テコンドーとはサイン・ウェーブなり(1) | 白帯以前素人による「なんちゃってテコン島」

白帯以前素人による「なんちゃってテコン島」

独習しているテコンドーや子育てその他感じた事等駄弁を色々書きます。

 さて、今日は唐突にクエスチョンから入りますがね、


「テコンドーとは何ぞや?」


 と聞かれたら、世のテコンドイスト(?)達はなんて答えるのだろうか。


 私的は、「それはサイン・ウェーブ」と答えます。

というか、私的でなくともこれが正解だと思っているのですが。


 なにせ、「サイン・ウェーブ」の他にテコンドーが空手その他の格闘技と差別化を図れるオリジナル・サムシングってないのでは、と思ってます。


 オリジナル・サムシング……って大事ではありませんか。


 実は、私がテコンドーを子供たちにやらせるのに、一番引っかかったのはここなんですな。


 空手でもなくキックボクシングでもなく総合でもなく、テコンドーをやるからには、ザ・テコンドー・オリジナルのサムシングをマスターしないでどうすんの、と。


 ザ・テコンドー・オリジナルのサムシングを知らないでどうするの、と。


 そう意気込んだ私、道場へ行く前にネットとか本とかで調べましたねん。


 そこでまず、これ↓


DVDでマスター テコンドーバイブル/愛隆堂
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 なんつっても、「バイブル」なんつータイトルがついてるからには、

そりゃもうテコンドーに関するサムシングが盛りだくさんにちげえねえと素人が思ったって罪にはなりますまい。


 ところが、どっこい。この本、悪いけどタイトル負けだろ、と。


 ただ、技の分解写真と型の分解写真が羅列されていているだけ。

DVDもただ本書の内容をなぞったもの。


 はっきり言って、初見のものにはわけがわかりませんたい!


 ま、後々少しテコンドーに対する理解が進んでくると型とか蹴りの形の確認には使えるという事がわかりやしたが、


 つまり初見の、知識ゼロの時より「使える本」であることは間違いないが、

それでも、「バイブル」はねえだろ、と今でも心の中でそっと呟いてしまう本である。


 大体この本は、テコンドー創始者チェ・ホンヒ総裁の「声」は全くなく、おそらく総裁が一番にこだわった空手との差別化の部分が、それはテコンドーの力の原理や型の意味なのだけど、そういったものがごっそり抜けているか、全く簡単にしかも、抽象的に説明されているのに過ぎないのだ。


 あきらかに疑問に感じる部分もある。


 例えば、まえがきの部分で、著者は、「テコンドーには1200種類の足技と2000種類の手技で構成されている」なんて書いてるが、「バイブル」と謳っている本書に出てくる技は手足合わせて数十種類である。


 これでは、テコンドーを揶揄したい連中に、「のっけからファンタジーかよ」と突っ込まれても返す言葉がないじゃないか。


 そして、まえがきの直後に「力の原理」と称して、テコンドーの脅威の力について、もっともらしく簡単に、「反動力」、「集中」、「バランス」、「呼吸」、「質量」、「速度」について説明してあるだが、


 この説明が、科学的に説明しようとしつつ抽象的なのだ。


 判る人には判る筈だが、「科学的」と「抽象的」というは一つの話の評価にけっして同居してはならない筈だ。


  要するに「よくわからん」のだ。これは、決して私の頭の所為ではない筈だ。


  「力の原理」の次は、肝心の「サイン・ウェーブ」


 テコンドーの大きな力を生み出すために上下運動を使う。それがサイン・ウェーブだというのだが、前項の「力の原理」とこれがどう繋がるのか、そこに何の説明もなく、初見では「めまい」をおこしそうな「バイブル」であった。


 しかも、このサイン・ウェーブこそ、テコンドーがテコンドーたるオリジナル・サムシングなのに、その重要性はこの「バイブル」ではあまり語られてないのだ。


 こんなカンジで頭を抱えながらも、折角買った本だし、子供たちはすでにテコンドークラブに入っちゃったし、身体の調子いかんでは自分も「入ろうかな」という希望も密かに抱えていた当時、


 本書をペラペラめくりながら、DVDも何度も再生しつつ、「謎」に迫ろうと努力してましたねん。


 それでも、やっぱりわからねー!


「サイン・ウェーブって何? 力の原理って何?」


 と叫ぶしかない状態でしたな。


 ここで、私の「判らないものを判らないままにしておくのは不得意」という性格が災いするわけで……。


 要するに、本で判んなきゃ、テコンドークラブの道場主、指導員に聞くしかないだろうと、


 そう意気込んで、ある日、クラブで、練習が終わった後に指導員捕まえて質問したんですわ、色々。サイン・ウェーブをメインに、後色々細かい事も。


 そん時はね、その、私より10以上も年下の彼(道場主)はわりと丁寧に答えてくれたんですがね。


  でも、残念ながら答えになっていない答えだったわけ。


 それでまあ、家に帰った後、なんかいい書籍はないかと探しまくって購入した本の中に、あったんですわ、サインウェーブの説明が。その他テコンドーのあれこれを理論的に説明してくれてたり、


これがそれ↓


Taekwon-do Patterns: From Beginner to Black Belt/Crowood Pr
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 そして、更に、チェ・ホンヒ総裁が自らサイン・ウェーブを指導している動画を見つけましたねん↓

http://www.youtube.com/watch?v=Wqsx-Jarba4


 このツー・アイテムのお陰でサイン・ウェーブやその他テコンドーのもろもろにずいぶんと理解を深めることができましたねん。


 でも、何でウチの息子の通っているテコンドークラブの大先生は、私の質問に明確に答えられなかったのか。


 謎は残るわけ。聞き方が悪かったのかな。そんなこたあないわな。


  ただ、その指導者、教え子たちには「ウケ」はいいのだろうけど(多分)、

私が見たところ教え方は決して上手い方じゃない。


 判り易く説明しようとして、言葉の選択を間違えて、余計判らなくなるという典型的な「勉強不足」な先生タイプなんだな。


 テコンドーの初学習者がサインウェーブをまずどこで学ぶかと言うと、

空手でいう「中段突き」で学ぶ場合が多いと思う。


 特にアンヌンソ・カウンデ・パロチルギ(座りスタンス・中段・突き)は、サインウェーブが出来て初めてテコンドーのそれと言える筈だ。


 これがサインウェーブを使ってやれないと、空手の「正拳突き」と同じになってしまう。


 ちなみにサイン・ウェーブとはテコンドー用語ではない。


 中学生以上の皆さんには理科や数学でおなじみの正弦波形である。



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 テコンドーの突きでは、横から見た時に、この正弦波形を膝の屈伸を主に使って現すのだ。


 何のためか、


 「脅威の威力を出すため」に(ホンマかいな?)。


 本当に脅威の力が出るかどうかは別として、このサイン・ウェーブこそ、テコンドーが空手と差別化を図るためにどうしても必要かつ重要な要素として、


 創始者のチェ・ホンヒ総裁は確立したという次第。


 サイン・ウェーブに関してはまた次の機会に考察したいが、兎に角、初学習者にはこのサイン・ウェーブがまことにやっかいでマスターしづらいのだ。


 なんで?


 そりゃもう、教える側が下手だからだ(ナンチャッテ!)。


 とは言い過ぎなので、関係者に向かってソーリーします。


 でも、少なくともウチの息子のクラブの指導者の「説明の仕方」は下手だった。


 自分がやって見せながら、


 「はい、力を抜いて、ここでバスッと突きを打つ!」


 だけ……。


 確かにサイン・ウェーブを理解してから彼の指導法を振り返れば、


 「狙いは判るんだがね……」程度の理解はできる。


 ところが、初学習者は頭の理解がないから、指導者の動き、言葉の何処に一番最初のポイントがあるかわからないのがほとんど。


 ウチの息子も、勿論その時後ろで見ていた私もコツがさっぱり掴めなかった。


 別にサイン・ウェーブに限ったものではないが、人はある動きをマスターしようとする時には、コツがつかめないまま、やろうとすると、教える側の動きをアニメのコマ送りみたいになぞってマネしようとする傾向がある。


 それで息子もコマ送りみたいに突きの動作を真似て、全く様にならない。

私も家に帰った後、「テコンドー・バイブル」を見ながら、おさらいをし、何度も練習するが、どうもしっくりこない。


 隣で観ていた妻も、「それなんか違うんじゃない?」とくる。


 そんなこんなであれこれ苦しんでいると、


 先に上げた本やチェ・ホンヒ総裁の動画に出会ったわけだ。


 それで、まあ、なんとも、いとも簡単に「理屈」を理解して、やってみると、


 これが、簡単なんだな。妻の前でやって見せると、


「そう、それ、それ。それよ、テコンドーでやってたのは」とOK出し。


 早速息子にも理論をさっと説明して、やらせると、これまた、


 すぐに出来るようになった。


 出来るようになった息子を見ながら、「だから、まず電車に乗れってのはダメなんだよ」と一人ごちたのは言うまでもない。


 で、もって息子は当然ながらその次の、テコンドークラブの時に指導者から、上手くなったと誉められて、無事メデタシ、メデタシ、となったわけだが、


 私的には、ちょっと複雑……理由は自粛と。


 ま、そんなこんなでサイン・ウェーブの話をまだまだ続けます。



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ではでは。