たまには1型糖尿病ネタをひとつ
5月の定期検診時から、かねてより念願の持続型グルコース測定器「Libre」が処方されました!
指先パッチン卒業です!
頻回測定が常の私には、そろそろ指先パッチンは限界でした。何度も何度も針を刺してきたために、皮膚が硬くなって、なかなか血が出なくなってきていたのです。
薬指はほぼ全滅、小指の先もほとんどが白く硬くなっていて、中指、人差し指はそもそも皮が厚めで血が出にくく、強めにパチンとやっていると、たまに激痛だったりもして、、。
最近は慣れもあって、異変を感じなければ測らない傾向がありました。
1型発症から今年2月でついに10年ですからね。
早いような長いような。
で、発症10年を記念して、、というわけじゃないけれど、そんなタイミングで検診時、リブレの話になりました。どうやらうちの病院でも、少し前から始まっていたようです。
先生、もうちょい早く教えてよーてな気分ではありましたが。
腕に貼り付けたこの円形ボタンみたいなものが持続的に、細胞と細胞の間にある間質液内のグルコースを測ってくれます。正確には血糖値ではなく、血管から間質液に滲み出たグルコース濃度ということですが、ほぼ血糖値と同じらしいです。
リブレが発売されて間も無いころ、取材で使ったからと、記者さんからいただいたリブレは、専用の読み取り器にグルコース値が表示される仕組みでしたが、あれから数年でさらに進化して、いまではスマホのアプリで読み取れてしまいます。
しかも、そのデータはクラウドを通じて、先生と共有できるという優れ物。
ハイテクっしょ!
これまで2ヶ月に一度の検診の前には、せっせとその2ヶ月分の測定値を1個1個アプリに入力し、プリントアウトして持って行ったものでした。
測るたびにマメに入力しておけば良いものを、何しろ子供の頃から何事も、夏休みの宿題同様でギリギリにならないと手につかない性分。
検診日前に一気に入力するのが大変な作業でした。
でも、もうそんなことともおさらばです!
やったーーー❤️
ということで、一気に便利になったのも束の間、股関節の手術をすることになり、レントゲンやCT検査の時は、リブレセンサーを外さなければならないと言われて、入院中はなくなく外していたのです。
センサーは2週間使えるので、貼って数日で外すのはあまりにも勿体無く、お安いものではないので、入院前からほぼ2週間は再び指先パッチンに戻っていました。
びっくりしたのは、あれほど硬くなっていた指先の皮膚が、この間2ヶ月ですっかり柔らかくなり、簡単に血が出るようになっていたこと。
歳はとったけど、まだまだ再生能力あるのねぇと自分に感心もしたのでした。
7月29日に退院後初の整形外科外来時、最後のレントゲン検査があり、つぎは2ヶ月後になるので、ここでようやくリブレ生活に戻りました。
もー離れられませんわ。リブレちゃん、最高!
スマホで測定する以外にも、センサーは持続的にグルコース濃度を測って記録し続けてくれるので、いま、血糖値が上がっている最中なのか下がっている途中なのかも一目でわかります。
インスリンが足りなかったり、多すぎたりしてもすぐに対処できるわけです。
ホント、便利になりました。
たとえば
最近、リハビリを兼ねて朝散歩を始めたわけですが、その初日。
散歩前の測定値は104。安定しています。
前の晩からの数値の変動はまぁこんなもん。
食べるたびに上がって、インスリンで下がるというのはまぁ、1型の特徴とも言えます。70から170の間でほぼほぼ推移できてるこの日は、上々のコントロールでした。
で、歩き始めて数百メートル。
昭和の小径を抜けて、その日の目標の三の橋までもう少しというところで限界が来て、自販機でジュースを買って飲みました。
かなり暑いし、数百メートルとはいえ術後の私にとってはかなりの運動量。血糖値も下がっているはずなので、注射も打たずに(持って出なかったし)グビッと。
結局、一気飲みしてしまい、炭水化物22グラムだと1.5単位くらいインスリンを打たなければいけないので、そこで一休みだけして帰りました。
で、帰って打ったんだろうと思います。
打って、シャワーを浴びたのかな。
何しろその日は35°を越えようという猛暑日でしたから、汗だくグッショリだったのです。
シャワーの後、何か食べた気もするなぁ。
まぁ、通常どおりに規定のインスリンを打ってるはずなんですが、、、
ふと気になって、測ってみたら
がーん‼️
いきなり下がってる。53は危険な低血糖です。
滅多にここまでは下がらない私。しかも、60を切ったら大抵、手がブルブル震えたり、汗がドバドバ流れ出したり、何かしらのサインがあるはずなのに、この時はまったくの無症状。普通は寒気が襲ってくるはずが、どちらかといえば暑いくらいで。
まだ、アドレナリンが反応する前だったのかもしれませんが、これはこれで驚きました。
急いでブドウ糖やらチョコレートやらで補食して、ことなきを得たわけです。
ここ数年、運動とは無縁の生活になっていたのですっかり忘れていましたが、ジムに通っていた頃は、ジム前にはインスリンを打たずに2単位分くらいの食事をして、歩いてジムに行き、運動後には牛乳で補食みたいなことをしていたのを思い出しました。
打って運動しちゃうと激落ちするし、打たずに食べて運動前に多少高い血糖値になっていても、運動後には大抵スッキリ落ちてしまうのです。
もちろんこう言う上がり下がりはたとえ同じ1型の方でもそれぞれ違うようなので、あくまで「私」の場合です。
そんな自分の特徴を思い出させてくれたリブレなのでした。
翌朝からは出かける前に、バナナジュースを飲んでいます。もちろん注射は打ちません。
バナナ半分、牛乳、ちょこっと蜂蜜を入れて、レモン汁垂らして、ハンドミキサーでガーッ。これがうまいんだ!
糖質的には20gちょいでしょうか。
これで安定して散歩を楽しめるのでした。
途中、気になってもスマホで簡単に測れます。予定より低かったら、自販機探してジュースを飲んでもいいわけです。
もーねー、ほんとに便利になりましたよ〜。
テニスの試合などを見ていても、試合中の栄養補給にバナナをひとかじりする選手は多いのですが、バナナはそれだけ早くエネルギーに、つまりは血糖値上昇に繋がる果物なのでしょう。
だから、バナナジュースを一気飲みした直後には
こーんな急上昇が起きたりもしますが、すぐに下がるのもバナナだからかな、と。
1型だったら200くらいは日常茶飯事ですからね。へっちゃらです。
1型10年。最初は何故血糖値がこんなに上がってしまうのか、何をどのくらい食べて何単位インスリンを打てば良いのか全く分からず、手探りで実験を繰り返していた私ですが、徐々に世の中的にも健康管理やダイエットに糖質が注目されるようになり、あらゆる食品に、カロリーだけじゃなく炭水化物や糖質量が表示されるようになりました。血糖測定器もインスリン製剤にも少しずつ改良が重ねられていて、年々、コントロールが楽ちんになってきています。
もし、子供の頃に発症していたら、どれほどコントロールに苦労したことでしょう。
大人発症で良かった。
医学の進歩、世の中の変化にも心から感謝です。
長くなりました
ここまで読んだあなたは偉い!