能ある鷹はネイル通う。 -4ページ目

能ある鷹はネイル通う。

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昔から右向け右が嫌いだった。

言われた通りに平然と何の疑問を持たず右を向く人も、あまり好きになれなかった。

人と変わったことをするのが私のモットーだった。

クラス対抗リレーでバトンを受け取って逆送をしてみたり、テスト中にトイレに行きパンツ一丁で戻ってきたり、ある日は学校近くの八百屋で長ねぎを買い、それを武士の刀の様に腰に携え登校したこともあった。

今思えば何が楽しかったのかよく分からないが、その時はそれが正しいことのように思っていた。

そうしてる内に私は様々な教師に目をつけられ、特に生活指導には呼び出されこっぴどく説教をされた。




高校3年の秋、私はクラスの文化祭の実行委員に選ばれた。

今まで何度も実行委員に推薦されていたのだが、私は文化祭というものがどうも好きになれず、いつもそれを断り文化祭当日は仮病で休んでいた。

最後くらいは何かしてみようかと思い、私はそれを快く引き受けた。

男子校の私の学校は、ほとんどのクラスが近所の女子校と仲良くなりたいが為に、どこを見渡しても喫茶店ばかりが並んでいた。

それにウンザリしていた私は、クラスの出し物を「催眠術の館」と名付け、私が催眠術師になりクラスメートに催眠術をかけ無理難題を言うという何とも訳の分からない店を出した。

無理難題の内容は、今から母親へ電話して愛のポエムを読めとか、ボールペンと真剣にプロレスをしろとか、最後にはクラスメート全員に集団睡眠をかけ、応仁の乱をしろと命令をした。

私はその時、本物の催眠術師になれた。