「団結」とは何を指して言ってるのか?  | 日記「ウクライナ人の戦い」 Masanori Yamato

日記「ウクライナ人の戦い」 Masanori Yamato

「ウクライナ戦争」を描くことで、プーチンとは何者なのかを書きたい。

「団結」とは何を指して言ってるのか? 2024/7/24 13:00

 

トランプもハリスも「団結(united)」を叫んでいる。二人の公約が期せずして一致したという訳ではなかろう。二人がアメリカに同じ危機感を有していると見なければななない。

 

団結とは危機の裏返しである。では、その危機とは何か?また、団結の裏返しは分裂でもある。分裂は二分化を意味する。二人はどこにアメリカの分裂や二分化を見ているのか。なぜそれを危機と見て団結と叫ぶのか。

 

共和党と民主党という政治Partyの存在は昔からである。大統領選挙はいつも大接戦である。だから、大統領も交互に輩出してきた。しかし、大統領の出身の違いで合衆国が危機に陥ったことはない。内政においても外交面でもアメリカという国が危機的状況に陥ったことはない。

 

合衆国としての地位を揺るがすことはなかったけれども、たびたびの戦争の当事者としての役割と位置づけにおいて、時の政権の間で激しい対立があったことは事実であり、それも幾度もあった。

 

ヴェトナム戦争がそうである。イラク戦争がそうであるし、アフガン紛争がそうであり、今もロシア・ウクライナ戦争に関係しており、イスラエルとパレスチナの紛争に関わらざるを得ない状況である。

 

こうしてみると、アメリカという国の存在感の大きさをというか、世界各地での紛争に関わってきたアメリカのプレゼンスというものを知るにつけ、アメリカの強大さを思わないではおれない。しかし、この世界の紛争地域におけるアメリカの関わり方において、国内でその政治スタンスが二分化していることがアメリカの危機という風にとらえる人は多くはないであろう。

 

アメリカの危機はおそらく国内にあると思う。危機を、危機の所在を探っていくには思い当たる個別の対立をひとつひとつ取り上げて、その問題の本質に迫らないといけないと思う。

 

価値観の相違から闘争が展開されている「人工妊娠中絶問題」がある。メキシコとの国境を経由して入ってくる不法移民の取り扱いの問題もある。銃の所有と銃犯罪の深刻な問題がある。経済面ではインフレ問題があり、「Rust Belt(錆びた工業地帯)」と呼ばれる北部五大湖周辺の労働者の失業問題があり、個人の所得格差の問題がある。

 

こうして書き出したものの、強大国アメリカであるけれども、我が国とは大きく異なる問題を抱えていることが解かる。アメリカを知るということはアメリカが抱えている問題を知ることだとわかる。

 

大統領選を挟んでこれらの問題は議論されていくはずである。それらを注意深く観察していくことでアメリカを少し知ることができるだろう。

 

(最後に日時を書いたら、そかあ、今日は芥川龍之介が服毒自殺を決行した日だったかと改めて思い起こした。昭和2年だったからもうかれこれ100年ほども経つのかと思った次第なり)

 

写真はWikipediaから

照明器具、地図の画像のようです