トランプ政権と風刺画 ― 戦後保守のアメリカ | 初瀬蒼嗣の保守言論

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保守の立場から政治思想を中心に意見を述べていきたいと思っています。

2019年01月13日
トランプ政権と風刺画

トランプ政権誕生以来、数々の風刺画が登場しているが、一般的な日本国民はおそらくその風刺画が何を風刺しているのかさえも、よく分からないはずである。

それは一般的な日本人が知識や情報や教養を身に着けるために存在していると考えている新聞・テレビ・ラジオ・週刊誌・オピニオン誌・大手インターネットチャンネルの多くがこの事実を意図的に隠している、あるいは意図せずに知らずにいるためである。



上の画像に見られるような風刺における登場人物や、その風刺の意味合いを、一般的な日本人はほとんど全くと言ってよいほどに理解できない。

何故か。隠蔽されているからだよ。私たちが無知であることがどれだけ彼らにとって利益になるのか、私たちは理解していない。

右上でピザを一切れ持っている人物はジョン・ポデスタであるが、この人物は二年以上も前にピザゲート疑惑というネット・スクープによって追いつめられたアメリカ民主党における重要人物である。

私たちが考えうるありとあらゆるスクープの中で、あまりにも現実離れした、日本人の常識から考えると事実であるはずがないとさえ思えるようなこの疑惑は、世界中で議論を呼び起こしたが、日本では右も左も何も論じることはなかった。ただそこには隠蔽工作のみの痕跡だけが見受けられるのみである。

世界は中国と韓国のみで構成されているわけではない。日本の保守派およびリベラル派が論じるアメリカには実態がない。ただあるのはアメリカという名辞のみであり、アメリカと中国の対立、韓国はアメリカを裏切ったといった類の薄っぺらな言論しか、日本ではアメリカについて論じられることはない。

日本でアメリカについて論じるメディアに登場するほぼすべての言論人は、工作員かもしくは彼らのエージェントなのだ。だからこそ日本人はアメリカで何が議論されているのかを議論することすらできなくなっているのである。

戦後からの脱却などと声高に叫び続けた保守であるが、私たちは今なお戦後から脱却できていない。リベラル派も見事に、彼らの謀略に嵌っている有様である。

何が議論されているのか、アメリカ人は何を問題視しているのか、アメリカの政治情勢は現在どのようなものであるのか、ほぼ誰も議論していないというのが日本の恐るべき惨状である。

しかしながら、私は決して悲観的には見ていない。望み難きを望むという行為こそが、願望することのなかでも、最も大きな力を要すること、同時に最も大きな力を生み出すものだと、私は期待している。

 

以下、しばしば参照される風刺画や風刺画像