市民団体「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」と「9条改憲NO! 全国市民アクション」は19日,「NO WAR! 憲法変えるな!4・19国会正門前大行動」を掲げるデモを,東京,北海道,大阪など全国約160カ所以上で共催した。東京・国会議事堂前で開催されたこの日のデモは5回目で約3万6千人(主催者発表)が参加。参加者たちは,「憲法改正反対」「軍拡反対」「NO WAR」「憲法守れ」「戦争反対」「高市政権は憲法守れ」などと記載されたプラカード,ボード,うちわを手に,シュプレヒコールを繰り返していた。
永田町関係者は,「今,国会議事堂前付近では,高市総理が加速化を進める『憲法改正』と他国の戦争に巻き込まれないための『戦争・軍拡』に反対するデモが定期的に開催されている。今回のデモで5回目となり,前回よりも多い約3万6千人が平和への願いを込めて集結したとのことである。高市総理にとっては,憲法改正は党大会で,『時はきた』と意気込む程,政治家として悲願であり,発議に向けた動きは明らかに加速化されている。一方で,物価高対策など国民の生活に密着した課題に関しては『検討』する姿勢は見せているものの,具体的な出口は未だ見えてきていない。『食料品の消費税率は0%』や消費税減税は絵空事になりそうに思えてきた。それでも,高市内閣の支持率は,下がってはいるものの,依然として50%代を維持している。高市総理には,女性初の総理ということもあってか,ネットで発信されているイメージ情報もあってか,『改革』『刷新』,そして『国民の味方』という期待感が未だ国民の中にあるということだろう。国会議事堂付近での大規模デモで思い出すのは,岸信介政権の安保闘争と安倍晋三政権の安保関連法案に反対・抗議するもので,当時約10万人以上が集結し,全国的にも大きなうなりとなり,マスコミも連日大きく報道していた。当時,岸氏や安倍氏は,この反対・抗議の声をどのように受け止めていたのだろうか」と,上記デモに関して言及する。
1960年6月に岸総理は退陣したが,その1か月前の記者会見で,「安保反対闘争が激化する中安保反対運動の支持者は少数派で,反対運動に参加していない国民が多数だ」と主張。そして,「声なき国民の声に我々が謙虚に耳を傾けて,日本の民主政治の将来を考えて処置すべきことが,私は首相に課せられている一番大きな責任だと思っています」と語っている。
今回のデモに関しては,一部マスコミで記事にされてはいるものの,今のところ,テレビではそのデモの詳細について報道されていないように思える。国民は憲法で権力者を統制するものであり,「憲法改正」問題は,権力者が「少数派」の声として簡単に切り捨ててはならない最重課題の一つである。反政府運動を権力者が無視できないような国民的な運動に発展させるためには,マスコミの報道の在り方も非常に重要な役割を果たすものであり,上記反対デモの今後の展開とともに,マスコミの報道姿勢にも注目している。