「慎み深さ」アントワネットが娘に伝えた事① | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

現代でも貴族社会が存続しているヨーロッパ。


貴族と言うと、豪華な宝石を身に付けて、社交に興じているイメージをお持ちではありませんか?


しかし、本来、彼らは、人前で高価な宝石は身に付けないのだそうです


何故なら・・・・.


高価な宝石は、誰もが持てるものではありません。

財産となる様な宝石を身に付けると言う事は、それらを持つ事が出来ない人達に嫉妬や妬みの感情を植付けるからです。


その為、彼らは人前ではイミテーションを身に付けます。


では、本物はいつ身に付けるのでしょう?


本物は、家族との食事など、内輪の大切な人達との席で身に付けるのだそうです。


彼らにとって宝石及び財産は人に見せびらかすものではなく、家族など大切な人達と大事な時間を過ごす為、個人のお楽しみ用なのです。

と言いますのも、彼らは、慎み深く、困っている人には手を差し伸べる様、幼い頃から躾けられている背景があるからです。


つまり人前でブランド品や高価な宝石を見せつける人達は、成り上がり者だと言う事です。


分かり易い例として、日本の高級クラブでも、成金程高いお酒を頼み、高級時計を身に付ける人が多く、古くからのお金持ち程、一般の人と変わらない装いで、周りに気を配りながら、普通のお酒を飲まれるそうです。


高価な時計はご自宅で、ご自分の楽しみとして所有されているそうですよ。


昔むかしのお姫様達も、国の威厳を保つ為に、一見豪奢に見える生活をしていました。

しかし、実際は、慎み深く、謙虚である事が美徳とされていました。

これは、現代の貴族階級の方も一緒です。


一般的に、マリー・アントワネットは浪費家で、その為革命が起ったと言われていますが、とんでもない!


意外と思われるかも知れませんが、アントワネットの支出など、歴代の王妃と比べても、それ程多くありませんでした。


その後のナポレオン一族が、その何十倍も浪費したことをご存じですか?

ナポレオンの傍若無人振りこそ、成り上がり者の最たるもの!


実は、王太子妃時代のアントワネットは意外と倹約家で、借金の申し出をする事も無く、決められた年度額の中で遣り繰りをしていたんですよ。


さて、フランス革命の真相は別の機会に書くとして、今回は、余り語られる事のない、母としてのアントワネットに触れたいと思います。


兄弟姉妹達に次々と子供が生まれる中、自分も早く母になりたいと願ったアントワネット。


結婚8年目にしてやっと授かったマリー・テレーズやルイ・シャルルは、国王夫妻にとって、かけがえのない宝物でした。


王女が初めて喋ったのが「パパ」だったとか、よちよち歩きの王女に、誰かが「お母様は誰?」と聞いたら、真っ直ぐに自分の所に走ってきた事が嬉しくて仕方なかった、等と日々の成長に目を細め、遠く離れた家族に知らせる様子は、私達と一緒です。


「お母さんは花が大好きだから」と、アントワネットの化粧台に、毎日、花を摘んで飾ってくれる、ルイ・シャルルは王妃のお気に入りでした。ブーケ1


王子や王女達が誕生した喜びに、ミルク代を払えずに牢獄に入れられている母親達に恩赦を与え、その年に生まれた子供の養育代を支払う等、国王夫妻にとって、子を持つ親になった事は例えようのない喜びでした。


「育児」と言う大事業は、アントワネットを思慮深い母に変化させた様です。


・・・・to be continued