石平さんが噴き出している  | 日記「ウクライナ人の戦い」 Masanori Yamato

日記「ウクライナ人の戦い」 Masanori Yamato

「ウクライナ戦争」を描くことで、プーチンとは何者なのかを書きたい。

 

石平さんが噴き出している   2023/12/18 18:30

 

 

石平さんは毎週土曜日に中国ニュースを解説している。以下は12/16の解説からの引用である。石平さんは自分の解説を語りながら終始笑っていた。原稿を読みながら噴き出していた。

なにがそんなにおかしかったのかというと、それは12/11,12で開催された「中央経済工作会議」の顛末である。

 

「中央経済工作会議」は例年12月に開催される。翌年の経済政策を示し、重要指針を示す会議である。例年、現状の課題と向こう1年の具体の経済政策を打ち出してきた。ところが、今年の工作会議は違った。

 

12/12に終了した「中央経済性工作会議」が打ち出した経済運営の方針は次の一文であった。

「経済宣伝を強化し、世論を導き中国経済の光明論を高らかに唱えよう」

 

この「中央経済工作会議」の方針を受けて康義国家統計局長が訓示した。

「全局員が思想、行動の両面において、習近平総書記と党中央の高度なる一致を保たなければならない。(そのためには)数字の公布と解読をよくし、社会の予測と期待を正しく導く必要がある」

 

12/15には、国家安全企画部(秘密警察組織)までが声明を発した。

「中央経済工作会議の精神を受け、経済安全を守る壁を築こう。我が国の経済は内部的困難を抱えている。同時に外部からの攪乱にも直面している。(そのため)国家の経済安全を危害する者は毅然として取り締まる」

 

中国国内の経済紙がこぞって紹介している。

 

この日12/12、午後からの会議には習近平は姿を見せなかった。ヴェトナムへ発ったのである。

 

習近平がこの「中央経済工作会議の成果」に満足してヴェトナムへ発ったのか?それとも、工作会議の面々のアホさ加減に「こいつらどうしようもないわい」とあきれて北京を出発したのか?これは推察する以外ないのであるが、いくら中央集権体制を目指す習近平にあっても、今回の「工作会議」には、あきれてものが言えなかったという感想を抱いたのではないだろうかと想う。

 

「日経新聞」が報じるところでは、12/13の上海総合市場は34p下げて2968pで終えた。深圳市場も1.2%下げた。上海総合市場は15日にはさらに下げて指数は2942pで終えたと伝えている。

 

輸出も消費も徐々に低下を示している中国経済である。その中国経済を救済する姿勢も、具体的な支援策を示さないのでは、さすがに市場も落胆するしかない。

 

李克強亡きあと、経済の指導体制は国務院から共産党中央に代わった。それがよくもまあ、そろいもそろってスローガンを打ち上げてばかりの中国共産党中央である。首脳たちのレベルが知れるというものである。解説しながら石平さんが噴き出すのも解ろうという話である。