の食べ方なら、日本のワインに軍配を上げたくなるのが心情ってものだろう。

 

 

作り手さんの紹介を書こうとしてワインデータを見たところ、現在、在庫なしとの事。

 

 

悪いワインではないけれど、私は好きじゃないなぁ。

ピノ・グリってもっと良いワインになるのに・・・・何か、悲しい。