幸運の持ち主ヴィクトリア女王は、どの様な女性だったのかと言うと、性格は素直で正直。
大変真面目で几帳面な性格だった様で、女王の元に寄せられる膨大な報告書や手紙も、一字一句まで精読ほど、熱意と誠意によって応えたと言われています。
女王の素直さを示すエピソードにこんな話があります。
女王と夫のアルバート公が喧嘩をした後、女王は仲直りをする為に夫の部屋を訪れた時の事。
ドアをノックする音に、アルバート公が「誰かね?」と尋ねると、「女王です」と彼女は答えました。
女王の答えに何の返事もしなかった夫に「貴方の妻です」と答えると、アルバート公はドアを開け優しく女王を迎え入れたと言う話は有名です。
女性とは言え、内閣に君臨する難癖のある男性閣僚達にも引けを取らない強さを要求される立場です。
自分が悪かったと思っても、素直に頭を下げるのが癪に障る時だってあるでしょう。
それに、喧嘩をした後です。
仲直りをする為にアルバート公の所に行ったとしても、何となくバツの悪いものです。
意地を張って「女王です」と答えるところも同性として大いに頷けますが、素直に自分の非を認める潔さは見習いたいものです。
いつの時代も素直な女性は男性から愛されるのですね。
アルバート公は決してヴィクトリア女王の影になる様なマスオさん的存在ではなく、教養豊かな男性だったそうです。
最初は、ドイツから婿入りした為、よそ者として冷たく扱われていた様ですが、闊達で社交的な性格を活かして、厄介な問題を上手く取り纏めたり、女王に賢明な助言を与える実力者でした。
公私共に夫に支えらたヴィクトリア女王は、39才で夫が急逝すると、その後、亡くなる迄ずっと喪服を脱ぐ事はなく、亡き夫を想って生涯を過したと言われています。
英国のティーケーキの定番ヴィクトリアサンドイッチケーキは最愛の夫の死に塞ぎ込んでしまった女王様に笑顔になって貰おうとして考案されたもの。
2枚のスポンジケーキにクリームとジャムを挟んだ素朴で優しい味のケーキですが、皆から心配される程、本当に愛されていたんですね。
これらのエピソードばかりですと、完璧な良い人ではないと運も味方にならないのね?と気落ち(?)されるかも知れません。
ヴィクトリア女王も人の子。
「ちょっと、何よ、あの娘!!」と思ってしまう事もあります。
次の章では、癇に障る様な出来事が起きた時のお話を紹介します。
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