本郷館(解体済) | 出ベンゾ記

出ベンゾ記

ベンゾジアゼピン離脱症候群からの生還をめざして苦闘中。日々の思いを綴ります。

冨田均著『乱歩「東京地図」』(作品社)という本を読んでいたら、かつて東大の近くにあった本郷館という下宿屋が出てきて懐かしくなった。



懐かしいと言ったって、住んでいたわけではない。2〜3度、前を通りかかっただけだが初めて出くわしたときの衝撃は忘れられない。




明治38年(1905年)竣工。敷地面積300坪で、木造3階建ての集合住宅としては日本最大だったとか。


開業から解体まで100年余、途中、お茶女の寄宿舎となった時期もあったようだ。





2011年、老朽化を理由にオーナーと住人との裁判を経て解体。


跡地には下のようなつまらぬ賃貸マンションが建っているようだ。何のつもりか「本郷館」を名乗っているとか。しゃらくさい話である。


なお、冨田の本によると、解体前の本郷館は、1976年公開の日活映画『江戸川乱歩猟奇館・屋根裏の散歩者』のロケ地になっているそうだ。ぜひ見てみたい。