配信放送「NHKプラス」で2023年10月に放送されたアナザーストーリーズ
運命の分岐点「手塚治虫ブラック・ジャックからの伝言」を観た。
今年生誕90周年を迎えるマンガの神様と言われた手塚治虫さんの
数々の代表作の中で抜群の人気を誇り今なお新作スピンオフが
相次いでいる名作が闇の天才外科医の物語「ブラック・ジャック」だ。
だが当作品は週刊少年チャンピオン連載当初は
打ち切り前提でまったく期待されていなかったらしい。
1960年代終盤の劇画ブームや週刊少年ジャンプの新人発掘路線の
影響をまともに受けた手塚治虫さんはヒューマニズムを描く
古い漫画家というレッテルが貼られ得意にしていた少年漫画の
分野でヒット作品を出せなくなっていた。
更には1973年(昭和48年)には虫プロが倒産して
人生最大のピンチに生き残りをかけた手塚さんだが
秋田書店の壁村耐三名物編集長が「手塚の死に水をとろう」と
連載が始まったのがブラック・ジャックだった。
当作品を読んで人生が変わった地域医療の先駆者・鎌田實医師。
日本の最先端医療に携わる心臓外科医やiPS細胞から臓器を作っている
研究者も「ブラック・ジャック」がバイブルだという。
生前の手塚さんと親交が深くブラック・ジャックの
実写映画化を手掛けた大林宣彦監督にも取材。
この物語と関わったことで作品以上にドラマティックな
人生となった人々の物語を紹介するという内容だった。
個人的には米倉涼子さんが演じる「私、失敗しないので」の
天才外科医・大門未知子の「Doctor-X 外科医・大門未知子」も
ブラック・ジャックを相当オマージュした作品だと思いますけどね~(笑)
漫画ブラック・ジャックは僕が小学校4年生の1973年(昭和48年)に
連載が始まったが僕が週刊少年漫画を読み出した当時はチャンピオンが
入り口になったという事でブラック・ジャックは思い出深い作品ではある。
しかし当時子供だった僕はアナザーストーリーズで語られた裏事情があった事も
手塚さんが医師を目指してたなんて事も知らなかった。
てか、YouTube観るまでブラック・ジャックの経緯もすっかり忘れてたぞ(笑)
僕の世代は幼少期に手塚さん原作アニメ「鉄腕アトム」や
「ジャングル大帝」「リボンの騎士」などで育った世代だが
明らかにブラック・ジャックはそれらの作品とはイメージも
ニュアンスも違い、ちょっと大人っぽい作品だとは感じてた。
当時チャンピオンに連載されてた「バビル二世」や「キューティーハニー」は
どちらかと言えばテレビアニメのイメージの方が強いが僕たちの世代に
チャンピオンが人気があったのは間違いなく「ドカベン」と「がきデカ」の
二大巨頭が人気があったからと言うのは間違いないだろう。
6年生になった1975年(昭和50年)には「750ライダー」や
「エコエコアザラク」が始まり1976年(昭和51年)には「月とすっぽん」
中学2年の1977年(昭和52年)には「ゆうひが丘の総理大臣」や
「マカロニほうれん荘」の連載が始まったが昭和50年代に入ると
ジャンプの方が面白くなり人気もジャンプがチャンピオンを上回った。
1980年(昭和55年)には「嗚呼!花の応援団」で人気を博した
どおくまんプロの「熱笑!花沢高校」の連載が始まったが
当時僕は17歳であり何となくしか覚えてない。
僕は10代の終わり頃から少年漫画を読む事はほぼなくなったし
現代の少年漫画業界の勢力図は知らないが
昭和の時代の少年漫画の方が個性的な作品も多く
面白かったんじゃないかと思いますけどね~。
まあ現代は少子化だしコンプライアンス云々が厳しいから
「がきデカ」みたいな作品なんて描けないですよね(笑)
ジャンジャン!!