面白い話、不思議な話、ワイルドな話 -39ページ目

面白い話、不思議な話、ワイルドな話

自然を愛し、山を愛し

人を愛した賢者です。

表にはあまり出ることを

望まなかった

隠れた賢者の

言葉を書いてみます。

昭和20年代の終わり頃の2月に

寒い寒い冬の、小雪が舞っている頃に

関係者数十人と神の山に入り、
夢で見た大きな松の木のあたりに到着した。


しかし、誰も鎌も鍬も使う人がいない、黙って立っているだけだった。



ばんしは、はふと我に返り、

そうだ

「山の神のお使いとの、お約束した神を探しますが、
もし神が罰を与えるのでしたら、全てこの私に当てて下さい。」


と山々にこだまするくらい

大きな大きな声で山全体に叫んだ。

 

すると、関係者の人々は安心して作業を始めた。

何か神社の痕跡か、

何か石の様な物があるはずだ、それを見つけるんだと。

しかし、時間は空しく過ぎるのに何も出てはこなかった。

そこで今まで作業を見守っていた、ばんしは
意を決して

「ちょっと、わしに鍬を貸してくれ。」


そう言って山の土めがけて
おもいっきり振り上げた鍬を打ち込んだ。




「カーン。」


山々に響く音がした。


石の彫刻で家の形をした、
縦横70センチ位の、神社の御神体のちょうど屋根の部分に

鍬が当たった音だった。


「あったぞー。」

「ここだ。ここにあったぞー。」


全員駆け寄った。


たったの一撃だった。


何時間、関係者が探しても
見つからず、見かねたばんしが、

たった、ひとくわ打ち込んだ場所に御神体はあったのだ。


不思議な出会いだと思った。
          

その日から、ばんしは神社の建設費用と
土地の購入費用を捻出する為に
土木作業の仕事をした。


朝早くから夜遅くまで必死で働き
お金を作った。


そして、関係者の心ある人々の寄付も募り、
山の土地を購入し

御神体を安置する場所と、
8畳一間の拝殿が完成し、今の

山の神さまが誕生したのだよ。



と、ばんしは話してくれた。
ばんしの神社ができたのは夢からだった。

ある年の正月に

鳥取県の大山という山のふもとに有る家に10人くらいが集合して

花札を楽しんでいた。


ばんしは
この回は札の配列が悪いのでパスすると言って、畳にコロンと

横になったわずか、数分間に夢を見た。


大山という山の中腹に大きな松の木があり、
その松の木の根元に

何匹いるのか驚くほどの数の狼の大群が一列に綺麗に並んで座っていた。


その中の一番大きな子牛ほどもありそうな狼の
かしらが前に出て来て人がしゃべるように、人間の言葉でばんしに言った。


「私達はこの山野にさまよう神の使いにございます。

寒さに震えおののいております。

どうか我らに雨露しのぐ

「ほこら」を与えてやってください。

その御恩に対しては終世あなたに、
お仕え申し上げます。」と。


ばんしは

「今の私には大きなほこらを与えてあげることはできないが、
小さいものでも我慢してもらえますか。」

と答えると

「ありごとうございます。かまいません。」

そう言った
一番大きなオオカミが
ばんしにお礼を言って頭をさげると

そこにいたオオカミの大群は全部
ばんしに、おじぎをした。


このような夢だった。






[おい。ちょっと聞いてくれないか。」



「今、夢を見た!」


花札をしていた関係者にあわてて言った。

オオカミの大群の夢の話を聞かせた。

「その場所は、まるやまの向こうのことではないか・・・・」

誰かが、つぶやいた。

この山のどこかに
古代、神社として建立され多くの人々に尊ばれた神があり、

何かの原因で今は土に埋もれたままの

神社の御神体があるはずだ。
それを探し出して
「ほこら」
を作ってあげなくてはならない。


しかし関係者は青ざめた。


なぜならその山の木の枝一本、
笹の葉一枚でも勝手に切れば


切った人は、翌日から寝込んでしまう。
又、ある者は病死する。

又、ある者は気がふれておかしくなってしまう。

又ある者は事故死するといった具合で。


地元の人々は古代から山の神原「やまのかんばら」

と恐れられていた場所だったのだ。


先祖代々その場所に入ることなど、考えられない場所だったのだ。



草や木を切るだけでも恐ろしいのに、

中に入ってそれも神様を探すなど、

そのような、罰あたりなことを・・・

身震いするようなことなのだ。



ばんしは、関係者全てに話した。

「もし神のお使いと交わした約束で、
山に入り、山の神様の罰が当たるなら、全て私に罰を当てて下さいと宣言する」



「あなた方に迷惑がかかるよな事は絶対にしない。約束する。」



そこで関係者達は神妙にうなずいた。


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車で到着すると、ご夫婦で
暖かく迎えていただいた。

「おーよく来たねー。」

「あらー、いらっしゃい。疲れたでしょー?」

「来る時は何か食べた?」

「さあ、あがって、あがって。」

玄関前でこんな会話が続き
中に入って

世間話に花が咲いた。

「見てみろ。うちの奥さんのお尻を・・・。」

「いい形だろ?・・・笑。」

「もう、あなた!何を言ってるんですか!」



「おかしな人でしょう? こんなことばかり言うから、もうー。」

「お客さんがあってもこんなこと言うのよ、私の方が恥ずかしいから。」


「わし、朝からあのお尻を見ていると、今日もいい日になるわー。
って思うんだ。」


思うわず、噴き出してしまった。


つられて奥さんも、出そうと持って来ていた

お菓子の器を、笑った勢いで落としそうになって


大笑い。

ばんしがこんな話をされるのだ
びっくりした。

「かかあ大明神と呼ぶ。」

「亭主は関白だ。」

「大明神を拝むのが関白だ。」

「女の位は、高いのだぞー。」

「こっちは、拝ませていただくのだからな。」

又、二ヤケてしまう。

「かかあ大明神様今晩も

拝ませて
いただいて、よろしゅうございますかー。ってね。」

「もう。あなたー。」

こんな会話の後

「お前、後ろ頭が痛いな?それと右の肩の上も、同じように
痛いというか、重たい感じがするな?

そして、わしの家に来る途中、今日は都合が悪いので
次回にさせてもらおうかと、帰りたい気持ちに襲われたね?」

その通りだった。


なぜ自分でも、あれだけ期待して今日を待っていたのに

理由はわからないが、途中でやめて帰ろうかと


何度も思いながら車を走らせていた・・・・・。


突然ばんしは、厳しい表情になって

「ちょと目をつぶってみなさい。」と言った。


「 こりゃ!外道!



わしの目がごまかせると思うか!

ばかたれ!


いい気になっておると。承知せんぞー!


「シューッ、シュッ!」


気合いのような声がした途端

自分の体はソファーにのけぞって後ろに落ちそうになって
やっと体が止まった。


「もういいいよ。目を開けて。」

ばんしは笑っている。

何だ今のは

「もうこれで、おさまるから。」と言われた。

「今のは、何なんですか????」

「外道だ。」


「人間じゃない。畜生の心。すなわち外道心と言うやつだ。」

「人として、持つべきでない心を、外道心と私は呼んでいる。」

「たぶん。お前の実家のどこかに
原因があるよ。」

「その人の意見が、ことごとく周りの人とぶつかる
調和がとれない。

一人だけ違うことをする、違うことを言う、周りの人が説得もできない。」

こんな人がいるはずだ。

どこかに。



「・・・・・・・・います。

うちの本家にあたる家の長男です。」