中学受験や中高一貫校についての我が家の独自ノウハウをご紹介しています

公開日: 2022-07-17 / 最終更新日: 2024-07-09


登場人物(学年は2024年度時点)

TD(中3長女): 中学受験を経て首都圏の中高一貫校に通学中

TS(小5長男): 地元公立小から中学受験を見据えて大手塾Sに通塾中

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『有名中学入試問題集』の進め方(②実践編)



(記事はここからです)


大手塾Sでは6年生の7-8月に家庭で集中的に『有名中学入試問題集』(「有名中」)に取り組むように指示されます。


今回はその実践編です。

(2022年中学入試を経験したTDの6年生時の内容です)



(関連記事)

🔗【流儀】『有名中学入試問題集』の進め方(①準備編)



校舎からの指示を確認する 

大手塾Sでの「有名中」の取り組みは、校舎・担当講師によって指示が異なります。


まずはその指示に従うことが優先であり、校舎・担当講師が違えば、ブログ等での他の保護者様/お子様の取り組みは参考にならないケースがあるということに注意が必要です。


また、その指示の範囲内であっても、子どもによって「どのようにやるか」「どこまでやるか」等はある程度自由度がある場合もありますし、その匙加減は保護者の腕の見せ所になり得ます。


なお、そうは言っても「このやり方でよいのか」「このまま進めて問題ないか」などなど、不明点が出てきたり迷ったりすることもあるでしょうから、その際は大手塾Sの校舎に遠慮なく問い合わせることをオススメします。


その場合は全体への指示とは別に、子どもに合ったアドバイスがもらえることもあります。

(全体への指示ではこうなっているが、それはさておきTDならこうやってもよい……というようなアドバイスをいただいたことも実際にありました)



優先順位を考える 

TDの場合は「有名中」の取り組みが大好きでした。


大手塾Sの授業内で実施される小テスト類は所詮「基本的な知識や解法の確認」に過ぎないものが多いですが、それらと一線を画した実戦的な楽しみがあったようです。


きっと自分の持っている力をバリエーション豊かな問われ方で試され、それにチャレンジできることをゲーム感覚で楽しめたのでしょう。


スポーツで言うと、基礎練習よりも試合形式の練習の方が燃える……みたいなかんじでしょうか。


ただし、この優先順位を上げすぎるわけにはいきません。


やはり普段のルーティンとなっている授業の復習(この時期ですと夏期講習の復習を含む)、または終わったテストの復習を後回しにするのは得策でなく、我が家ではそれらの積み残しがない状態で「有名中」に取り組むことにしていました。


TDの場合は「有名中」をやりたいばかりに復習がいつも以上に捗るというようなこともあったので、子どもの性格なども踏まえてうまくコントロールできるとよいかもしれません。


また、特に理科・社会ですと、試験時間が25-30分というような短い学校もあり、かつTDの場合はそれより早く終わる(もう見直しも不要という場合はそこで切り上げる)ことも多く、意外とスキマ時間に実施できることもありました。



得点は気にし過ぎない 

我が家の場合、採点と得点集計は親が担当しました。


子どもがやってもよいと思いますし、実際にTDにやってもらったこともありますが、我が家では時短と正確性を優先し、親がやることが多かったです。


どうしても得点が気になってしまいますが、これは下記の要素なども踏まえてあくまでも参考程度にとどめておくのがよいでしょう。

  • 声の教育社の想定配点に入試本番の実態と乖離がある可能性(合格者最低点、合格者平均点などとの厳密な比較は禁物です……大雑把な比較くらいにしておきましょう)
  • 大手塾Sの講師による記述問題の採点基準に入試本番の実態と乖離がある可能性(同上)
  • 子どもの心身の調子の下振れ(自宅という日常空間、過酷なスケジュール、そもそもヤル気にムラがある等、ベストコンディションには程遠い状態で取り組んでいる場合もありますので、常に実力が得点に反映されているとは限りません)

そして、たった1回の出来/不出来で「相性」を決めつけてしまうのも得策でないと思います。



時間も気にし過ぎない 

テスト形式のため、時間設定は厳密に行うべきですが、タイムマネジメントのミスについては大目に見てあげることも必要です。


この「有名中」でタイムマネジメントの経験を積んで改善していけばよいですし、大手塾Sの先生からも言われましたが、時間配分ミスで解き切れなかった問題については時間を延長して取り組んで解き切ったほうがよいです。


その際、解答用紙にでも「時間配分ミスにより◯分超過」とメモしておけばよいでしょう。


「有名中」は試験全体の経験というよりは試験問題の経験という意味合いの方が優先順位が高く、時間切れで解けなかったものにチャレンジせずに終わらせるのは本末転倒です。


また、逆に試験時間よりも早く終わってしまう場合には、本人がこれ以上の見直しの必要がないということなら試験時間終了を待たずに終わらせてよいと思います。

(終了時刻をボーっと待つのは時間がもったいないので……)



ガンガン進める 

子どもの実力や他の取り組みとの優先順位との兼ね合いにもよりますが、我が家の場合、特に理科と社会をそれはそれは本当にたくさんやりました。
(TDの校舎では、国語は指定校のもののみという指示があったのと、算数はむしろやらなくてよいと言われており、なるべくたくさんやるようにと言われたのが理科と社会でした)

理科・社会に限ればおそらく取り組んだ学校数/問題数は大手塾Sでもトップレベルだっただろうと思います。
(理科と社会は30-40校分ずつ取り組みました……ちなみに国語は指定された10校分のみ、そして算数はお試し感覚で1校分のみでした)

ゴルフに喩えると、実際にいろいろなゴルフコースに出て何度も何度も練習ラウンドを繰り返すような取り組みであり、様々なシチュエーションを実戦的に経験するということは大変有意義でした。

実はこの取り組みは大手塾Sの理科の先生に個別に相談してアドバイスをいただいた学習方法でした。

当時のTDは大手塾Sのテストでは理科の成績がそれほどよくありませんでしたが、大手塾Sの先生によると「基礎力は申し分ないので多様な問題演習をすべき」という段階だったそうです。

この後の秋の学校別SO(渋幕)でTDは理科で男女総合2位(女子1位)というサプライズを起こしたのですが、大手塾Sの先生によると「あの夏の取り組みが奏功した」ということらしいです。
(しかしいつもの大手塾Sのテスト形式での成績はあまり変わりませんでした……理由は不明です……)


最適化を図る 

「有名中」はおそらく大手塾Sの中でも個人差の大きい取り組みになると思います。

TDのように課題にフィットするようなら積極的に取り組むと効果が大きいかもしれませんが、優先課題は人それぞれでしょうから、どのように取り組むかはご家庭によってだいぶ異なりそうです。


我が家もTSのときはTDとは違うアプローチになるかもしれません。


やはり大手塾Sの先生などからアドバイスをもらいながら個別課題に応じた最適な取り組み方を模索するのがよいと思います。


(おしまい)



ご注意

※「我が家の流儀」はTDとTSのために構築したノウハウであり広く主張する意図はありませんので参考にされる場合は自己責任でお願いします
※我が家にとってフタリメのTSが中学受験を見据えている状況のため、記事の内容についてはTSの取り組みを通じて修正/改良等を重ねていく可能性があり、それに応じて記事を随時更新する可能性があります
※リブログ、リンク等は事前確認なしでご自由にしてくださって構いません