日中戦争開戦時から終戦に至る動乱の時代に、3度にわたって内閣を組織し、日本の現代史に大きく関わった近衛文麿。
その近衛が、後半生を過ごした杉並区荻窪の「荻外荘」が、10年に及ぶ修復工事の最終局面に入り、昨年末から公開されている。
設計は名匠・伊東忠太で1927年の創建。築地本願寺をはじめ、モニュメンタルな作品で名高い伊東だが、荻外荘は、それら物々しい作品群とは異なる控えめな設えが珍しい。



平面図がこれだが、移築されていた右半分が、今回、豊島区より返還され、ほぼ原状に復した。修復は隈研吾建築都市設計事務所。

玄関に掲げられた西園寺公望筆の扁額。

応接室は中国風。テーブルと椅子の螺鈿細工が見事だが、ちょっと新しすぎるような気も。

天井には龍がモチーフの絵が4点。


客間前の廊下から外を見る。外はまだまだ整備されるんだろう。欄間の意匠がシンプルで美しい。

ロッカー?

客間の天井。


モノクロ写真は、歴史に残る荻窪会談の様子だが、壁の亀や海老まで元のままだ。左・近衛、右・東條英機。
海老、デカくない?
というわけで、以下続く。