また一つ昭和が終わる・・・ | PRAINSのブログ

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先日ヤフーニュースでシンガーソングライターの吉田拓郎(76)さんが

年内で芸能界引退の意向を表明している諸のニュースを読んだ。

そんな吉田拓郎さんが最後のテレビ出演として21日夜放送の

「LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業スペシャル」

に、出演されるという事で久々に民放バラエティー番組を観た。

当番組の放送が始まったのは僕が33歳だった1996年(平成8年)だった。

個人的にはMCのKinKi Kidsにはまったく興味はなかったが

昭和の時代にテレビには殆ど出なかった拓郎さんが

バラエティー番組に出る事が興味深く時々観ていた。

 

僕は言うほど昔から吉田拓郎さんに興味があったわけではない。

だから拓郎さんの音楽を聴き込んでもないしレコードを買った事もない。

拓郎さんの熱心なファンは団塊の世代くらいの人が多いんじゃなかろうか。

しかし、吉田拓郎さんは、永ちゃんと双璧の地元広島が生んだ

大スターであり、ある意味音楽業界の革命児だったと思う。

 

1960年代の終わりから70年代にかけてフォークを歌う

ミュージシャンは反戦や学生闘争という世相を背景に仲間同士の

連帯や体制への抵抗をフォークギターを奏で詩に乗せ歌ってた。

そんな時代に拓郎さんは個人の日常をテーマにした詞の世界の曲を

次々にリリースして一気に若者の心を掴み大ブレイクした。

 

そんな拓郎さんだが古い体制の音楽業界には抵抗を見せ

井上陽水さんや泉谷しげるさんたちと連帯し大手レコード会社を敵に回し

フォーライフというアーティストが主宰するレーベルを立ち上げるなど革命を起こした。

それが成功だったか、失敗だったかは意見が分かれると思うが

あの時代に、そんな事を試みたのは凄い事だと思う。

日本ロック界を牽引し開拓した永ちゃんと同じような経歴だと思う。

 

 

拓郎さんのアルバムを聴き込んでない僕だが流石に世代的に

彼の代表曲くらいは聴いた事あるし知ってる曲も少なくない。

思い返せば拓郎さんの曲を最初に聴いたのは1972年(昭和47年)

1月にリリースされ大ヒットした「結婚しようよ」だった。

どこで聴いたのかは覚えてないが小学校2~3年の時だった。

その後、小学生の頃に隣に住んでた18歳くらいのお兄さんや

年の離れた兄のいる友人の家で拓郎さんの曲を耳にしたが

まだ当時幼くアイドルに夢中だった僕の興味の対象ではなかった。

 

拓郎さんは作曲家としても並ならぬ才能を発揮した。

森進一さんの「襟裳岬」かまやつひろしさんの「我が良き友よ」

キャンディーズの「やさしい悪魔」石野真子さんの「狼なんか怖くない」

拓郎さんは単なるフォークのシンガーソングライターではなかった。

 

永ちゃん同様、歯に衣着せぬ発言も拓郎さんの魅力の1つだが

拓郎さんを知るミュージシャンは声を揃えて彼をワガママと評す。

その辺りも永ちゃんと似てるんじゃなかろうか。

何の世界でも超一流になる人は強烈な個性を持ち合わせ己の道を

突き進むくらいじゃないと超一流の域に達せられないんだと思う。

永ちゃんがキャロルを解散してソロになった頃

同郷の先輩である拓郎さんに相談したって話を聞いた事もある。

 

 

拓郎さんは自身の最後の音楽作品として先日6月29日に

「ah-面白かった」というタイトルのアルバムをリリースしてる。

先日の番組終盤のトークで引退について水を向けられると

「あまりさ、最後とかおしまいとかマイナスな言い方じゃなくて

とりあえずここで一旦卒業という事」と強調した。

 

拓郎さんの真意はわからないが個人的にはアルバムタイトルに

物事をやり切った達成感を感じる反面、過去形の動詞に寂しさを覚える。

昨今、昭和に活躍したミュージシャンの引退宣言をよく耳にする。

井上陽水さんや、中島みゆきさんも現在活動停止中で

このままフェイドアウトして引退するんじゃないかとも言われてる。

拓郎さんは加山雄三さんや、橋幸夫さんらと共にフェイドアウトじゃなく

宣言しての引退だが、その方がファンも納得するんじゃなかろうか。

要は現在の上皇陛下のような生前退位ですよ。

しかし引退したからと言っても体調が良く気が向けば

単発的にでも活動や復帰するのも全然悪くないと思う。

 

拓郎さんの引退に対し個人的には、また一つ昭和が終わったと感じる。

そう思うと熱心なファンでもない僕だが不覚にも涙が出た。

スーパースターと言えど彼らも人間だから老いるし、いつか死ぬ。

もちろん僕自身もそうなのだが、美容という仕事を引退する時

更には人生の役目を終え天に召される時に

「あー面白かった」と言えたら最高の人生なんですがね。

 

色々言えばキリはないが、古き良き昭和がどんどん遠くなる事に

一抹の寂しさを覚えた今回の拓郎さんの引退報道でしたね。

ジャンジャン!!