昨日は大日本帝国陸軍野砲兵第５連隊の兵士として中華民国での志那事変で戦い
異国の地で戦病死した伯父である小川常男さんの遺品の記事を書いた
それらの遺品は常男叔父さんの写真と共に祖父母が管理していた
古い仏壇から出て来た物だったが、遺品と共に常男叔父さんの妹に当たる
長女の房子叔母さんの写真も一緒に見つかった
房子叔母さんは太平洋戦争当時に茶道・華道の師範をしていたそうで
日本の敗戦により呉を占領した連合国軍の英兵と恋に落ち結婚しイギリスに渡った
大日本帝国呉海軍の広工廠に技手として従事してた祖父は
長女である房子叔母さんが敵国の兵士と結婚する事に大反対
結局叔母は祖父の許しを得ないまま日本で長女を出産して異国の地に渡ったのだった
僕が所有する「呉の歩み」という分厚い呉の歴史の写真集には
イギリスに向けて出発する日本人花嫁たちの写真が掲載されている
呉の歴史を紐解くと当時はそうした国際結婚も特殊なケースでもなかったみたいだ
僕は房子叔母さんには一度だけ会った事がある
僕が小学生の頃の話だが大人の事情があって一時帰国したのだ
長男の常男叔父さんは大正７年生まれで、房子叔母さんは２番目の長女だから
おそらく一時帰国した時は５０歳前後だったんじゃなかろうか
その時叔母さんは病を患っていたようで痩せて老けて見えた
もちろん若い頃の叔母さんは知らないし写真すら見た事なかった
伯父の遺品や写真などを管理していて僕に手渡してくれた従兄が
僕のブログを読んでいた事は昨日の記事にも書いた
イギリスに向けて出発する日本人花嫁たちの写真は今年の初めに
房子叔母さんの長女から届いたクリスマスカードの記事にも掲載した
イギリスからのクリスマスカードの記事
従兄は その写真に写る右端の女性が間違いなく房子叔母さんだと言い切った
そう言われて始めて見た房子叔母さんの若い頃の写真と見比べてみた
ー ホンマじゃ！ 間違いない！！
そう確信を持った僕はもう一度「呉の歩み」の写真集を引っ張り出してみた
そこにはコモンウェルス・クラブで催されたお茶会の写真も掲載されていた
冒頭でも書いたように叔母は戦中戦後と茶道・華道の師範をしていたのだ
連合国軍の兵士に茶道・華道の手ほどきをしていた事は母も言っていた
コモンウェルス・クラブは広町にあったと記述されている
こうした背景からして ↑ のお茶会の席に叔母が居る可能性は極めて高い
こうした交流から恋心が芽生え結婚したと考えるのが普通だろう
こうして房子叔母さんは１９５６年（昭和３１年８月）にイギリスの兵員輸送船
エンパイヤ・オーウェルに乗船して日本を後にした
叔母さんはイギリスで亡くなったが現在僕は叔母さんの一人娘である
従姉とメールやエアメールで交流している
いつの日かイギリスに行って従姉に会い叔母さんの墓にも参りたいと思っている
ジャンジャン！！
