ソーヴィニヨン・ブラン フォシリーニブレグ2011
ドメーヌ ツィリンガー
以前ご紹介したワインと同じワイン、ヴィンテージも同じです。
作り手さんツィリンガーとなっていますが、テメントさん。スロベニアに持つワイナリーの為、名前がツィリンガーとなっています。
テイスティング評ですが、基本的には約1年前と変わりません。
外観は、縁に若干緑が残る、やや濃い目のレモンイエローですが、イエローに若干深みが出てきています。
香りはレモンピールのコンフィチュールの様な香り。ベースの香りはシトロン系です。
レモンピールやグレープフルーツ。
そして、青い草の香り。この果実と青い草の香りと言う、ちゃんと寒気のある地方のソーヴィニヨン・ブランに特有の香りが香りの構成要素を支えています。
が、テメントさんの作るソーヴィニヨン・ブランは酸の厚味が違います。
以前ワイン評を書いてから1年弱ですが、素直な果実香りではなく、閉じ気味。
シトロン系、青い草の香りが全面にありながら、ミネラルの香りが段々強くなっています。
熟成の第2段階に入る前と言う感じ・・・もう少し経つと、香りは閉じる筈です。
直ぐにミネラルの香りが出始め、貝殻の様なミネラルの香り。その貝殻も酸が強い為に、焦げた香りまで行きませんが、還元的な香りが少し強めに出ています。
これから、2年後、5年後とどの様に変化していくのか非常に楽しみなワイン。
税抜きで¥2,900.-と言う価格ながら、熟成の経過が楽しめそうなポテンシャルの高いワインです。
テメントさんはワインセミナーでお目にかかった事がありますが、機会があれば、是非、ワイナリーを訪問してみたい作り手さんです。
ソーヴィニヨン・ブランの作り手さんとしては、一番興深い・・・この人のフィロソフィーを聞いてみたい作り手さん。
味わいは、アタックに心地よい果実味を感じながら、エレガントな酸が最後まで持続します。
白ワインは酸と苦味のバランス、苦味がどの様の出てくるかを見ますが、苦味は至って穏やか。果実味と綺麗でエレガントな酸が印象的なワインです。
同じ銘柄で同じヴィンテージのワインなので、ワイン評は要らないと思っていましたが、良いワインは熟成度合いを記録するのも面白いもの。
記録に残すべきわいんです。
相性料理は、鶏や豚肉など白身のお肉を使った料理等。フルーツのソースを添えても面白いです。我が家は、島田ハムさんのステーキ用のハムがあった為、ハムステーキに、ゆで卵を使ったマヨネーズ風味のソース(ゆで卵、塩コショウ、パセリ、ホワイトバルサミコ酢(熟成後甘味のある物))、焼き野菜とハーブを使ったアボカドのディップなどに合わせましたが、香りの構成要素がシンプルなので、現時点ではシンプルな料理に合わせやすいです。
機会があれば、同じヴィンテージのワインを熟成を追って飲んでみたいワイン。
やはりテメントさんは只者ではない!(判ってはいたけど)