all that JAZZ 2011 | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

all that JAZZ 2011

ニュージーランド マールボロ地区 

品種:ピノ・ノワール

マールボロ地区はニュージーランドの南島の北端にあります。

赤ワインではピノ・ノワールが主要ですが、実はここで特筆すべきはソーヴィニヨン・ブラン。トロピカル系の香りの中に、カシスの芽など爽やかな青っぽい香りがあり、コストパフォーマンスも良いです。特にグラウディ・ベイのソーヴィニヨン・ブランは美味しく、¥1,000程度の差なら安定感や品質を考えると自信を持ってお薦め出来ると思います。

マールボロ地区は小石が多く排水性が良く、日照量が豊かな割に夜間が冷え込む為、凝縮した果実味のワインに仕上がります。

お隣の国ながら、オーストラリアのピノ・ノワールはタンニンが若干アグレッシブな感じがします。ニュージーランドの方がタンニンのキメが細かく、酸がエレガント。若干ブルゴーニュのピノ・ノワールに近い味わいに仕上がる様な気がします。

さて、今回のワインall that JAZZですが外観は紫がかったやや濃い目のルビー色。

香りは、ラズベリーなど赤系果実とカシスの中間であり、リキュールの様な凝縮感が感じられます。

ニュージーランドは積極的にキャップシールを使用しているため、嫌気的な状態で保存されている事もあり、グラスがテイスティンググラスで小さい事と相まってミネラル香りが支配的。開くまで若干の時間を要します。

シナモン、やや乾いた木の香りなどエルバッセの香りも感じられます。

香りの構成要素は比較的シンプルです。

味わいは、アタックに優しい果実味があるものの溌剌とした酸が印象的。この酸がずっと最後まで引っ張っていく感じです。フィニュッシュからアフターにかけてエスプレッソの様な苦味が舌の上に乗っかる感じ。タンニンはきめ細やかで酸に綺麗に溶け込んでいます。

噛みごたえのあるワインです。

ブルゴーニュのピノ・ノワールより気楽に家庭料理と合わせやすいワインです。

但し、上手に作ったブルゴーニュ・ルージュの方が凝縮感はあります。

気楽に飲めるピノ・ノワールですが、¥2,000台で飲みごたえを求めるなら、カリフォルニアのピノ・ノワール(現地購入)に軍配が上がりそうです。

赤ワインについては、無理して美味しいピノ・ノワールを探すよりは、その国の土着品種を見て行った方が面白そうな気がします。