科学技術は基本的に指数関数的に発展している。
指数関数的というのは、2倍したものをさらに2倍してそれをさらに2倍する、ということを繰り返すと、すごいことになるというアレである。
たとえば厚さ0.1mmの紙でさえ、26回折れば富士山の標高を超え、37回で地球の直径を超え、103回折れば宇宙の大きさを超える。
5分サイクルで物体を2倍に増加させる「バイバイン」というひみつ道具が仮にあったとして、直径6cmの栗饅頭をそれで倍々に増やしていけば、23時間で宇宙を埋め尽くす。
このように、倍々ゲームの前には、あの無限と言えるほど広大な宇宙でさえ赤子の手をひねるようなものである。
科学技術ヤバイ!超ヤバイ!宇宙なんて目じゃないぐらいヤバイ!
…なぜ科学技術が指数関数的に発展するのかは、アメリカの発明家レイ・カーツワイルが提唱した「収穫加速の法則」を参照してほしい。
また、「指数関数的」のヤバさについては、「指数関数的変化とは」がわかりやすい。
指数関数的変化は、通常の線形グラフでは爆発的上昇カーブを描くが、片対数グラフにすると直線的になるので、軸の単位に注意。
科学技術の指数関数的発展は、日本においても、1890年代からの電話の緩やかな普及、1980年代からのPHSや携帯電話の普及、2007年からのスマホの爆発的な普及などに、その一端を見出せるはずだ。
エポックな事象の出現スパンはどんどんと短くなり、技術の普及の速度はどんどんと早くなっている。
急速に情報技術化している医療技術も、今後おそらく指数関数的な爆発的発展を見せてくれることだろう。
現在、様々な治療薬や治療法が続々と出現している。
さらに人間の限られた時間では把握不可能な、世界中のあらゆる論文や情報を取り込んだ人工知能が、個々の治療に関してベターな解を導いた事例も出てきている。
結論として、現在のガンへの最大の対抗策は、希望を捨てず一時でも長く生き、自身のガンの特徴を知り、治療に関する情報を集める、ということになる。
遺伝子解析の技術の発展により、解析にかかるコストは指数関数的に減ってきている。
遺伝子解析で得られたビッグデータを分析した知見は、ガンの治療薬においても、分子標的薬という形で目に見えて現れている。
分子標的薬は、薬の特性に合った特定のガンに対してならば、今まで末期ガンと言われていたステージ4のガンでさえ、○年生存率を大きく改善する。
最近薬価が半額になったことで話題のオプジーボも分子標的薬の一つである。
薬価のコストも、基本的には指数関数的に減っている。
分子標的薬はガンの種類によって使用する薬が変わるのだが、まだ全てのガンに対応する薬が用意されていない。
今後、分子標的薬の種類は増えることだろう。
しかし、分子標的薬が増えるとともに、とても多様な種類のある個々のガン細胞に対して、何の薬を使えば効くのかを調べる作業は、とても複雑になってくる。
そこで、やはり指数関数的に発展している人工知能が、人間では難しいその作業を行ってくれるようになることであろう。
ただ、残念なことに肝心の医者がその医療技術や科学技術の爆発的発展についていけていない面があるので、患者やその家族も医者任せにせず、率先して最新の情報を集めることを推奨する。
なにせ文字通り命がかかっていることなのだから。


