こんにちは、トドお父さんです。
前回は基板データとして回路図からネットリストでアノテートした部品フットプリントと
接続情報をラッツネットとして出力した所まででした。
今回は、これから基板外形を入力して基板パターンを設計していきます。
今回はこちらのサイトを参考にしました。
KiCADの達人 「PCBレイアウトエディター」で基板外形を描く
レイヤーをedge cutsに切り替えて、
座標を(X、Y)=(100,100)を基準に線を引いていきます。
今回は、y=40mm、x=33mmの大きさで外形を入力します。
この大きさにしたのは、JLCPCB等の中華基板メーカのお得サイズが100x100mmのため
縦を2枚x横を3枚の6枚取りに面取りしても、80x99mmになるためです。
四角ができたら、角の面取りをするために、プロパティで縦横1mmずつ短く設定します。
すると、角が1mmずつかけた図形ができるので、これをつなぎます。
角をつないで、角を1mm面取りした外形図ができました。
Altiumとかの有料CADだと、この辺は自由にできるのですが、Kicad面倒ですね。
でも、無料なので文句を言ってはいけません。
閉じた図形で外形ができたら、3D表示で確認できますよ。
外形の線を全て選択して、右クリックでロックを選択します。
ピンクでキープアウト領域(配線できない領域)が表示されます。
レイヤーをUser.Drawingsに切り替えて、寸法線も入れましょう。
ここまでできたら、いよいよ部品のレイアウトを開始します。
回路図を見ながら、電源周りと信号線が短くなるように、部品の配置を
配置ができたら、電源・GNDからつないでいきます。
自分は配線・ネットクラスの幅に0.3mm/0.5mm/0.8mm/1mmを登録し
ビアに0.6mm/0.3mm、0.8mm/0.4mm、1mm/0.6mmを登録しました。
電源系は0.5mm幅以上で配線、信号線は0.3mmで配線します
横方向は表面で配線し、縦方向でパターンが引けない部分はビアを打って
裏面に配線します。CAD上では表面は赤線、裏面は青線で表示されます。
配線が終わりました。
DRC(デザインルールチェック)をかけてみましょう。
おっと、配線でいくつか未接続のエラーが出ています。
これを修正しましょう。タクトスイッチの横方向は部品内で接続されているので
無視してOKです。
さて、直りました。タクトスイッチの横方向の未接続エラー3点のみですね。
ここから、余った領域を銅箔で埋めるベタ処理(cupper poring)を行います。
まず表面パターン(F.Cu)を選びます。
右メニューから塗りつぶしゾーンを追加を選んで、原点をクリックします。
すると、上のようにどの信号で塗りつぶすかのメニューがでるのでGNDを選んでOK。
その後、4隅を順にクリックして完成です。次にDRCを掛けると銅ベタが現れます。
次に、裏面も同様にGNDの銅ベタにしました。
今回のように、小さい基板でそんなに稠密でない場合は、裏面だけ銅ベタ
にしたほうがいいかもしれません。
もし、パターン配線が間違っていた場合、GND線はGNDベタで接続されるので
手直し修正が困難餡になりますので。(個人の感覚です)
あとは、表面と裏面の間の接続に大目にビアを打って、接続抵抗を減らします。
ビア1個では0.0何Ωかありますので、これを並列接続で減らすわけです。
その後シルクを追加して、基板名やら信号名が第三者にわかるようにします。
できあがったのがこれです。
3D図面です。
これから基板製造用のGerber dataを生成して、JLCPCBやFUSION PCBなどの
中華メーカに出図する手順は、いろんな資料がありますので割愛します。
ガーバーデータについては、下記資料を参考にしてください。
KiCADの達人 ガーバーデータ(Gerber Data)とは?
実際の手順については基板メーカの資料が一番確実ですね。
JLCPCB
How to generate Gerber and Drill files in KiCad 7
FUSION PCB
基板メーカは結局JLCPCBを選びました。
なんと5枚で送料込み550円くらいで作ることができました。
基板が$2、送料がOCS NEPというANA系の運送会社の軽量パックでなんと約$1
通常のOCS Expessでも約$2という安さです。
5月14日の19時過ぎに注文して、2日後の夕方にはもう製造終了、送付済みとの
連絡があり、基板製造の経過は逐一自分のアカウントで見ることができるスピード感
も魅力です。(Fusionより体感的にかなり早い)
OCSの納期は6~8日ということなので、届いたらまた報告しますね~
それでは、お休みなさい