前回のサイディングを切取ってバルコニーの中を見ようという企画の続きです。

 

この隙間にスマホを突っ込んで撮影をしてみました。するとこんな感じになっていました。

 

サイディングを止めつけている釘が惜しいことになっていました。どうりで我が家のサイディングは叩くと所々でパコパコ言うはずだと思いました。(この画像はバルコニーですが)つまり、そもそもサイディングがうまく留まっていなかったのですね。

 

ちょっと拡大してみると

天板に見える4つの穴は手すりを止めつけているボルトですね。木材の顔色が悪いようにも見えますがいずれまた見てみます。

入隅のコーキングに異変を感じていましたが防水の役目は果たしていたと思っています。

コーイングを除去したところ。

 

底面にハットジョイナーなどは使用されておらず、下の方は上は捨て貼りの木、下の方は防水に直接三面接着されています。

どこの入隅コーキングでもハットジョイナーを使わないのが同じ仕様です。

 

入隅の標準施工は三面接着防止にハットジョイナーを使用するとあります。

木造住宅において誘発目地以外にハットジョイナーやバックアップ材がないというのは無いのが通常ですが、アイダ設計では三面接着を推奨しているようです。

 

この別の入隅部に至っては底面には何もありません。

 

しかも恐ろしいほどに目地が狭いです。(上、外壁が2階に行くにつれて広がっていきますが)留め釘なんかは目地から2ミリくらいのところに打たれているんですが、おそらく斜めに打ち込んで柱にでも届かせよと思ったんでしょうね。

 

さて、話は最初の画像に戻ります。戻ります。ここはバルコニーの入隅、中がどうなっているのか見てみたくてサイディングを破壊してみました。防水紙をめくったところです。

続きは後程。

アイダ設計が設計施工を行った我が家の2階の北側は全て勾配天井です。勾配天井の断熱材はグラスウールが置いてあるだけなので、間違いなくズレ落ちるだろうと予想していましたが、案の定ズレ落ちているというお話です。

 

屋根の断熱は天井断熱なので2回の天井にグラスウールが敷き詰めてあります。ちなみに、地域的に別途防湿シート別張り施工が省略でき、代わりにグラスウール断熱材の防湿層を下にして敷き詰めることが許されている地域です。

 

断熱において防湿層は非常に重要で、特に冬場は断熱材の隙間から暖かい空気が流れ、それが急激に冷やされるので結露するのでカビが発生します。(結露自体は見たことありませんが隙間があるとそこにカビが発生します)

 

以前も掲載した通り、当家は新築時のあからさまな隙間に対して新たにグラスウールを追加することでしのいできました。

 

 

しかし、3年を過ぎたころからサーモグラフィーで勾配天井に低温部分が増えてきているのはわかっていましたものの、今に至るまで(手が届かない)放置しています。

 

勾配天井はグラスウールを横に置くとちょうど埋まる広さなので、袋入りグラスウールが2本置かれている状態になります。

 

置かれているだけなので当然このように下がります。

簡単に動かせるのが素晴らしく一見して手直しが容易にも思えます。

 

元の位置に戻したところでグラスウールの端の防湿層はうまく並べることができません。しかもどうせまたズレる。固定できても隅っこの防湿層をキレイに整えることはできません。

 

さらに、断熱材がズレたその先には軒裏換気と外壁の通気層の出口があります。

 

最初に全面とは言いましたが、北側で唯一勾配天井ではないところがあります。(2階の天井の低い物入)

 

そこをのぞくと(手は全く届きません)赤丸の部分を見で「換気できないじゃん」とも思いますが、赤い矢印にスペースがあるので「まあ、いいか」と思う事うことが大切です。なぜならこれがアイダ設計の断熱に対する考え方を受け入れるテクニックで、自分が住んでいるところを悪く思わず、精神衛生上よろしいのではないかと思っています。

 

さて、どうしたものかと考えているうちにこの冬も終わってしまいそうです。

 

おまけ画像

前回、バルコニー笠木の下地が業業系サイディングを裏返して打ち付けていると書きました。

 

が、もしかしたらサイディングではなくケイカル版かもしれません。腰壁の笠木をとり天板の砂埃を払ったときの拡大画像です。↓

釘が3つ打ち付けられていますが、釘打ち機の圧力調整をしたんだと思います。1発目が強すぎて釘がめり込んだので圧力を弱くして2発目、さらに弱くして3発目。そしてちょうどいい感じの圧力といったところだと思います。下の釘頭がきれいに打たれているので間違いないと思います。

 

話は戻り、あるメーカーのケイカル版の裏です。

ただ、ケイカル版は窯業系サイディングと同じような作り方をするので似ているのは確かです。

 

そもそもサイディングの裏打ちはその家で使われている外壁の余ったものなどを利用することで、諸々のメリットを享受するという理由が一番にあります。

 

そして思いました。我が家の場合、天板に窯業系サイディング(外壁)を使うとすれば3枚も必要だと。ケイカル版の仕入値が外壁材の1/2~1/3できるだろう価格差を考えれば、窯業系サイディングは使わないかな。。

 

釘のめり込み具合もケイカル版っぽい感じがします。とはいえ、両方とも窯業系であることには変わりはなく、耐火性は高いですが吸水性は抜群です。

 

あと、前回記事でYKKAPのバルコニー手すりだと書きましたが、アイダ設計の工事仕様書には「当社仕様」と書かれています。*アイダ設計仕様の場合はメーカーの組立施工法と少し違います。

 

ここからは画像だけでお楽しみください。

 

 

 

こちらのちいさんの記事はとても参考になります。

 

さて、わがアイダ設計建売新築3-5年目のバルコニー手すりはどうなっているのでしょうか?外側と内側から通気が取れるようになっているYKKAPのハンドレールだと思われます。笠木の裏から苔とカビの混じったような臭いが漂っています。

 

↑(この画像は笠木を戻した画像ですが)笠木を外すと、

このように、天端に壁面の通気口が無いので、雨漏りはしない設定のアイダ設計仕様です。

もちろん、雨漏り対策は徹底しているので下屋のあるバルコニーでも外壁の通気層口はありません。

 

*「ベランダ 手すり 通気」で検索すると色々な納まりが出てきます。

 

試しに水をかけてみます。

 

環境次第で生命力の高い原生植物が育つかもしれません。

拭き掃除をして改めて水をかけてみます。

 

 

若干の撥水性はあるようです。黒矢印の部分は窯業系サイディングの無塗装状態で、水との相性は抜群です。

 

この相性の邪魔をしている青い矢印の白いコーキング。爪でひっかくと

擦ったら粉になりました。

*今回は全て5年目の画像です。

釘穴が目立ちますが、笠木下地のつなぎ目はシリコーンシーラント。

 

以前の記事で紹介していますが、

 

赤い部分ですが、表はこうなっていました。

 

手すりと外壁の取り合い部分だからと言って特別扱いをしないアイダ設計仕様です。

 

このようなメーカーの複雑な防水処理ではなく三面接着のコーキングと1枚の防水紙で仕上げるのがアイダ設計です。

 

バルコニー腰壁、アイダ設計のこういった納まりは、天板がサイディングの裏張りとコーキングの劣化を除けば、アリだと思います。たしかにサイディングメーカーは裏張りや水平張りを禁止し、こういった納まりは住宅ローンや保険などの施工基準ではだめだとされています。

 

でも、そもそも雨水がかかることが少ない部分なので通気層がなければ5年間は絶対に雨漏れしません。この視点でいればアリです。

 

5年毎にメンテナンス(修繕)を行っていれば何の問題もない仕様です。余裕で10年くらいは異変を感じないと思います。結露やカビは気にせずに、要するに10年以上、居住空間で雨がしのげる仕様なのがアイダ設計です。

 

10年以上、メンテを無視するとどうなるかはやってみないと判りません。

 

編集後記:ちょっと前にアイダ設計から5年定期点検のお知らせがきました。内容は、

・5年定期点検を行います。

・床下の点検をします。無料

・点検はシロアリの被害について。

・防蟻施工します。有料

というものでした。

 

確かに、3年目あたりから床下の虫の死骸のレパートリーが増え、5年目の半年間で新築から3年分より多い虫の死骸がありました。死骸の位置関係から年数を追うごとに外周からより内側まで進めるようになっていることもわかりました。

 

想像するに、防蟻薬剤の虫に対する忌諱性が徐々に薄れて虫が集まりだしたのだと思います。

 

以前、FRP防水の表面だけ硬化で中はぐちょぐちょのお話をしました。

 

この時は、FRPが中でねちょねちょだったところは全て下地が「木の節」の部分だったと説明をしました。

 

その後、東にあるバルコニーで木の節ではない不良部分がありました。

 

 

 

この黒い部分も、同じく、カッターの刃を軽くあてただけでするっとFRP防水層に刺さります。

 

そして10秒で簡単にえぐることができます。

 

立ち上がりだけ、FRPの下地が合板になっているはずです。床は防火の関係上、下地にケイカル版を使っていることになっています。なので、こういった木がボロボロになっているのは立ち上げり面だけだと思っています。

 

ペラペラのFRP層1枚とトップコート1層でも問題ありません。雨水はきちんとはけています。

 

そういえば、FRP防水の床に錆びた釘頭らしきものが凸ってましたが、写真を撮らずに上塗りってしまいました。たぶんほかにもあると思うので見つけたら画像をUPします。

今日はアイダ設計の建売築5年経過の画像に絞ります。

屋根に登らないと確認できない目地、コーキングは材料を節約したと思わせるに十分な状態でした。


目地。右から説明すると、黒い部分が本来ならコーキングは付着しているはずの窯業系サイディングの素の部分。ここから水分を吸ったり吐いたりするとボロボロになっていきます。

 

その隣の白濁したコーキングは、規定より薄仕上げすると生じる白化現象部分。通常は目地からはみ出した部分に生じることが多いものです。これは結構、普通に目地のそこそこ奥にできています。

 

こちらの画像の方が違いがよくわかるかもしれません。


屋根に登らないとわからない目地5本全てがこのような状態です。

(この状況でも10年くらいは室内雨漏れは発生しません。)

これは目地の上方、コーキングが無くなってしまったのか、足りていません。ようするに、未コーキング目地ということなので、当然そこから水分を吸って>乾燥を繰り返した外壁は形を保つことができなくなってきたようです。

ちなみに同じ方角で常に目に入る外壁の目地キングはこんな感じでそこそこ体裁は保てています。(*汚れを落とした後の画像ですいます。)

 

 

 

はじめて悪意を感じました。

 

連絡フォーム

アイダ設計の新築3.5~5年で見つけたFRP防水(バルコニー)立ち上がりの腐れの続きです。

 

 

修繕方法を決めたので、悪くなった部分を取り除くべく、カッターでほじり最後にフチをベルトサンダーで削りました。

 

ねちょねちょで臭いのきつい部分は総じて素地(合板)が黒いですが、途中でボロボロになっている部分が無くなり全体を見てみるとこんな感じになります。

 

ちなみに矢印部分はためらい傷みたいなもので、手が滑ったものですが、正常なFRPはこのくらい硬く、今回の修繕個所のようにスッとカッターの刃が入ることはありません。

 

そして、何か残っている黒いものが気になります。

 

そうです。合板にある木の節部分です。

 

今残っているのはこれは健全な下地です。

FRP防水のトップコートは健全でしたが腐るの原因

 

FRP防水のトップコートとFRPが密着せずに、中だけが腐るという現象は、木の節の部分が水分をそこそこ含んでいたためFRP防水が硬化せずに、今回のようになったことが判ります。

 

FRPは硬化時に水分を嫌います。

 

つまり、木の節は水分をよく吸うので、施工前に雨が降り、乾いたと思ってFRP防水を施工したところ、木の節には水分が残存していて硬化不良を起こしたという事になります。

 

ご参考までに、アイダ設計のFRP防水はアイカ工業の材料を使った1ply1コートでした。トップコートもFRP層も1回のみという事で、とても薄いので5年で必ず手入れを行うのがよろしいかと思います。

 

立ち上がり部分のみに生じていて、床面には一切生じていないのは、床面の素地がケイカル版だからという事を考えると納得できます。

(なぜか「下書き」になっていたものを公開した記事です。)

前回の続きとして、アイダ設計おなじみ?の、窯業系サイディング三面接着(コーキング)仕様をご紹介します。

 

バルコニーで直射日光は当たりませんが、反射光で明るい床から2.30cmくらいのとことです。

 

この部分は以前の記事で三面接着の画像、ハットジョイナーが曲がっている画像を投稿しています。

 

改めると、窯業系サイディングの目地シーリングの底面には、シーリング材が接着しないようにボンドブレーカーやバックアップ材が無ければいけません。

 

そして、

↑工業会では基本としてこのように説明されています。

 

話は元に戻り、南側にあるベランダの内側です。

 

 

上記画像のシーリングを取り除くとこのようになっています。


上記画像ではサイディング面の角、塗装が捥げて破綻してきています。さらに、底地は両面防水テープ。

 
次に別の部分の画像です。
 
 
 

角度を変えて、

 

続いて、構造上重要な柱がある部分。東側にあるバルコニーの外壁との取り合い部分(出隅)、

コーキングヒビと三面接着

と、良くみるとシーリングには目地に平行した細かなヒビが多数見られます。

 

ちなみに、横コーキングの下の部分についている白い塗料は築後2年くらいのときにサイディングの素地が見えていたので、とりあえず水分を吸わないように塗っておいたので白くなっています。

 

そもそも、シーリングとして通常の倍以上の幅がありますからね。さすがに目につきます。

 

ここのコーキングを取り除くとこうなりました。

 

シーリング3面接着

 

バックアップ材のバの字も無く、「三面接着(画像右側の下地が木、胴縁の部分)&底面がなく空洞だけど何とか埋まっていた(画像左側の部分)」の合わせ技です。

 

最新の知見では、三面接着はシーリングが破断したりするので行ってはいけないとされていますが、今回のヒビが三面接着に由来するものかどうかはわかりません。

 

三面接着とは目地の左右+底の三面にシーリングを接着(くっつける)ことです。*ハットジョイナーやバックアップ材には接着しません。

 

ちなみに、微細な日々が多数みられる縦の目地にはハットジョイナー(目地底のシーリングが接着しないようにする部材)が取り付けられていました。

 

アイダ設計(建売)のシーリングは一般的なシーリングを超えない

 

アイダ設計の外壁はニチハでもシーリング材はプラチナシーリングではない

仕様書によると外壁はニチハの窯業系サイディングを採用しています。確かに実物もその記載のとおりニチハの窯業系サイディングです。このサイディングには雨で汚れが流れるマイクロガードという機能がついています。

 

そして、ニチハの当該サイディングを調べると、十中八九こう思います。「シーリング材はプラチナコートで15年の保証がついているから安心だ」と。

 

しかし、仕様書にはシーリングの種類までは書かれていません。ましてやプラチナシーリングを使っていことが窺える記載は何処にもありません。

 

ただ、ニチハのプラチナシーリングはそのサイディングに合った色のシーリング材が用意されています。そして我が家のシーリング色はアイボリー。本来、純正プラチナシーリングはほぼ白です。それでも、すでにアイダ設計の戸建に住んでいる場合は、心理的に「そのような細かいところまでは書かないのだろう」という思考も働き、ニチハだからプラチナシーリングだと思い込みます。(自分の事)

 

この思い込みも築3年後くらいから、汚れ、変色、5年後のヒビの具合からして、プラチナシールではないというのが解ってしまいます。

 

自分的には建売でニチハの窯業系サイディングのコーキングにニチハ純正を使用するかしないかは、アイダ設計の自由な意思の元に決定されても、施主(アイダ設計のこと)の意向なので問題は無いと思っています。

 

わざわざ「当社はニチハのサイディングを使用していますが純正シリング材を使用していません」という事を説明する必要もないと思っています。

 

なので、外壁のシーリングも新築5年で補修(打ち換え)を始めていること自体に違和感はありません。(プラチナシーリングの公式メンテによると5年毎に点検、必要に応じて部分補修とされているというのもある)

 

ただ、今までのメンテで一番「面倒だ」と感じます。

 

余談(FRP)

 

ちなみに、アイダ設計の建売でのバルコニーFRP防水については、床はケイカル版にFRPを1層施してトップにジョリエースを1回塗った造りになっています。築後5年で新設のトップコートが必須です。もし行わないと10年後にはFRP層からやり直しになると思います。

 

この話はまた別の機会に。

 

 

新築分譲3年で発見した不具合手抜き工事施工ミスを画像で紹介するのがブログの趣旨でしたが、改めて3~5年で発見したと変更させていただきたいと思います。

 

画像は2年~5年の間に撮影したものを利用します。

 

今回はバルコニーのサイディングについてです。

 

東に位置するバルコニーの南面です。汚れがひどいのは南と東面で、北面は水で流れる程度です。

 

 

このようにニチハのマイクロガードですが、汚れます。マイクロガードの汚れは水で流れるとされていますが、この汚れは水で流し軽くふいても変わりません。

 

いずれ調べてみようと思ったのですが、すぐに理由がわかりました。

 

アイダ設計のバルコニーのサイディングは通気無しの縦張りのような留め方となっているようです。

 

下から見るとこんな感じ

 

縦張りというのはこれでいう右側のはり方です。

 

今の主流は窯業系サイディングの裏には必ず通気層を設けますが、それは湿気を逃すためです。

 

当然バルコニーも通気するのが良いとされています。

 

しかし、アイダ設計のバルコニー仕様は通気無しの横胴縁になっているようです。

 

(世間の標準施工:断面 )

そもそも通気胴縁で通気をとるのはは、壁裏の湿気を逃し、カビや腐朽菌の影響から逃れるためです。

 

つまり、冒頭の汚れは、簡単に取れない汚れなのでおそらくそういう事なんだともおもいます。