民放放送のバラエティー番組があまりにもくだらないので
ナイター中継が終わるとU‐NEXTやNetflixの配信や
TUTAYAの宅配レンタルばかり漁っているが
これと言って興味をそそる作品があまり見当たらなくなった。
と、いう事で普段なら絶対に観ないであろう作家・今野敏さんの
小説を原作とした任侠コメディー映画「任侠学園」を観た。
義理人情で生きる昔気質のヤクザが経営不振に陥った高校の
再建を図るという現実味のないお話だ(笑)
まあ往々にして映画やドラマに現実味を求めるのは酷だが
個人的にはコメディーというジャンルは感情移入出来ないので
好みのジャンルではないが名優、西田敏行さんと西島秀俊君が
W主演という事で観てみようという気になったという事だ。
<あらすじ>
義理と人情を重んじるヤクザの「阿岐本組」。
社会奉仕に目のない組長は次から次へと厄介事を引き受けてしまう。
ナンバー2の日村は、そんな組長にいつも振り回されてばかりだ。
そして今度は、経営不振の高校の建て直しに協力する事になった。
学校には嫌な思い出しかない日村は、どうも気が進まない。
子分たちを連れて高校へ向かうと、そこにいたのは
無気力で無関心な高校生と事なかれ主義の先生たちだった・・・
結論から言うと鑑賞に耐えれないような作品じゃなかったが個人的には
やはりコメディーだけあって感情の振り子がまったく動かなかった(笑)
まあ、サラッと観終えたって感じですかね~。
昭和の時代は任侠物や暴力団の抗争を描く映画が定番ジャンルとして
興隆していたが反社会的勢力に対する規制と批判が高まるにつれ
コンプライアンス云々で直球でヤクザを描く劇映画が衰退した。
Vシネレベルはさて置いても平成中期以降の本格的なヤクザ映画は
北野武監督の「アウトレイジ」と白石監督の「孤狼の血」くらい。
その穴を埋めるかのように任侠物と学園物を組み合わせた
変化球のコメディーが映画でもテレビドラマでも時折
作られるようになったが本作もそうした流れをくむ一本だろう。
学園物とヤクザの共演はシリアスなヤクザ映画では成り立たないと思う。
西田敏行さんはコメディーが得意な俳優だが北野映画の
アウトレイジで魅せた老獪なヤクザ役も妙に堂に入っていた。
西島秀俊君も名優だと思うので是非シリアスで本格的な
ヤクザ映画でのヤクザ役を見てみたいもんだ。
ジャンジャン!!