エレアノールと言う生き方⑩-人生を後悔しない為にpart2― | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

エレアノールは、ヘンリーとの結婚生活で、ヘンリーと離れる時は干戈を交えてはいけない事を学んでいました。



ヘンリーに異を唱え、悲惨な最後を迎えた臣下を見てきたので、エレアノールは復讐心を悟られない様、フランスに戻る時も、ヘンリーには愛人の事は詰問などせず、ただ「自領に下がって落ち着きたい」とだけ伝えて、ヘンリーが領地まで送ってくれる事を許可さえしました。


勿論、この時、既にエレオノールの心からヘンリーを追い出していた事は言う間でもありません。ハートブレイク

ただ、エレアノールは領地に着き、荒廃しているであろう領地を落ち着かせ、足場を安定させるまでは、下手にヘンリーを刺激してはならないと判断しただけの事。


女と言う生き物を敵に回した男に復讐するには、それなりの用意は必要なのです。


さて、エレアノールのフランスでの生活が落ち着いた頃、エレアノールがヘンリーと別れたがっている事を知ったルイは、フランスの版図を塗り替える好機とばかり、臣下であるヘンリーに反撃を開始したのです。にひひ


その頃、ポワティエでは、エレアノールが子供達に囲まれて楽しく暮らしていました。


王子ヘンリーはルイの娘であるマルグリットを妃に迎え、リチャードは同じくアレ―姫と婚約していた為、エレアノールを囲む家族はエレアノールの産んだ王子や王女の他に、王子の妃や婚約者達も加わり賑やかだったのです。

やがてルイとの間に生まれたマリーも加わり、ポワティエの宮廷は華やかな賑わいに包まれていました。音譜


ヘンリーを憎むルイとエレアノールを慕う子供達。

エレアノールの手中には駒が全て揃っています。


王子達とエレアノールは時にルイの庇護を利用し、ヘンリーに反旗を翻す。

こうして、家族同士の争いによってヘンリーの野望は打ち砕かれていくのです。


しかし、エレアノールも決して無傷ではいられませんでした。


ルイの提案で、ヘンリーはフランスの領地を長子ヘンリー(Jr)に、アンジェとメーヌ、アキテーヌをリチャードに、ジェフリーにはブルターニュを分割させる事に同意しました。


※父ヘンリーと長男ヘンリーを区別する為、息子の方は(Jr)と記載します。



因みに、末子のジョンは幼かった為、領地分割には入れなかったのです。


エレアノールは、溺愛していたリチャードをアキテーヌ侯爵として戴冠させ、リチャードと領民の和睦を図りました。

一方、イギリスの王座を譲られたヘンリー(Jr)は、戴冠とは名目だけで、父ヘンリーは一向に実権を譲ろうとはしなかったのです。


弟達がポワティエの宮廷で青春を謳歌し、統治を任されているのに対して、自分だけが統治をさせて貰えないと不満が募るヘンリー(Jr)。


母エレアノールの「王として毅然とした態度で臨む様に」と言う言葉に後押しされ、度々父と干戈を交えていたのですが、ルイと臣従の誓いを済ませている王子ヘンリーは、ルイに庇護を求め、とうとうノルマンディーにて父と子は戦火を構える事になったのです。爆弾

子供達が父に弓を引く様になった背後に、王妃エレアノールの影を感じていたヘンリー。むっ


今回の様に組織的な反乱を息子ヘンリー1人が企てられる筈も無く、ここでエレアノールが息子達を追詰めようとしている事が確実となったのでした。


そしてヘンリーの偵察隊が、事実を確かめる為ポワティエに向かうと、そこに王妃達の姿は無く、仕方なく引き上げると、その帰途で、王妃の側近と思われるグループを発見。


偵察隊が近づくと、そこに居たのは、男に変装した王妃エレアノールだったのです。


エレアノールは捕えられ、復讐の代償として、その後15年間、幽閉の身として過ごす事になるのです。叫び


<ポイント>

幸福そうな家族にも影の部分はあるものです。

各々が影を持越さない様折り合いを付ける事が大事。

栄華を極めても、争い事が絶えないのは最大の不幸です。


・・・・・to be continued