<栄光の塔 妃の間>
ヤハヴェの妃 アリキアネミスは嘆いていた。
自分が子を産めぬ身だという事を…
「お妃さま、気を沈まれないでください。」
「でも…。」
大天使ガブリエルが慰めるが悲しみは消えない。
「このままじゃルキフェルが後継ぎになるに決まっている。
そうなったら私の責任です。その時は私は死にます。」
「駄目です!!」
ガブリエルは叫ぶ。
「お妃さまが御子を産める可能性はまだあるからです。」
「何故そう思うの?」
「名案があります。」
ガブリエルが取り出したのは、光り輝く水が入った瓶。
「日輪の国より採取した光の湖の水でございます。」
「…?」
「国の住民に聞きました。これは万能薬でもあり、国の者の中の不
妊の者も子を産めたと言います。」
「本当?」
「はい。彼らは嘘をつきません。」
戸惑いながら瓶を受け取ると、
「では、頂くわ。」
水を飲みほした。すると、
「何だかお腹が変な感じ…。まさか!」
そう、アルキアネミスは妊娠したのだ。
そして時は流れ、彼女は元気な王子を産んだ。
これにはヤハヴェも大いに喜んだ。
「でかしたぞ、アルキアネミス!」
産まれた王子を抱きしめ、えびす顔のヤハヴェ。
「いいえ、これもガブリエルのおかげですわ。」
そう言ってアリキアネミスはガブリエルに微笑みかけた。
続く