[追記あり] アンセムを口ずさみながら突き進む。その横顔には彼女達が作り上げてきた"品格"が漂う
*オリジナルエントリー2016年4月30日
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ライヴであったりCMであったり、演出のための音楽という感覚がここしばらく続いてきていたので、今回のアルバム制作では、音楽のために音楽をつくる、"Perfumeの音楽を取り戻す"みたいなコンセプトがあって。
Perfumeの初期のアルバムは、プロデュースではあるけれど、半ば自分のアルバムをつくっているくらいの気持ちがあったし、今回は自分自身もそういう気持ちを取り戻すっていう思いがあったかな。
○『COSMIC EXPLORER』オフィシャルライナーノーツ・中田ヤスタカ「旅の始まりの日」より
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今日もPerfumeの新しいアルバム『COSMIC EXPLORER』を集中して聴くために、臨海副都心などのベイエリアをクルマを走らせながら、クルマ搭載のシステムでフルボリウムで試聴してきた。
このアルバムも聴けば聴くほど、新しい発見と新しい感覚が湧いてきて、いろいろと勉強させられる日々が嬉しいところだ。
さてこのアルバムはメンバーも語るとおり "Perfumeとしてまた新たな一本踏み出す" という意図もあってか、新しいチャレンジングなアプローチがふんだんになされていることは、音楽や音響がお好きな方は既にお気づきのことだと思う。
*『めざましテレビ(CX系)』・2016年4月6日放映より
その一方で、このアルバムにはある意味 "Perfumeらしさの追求" といったテーマも同時に含まれているように、その響きからオレはひしひしと感じる。
この "Perfumeらしさ" とはいったいなんなのか。包括的に捉えようとすると『音楽と人』・2016年5月号でのっちが語ったことが、一つのヒントになるような気がする。
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「のっち : これまでのチームに新しい人が入って、自分たちのイメージじゃないことを始めたら、私たちのことを誤解されちゃうんじゃないかって、不安がずっとあったんですよ。だからこれまでスタッフを変えることがほとんどなかったし、メーカー(所属レコード会社)を移籍する時も、みんな凄く悩んだんです。」
「のっち : でもそれは今考えると、Perfumeにまだ自信がなかったからだと思うんです。でも今は、ここを崩さなかったらPerfumeだな、っていう部分を確立できた気がしていて。だからそれさえ持っていれば、いろいろなPerfumeを表現出来そうな気がするし、それを見てみたいっていう興味もあるんですよね」
「ライター: その < ここ > って何なのかな?」
「のっち : うーん・・・・・ 言葉にするのが難しい(笑)。でも最近よく、品を保つことが大事だな、と思うんです。それが近いかも。私たちは結果的に品を大事にしてきたし、今それがPerfumeらしさになっている気がする。」
○『音楽と人』・2016年5月号より
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2012年3月の所属レコード会社移籍に関する話に興味がある方々は、このBLOGのエントリーの、
『夢って・・・ みんながひとつの気持ちになれることで叶う気がするんです(2015年)』
を参照して頂ければと思う。それで、のっちが語った "Perfumeらしさ" の核となっている要素に "品を保つという心意気を大切にしてきた" ということを挙げていたことは非常に興味深い。しかしこの "品を保つこと" とのっちが答えたのは、実はこのときのエピソードに感化されているような気がするのだ。
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*Perfumeがなぜ長く活動を継続できたのかという話の展開で
「ライター : やっぱり、Perfumeってすごく清潔感があったと思いますし、それがずっと保たれていると思うんですよね。」
「3人 : へえ~」
「あ~ちゃん : えー、おもしろい、そういう話」
「ライター : 必死なんだけど、自分たちを簡単には売らない。それはほんとに重要だったなあと。」
「あ~ちゃん : ありがたいですね、ほんとに」
○「ROCKIN'ON JAPAN」 2015年6月号より
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この時のインタビュアーから見たPerfumeのイメージが、彼女達にとってもかなり核心を突いていたということだろうか。さてこの「Perfumeには清潔感があった」という言葉をストレートに捉えるならば、
"容姿だけを売り物にしない"
"性を売り物にしない"
といったようなアプローチをPerfume側は徹底していた、とインタビュアーが感じ取っていたからこそ、このような話が出てくるのだろう。しかしもう一歩踏み込んで考えてみると、
"仕掛けと刺激だけに依存した商売をしない"
"短期的な収益や結果だけにとらわれない"
という意味もあるのだとオレは思う。実はこの姿勢こそが、Perfumeだけが有している清潔感と品格を作り上げ、今日に至る "Perfumeというブランドイメージの確立" となった要因だとオレは考えている。そしてこの姿勢はアミューズ側も同意の下だったことが、あ~ちゃんのこの発言からも窺い知ることが出来ると思う。
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「ライター : "ポリリズム" はチャンスを与えてくれた曲であると今でも言ってますが、ほんとその通りですよね。」
「あ~ちゃん : でもやっぱりそういう時の、アミューズさんのご対応はとてもお上手です(笑)」
「ライター : ははは。」
「あ~ちゃん : 息が長く続けられるような活動をチョイスしてくれて。『今はどんどんやらせろやらせろ』じゃなくって、ほんとに私たちのことを思ってチョイスしてくれたっていうか。今こんなに続けさせてもらえているのは、事務所の人たちのおかげだと思います」
○「ROCKIN'ON JAPAN」 2015年6月号より
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要するに若い女性を用いたエンターテイメントビジネスを考えた場合、短期的な収益や結果のみを追求する場合は、容姿や性を売り物にしたほうが手っ取り早い。そして短期的な収益や結果を積み重ねていくためには容姿や性を利用した、仕掛けと刺激を次々と繰り出していくという戦略を用いていくのだろうと思う。しかし仕掛けと刺激を次々と繰り出したとしても・・・ 人々はそういうものに慣れていくのも早い。そしていずれ飽きられていくのだろう。
そして目先のことだけにとらわれ、それに一喜一憂して右往左往する・・・ そのようなものから、果たして一定の品格、もっと言えば "凛とした上品さ" というものを演出することができるのだろうか。
さてエンターテイメント界と同様に、最近のビジネスシーンでも "商材の質はそこそこでも良い。営業手法で売りまくれ!!"という場面を、オレの周辺では目にすることが増えたように感じられる。これは、広告媒体では「商材の質を第一に考えています」といったようなことを語るメーカーほど、実は質よりも営業手法を重視しているように感じられるところが、今の時代の空気感を物語っているのだろうか。そんな空気感にオレは嫌気がさすことがよくある。
そういう意味では、Perfume側が採用してきた戦略は、今の時代の空気感とはまた一味違ったアプローチなのかもしれない。
そのようなことからも鑑みると、確かに・・・・ これまでのPerfumeの歴史を振り返れば、やはり「必死なんだけど、自分たちを簡単には売らない」といったことが、やはり彼女たちの清潔感と品格を作り上げ、"Perfumeというブランドイメージの確立" に大きく寄与したことは間違いなかろう。要するに、
"私たちは、私たちらしさや一番得意とする部分に特化し、その質を追及して、より洗練させ高めていきたいと思っています"
"そして、もちろん魅力をなるべく多くの方々に届けるように、私たちは必死に最大の努力をします"
" でも無理をしてまで・・・・・ その魅力が理解できない方々にも受け入れてもらおうとまでは考えていません"
" その魅力を理解した人が、私たちの作品や存在を受け入れてくれれば本望です"
といった彼女達の心意気がオレにはひしひしと伝わってくるように思えてくる。そしてそのことは、
"実直な品質主義の職人が仕事の最中に、背中で語る、その心意気"
といったようなものと共通するものを感じられて・・・・ その心意気に、なぜだかオレは胸がすく思いに襲われる。オレがPerfumeのパフォーマンスで感動し、胸が熱くなるのその本質は、結局のところ彼女達のこのような心意気に触れる瞬間があるからなのだろうと、特に最近になって強く感じるのだ。
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「(Perfumeこそが)アイドル界最後の希望」
「Perfumeがダメなら日本のアイドル界は終わり」
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これはPerfumeのインディーズ時代からその活動に一目を置いていた、Rhymesterの宇多丸氏が語ったとされる言葉だ。これには、
" 真摯な姿勢で質の高さを追求したものこそ、正しく評価されるべきだ"
" たとえ地味であったとしても、自分たちの本分をわきまえ、その品格を適正に保ったものこそ、もっと高く評価されるべきだ"
といった意味も含まれているのだろうと思う。そして・・・ Perfumeはブレークを果たした。
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「のっち : だからそれさえ持っていれば、いろいろなPerfumeを表現出来そうな気がするし、それを見てみたいっていう興味もあるんですよね」
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時を経て、"Perfumeらしさとその品格の確立" に成功し、それがより強靭になった今現在のPerfume。次に彼女達は "Perfumeらしさとその品格の拡張" という道なき道に向かって一歩を踏み出した・・・・ 『COSMIC EXPLORER』の響きには、その心意気と彼女達が目指す方向のヒントが見え隠れするようにオレには思えてならない。
Perfumeが評価された日本。質が高いもの、品格を保ったものが適正に評価される日本。「まだまだ日本も捨てたもんじゃない」とオレは強く思う。
そして・・・・・ そこはかとなく嬉しく思うのだ。
<○追記・5月2日pm21:13>
過去動画を整理していたら、2008年12月27日放映の『JAPAN COUNTDOWN(TX系)』の中田ヤスタカ氏のインタビューが出てきた。非常に興味深いことを語っている。
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「中田 : (制作する際に)"気取ったオシャレ感" みたいなやつが無くていいと思ったんです。服とかでもそうだけど、『変でいいや』みたいな。」
「中田 : 要は自分が好きなことに対して、ちゃんと人の事を気にしないでやれる人っていうか・・・・ それが勇気に見えるっていうか。『すげえな!』みたいな。」
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*『JAPAN COUNTDOWN(TX系)』・2008年12月27日放映より
彼女達が凛とした雰囲気で "Perfumeらしさと品格" を追求できたのは、中田氏のこの心意気で織り成す響きに影響されたことも、その要素の一つなのだろうと改めて思った。
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ライヴであったりCMであったり、演出のための音楽という感覚がここしばらく続いてきていたので、今回のアルバム制作では、音楽のために音楽をつくる、"Perfumeの音楽を取り戻す"みたいなコンセプトがあって。
Perfumeの初期のアルバムは、プロデュースではあるけれど、半ば自分のアルバムをつくっているくらいの気持ちがあったし、今回は自分自身もそういう気持ちを取り戻すっていう思いがあったかな。
○『COSMIC EXPLORER』オフィシャルライナーノーツ・中田ヤスタカ「旅の始まりの日」より
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今日もPerfumeの新しいアルバム『COSMIC EXPLORER』を集中して聴くために、臨海副都心などのベイエリアをクルマを走らせながら、クルマ搭載のシステムでフルボリウムで試聴してきた。
このアルバムも聴けば聴くほど、新しい発見と新しい感覚が湧いてきて、いろいろと勉強させられる日々が嬉しいところだ。
さてこのアルバムはメンバーも語るとおり "Perfumeとしてまた新たな一本踏み出す" という意図もあってか、新しいチャレンジングなアプローチがふんだんになされていることは、音楽や音響がお好きな方は既にお気づきのことだと思う。
*『めざましテレビ(CX系)』・2016年4月6日放映より
その一方で、このアルバムにはある意味 "Perfumeらしさの追求" といったテーマも同時に含まれているように、その響きからオレはひしひしと感じる。
この "Perfumeらしさ" とはいったいなんなのか。包括的に捉えようとすると『音楽と人』・2016年5月号でのっちが語ったことが、一つのヒントになるような気がする。
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「のっち : これまでのチームに新しい人が入って、自分たちのイメージじゃないことを始めたら、私たちのことを誤解されちゃうんじゃないかって、不安がずっとあったんですよ。だからこれまでスタッフを変えることがほとんどなかったし、メーカー(所属レコード会社)を移籍する時も、みんな凄く悩んだんです。」
「のっち : でもそれは今考えると、Perfumeにまだ自信がなかったからだと思うんです。でも今は、ここを崩さなかったらPerfumeだな、っていう部分を確立できた気がしていて。だからそれさえ持っていれば、いろいろなPerfumeを表現出来そうな気がするし、それを見てみたいっていう興味もあるんですよね」
「ライター: その < ここ > って何なのかな?」
「のっち : うーん・・・・・ 言葉にするのが難しい(笑)。でも最近よく、品を保つことが大事だな、と思うんです。それが近いかも。私たちは結果的に品を大事にしてきたし、今それがPerfumeらしさになっている気がする。」
○『音楽と人』・2016年5月号より
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2012年3月の所属レコード会社移籍に関する話に興味がある方々は、このBLOGのエントリーの、
『夢って・・・ みんながひとつの気持ちになれることで叶う気がするんです(2015年)』
を参照して頂ければと思う。それで、のっちが語った "Perfumeらしさ" の核となっている要素に "品を保つという心意気を大切にしてきた" ということを挙げていたことは非常に興味深い。しかしこの "品を保つこと" とのっちが答えたのは、実はこのときのエピソードに感化されているような気がするのだ。
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*Perfumeがなぜ長く活動を継続できたのかという話の展開で
「ライター : やっぱり、Perfumeってすごく清潔感があったと思いますし、それがずっと保たれていると思うんですよね。」
「3人 : へえ~」
「あ~ちゃん : えー、おもしろい、そういう話」
「ライター : 必死なんだけど、自分たちを簡単には売らない。それはほんとに重要だったなあと。」
「あ~ちゃん : ありがたいですね、ほんとに」
○「ROCKIN'ON JAPAN」 2015年6月号より
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この時のインタビュアーから見たPerfumeのイメージが、彼女達にとってもかなり核心を突いていたということだろうか。さてこの「Perfumeには清潔感があった」という言葉をストレートに捉えるならば、
"容姿だけを売り物にしない"
"性を売り物にしない"
といったようなアプローチをPerfume側は徹底していた、とインタビュアーが感じ取っていたからこそ、このような話が出てくるのだろう。しかしもう一歩踏み込んで考えてみると、
"仕掛けと刺激だけに依存した商売をしない"
"短期的な収益や結果だけにとらわれない"
という意味もあるのだとオレは思う。実はこの姿勢こそが、Perfumeだけが有している清潔感と品格を作り上げ、今日に至る "Perfumeというブランドイメージの確立" となった要因だとオレは考えている。そしてこの姿勢はアミューズ側も同意の下だったことが、あ~ちゃんのこの発言からも窺い知ることが出来ると思う。
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「ライター : "ポリリズム" はチャンスを与えてくれた曲であると今でも言ってますが、ほんとその通りですよね。」
「あ~ちゃん : でもやっぱりそういう時の、アミューズさんのご対応はとてもお上手です(笑)」
「ライター : ははは。」
「あ~ちゃん : 息が長く続けられるような活動をチョイスしてくれて。『今はどんどんやらせろやらせろ』じゃなくって、ほんとに私たちのことを思ってチョイスしてくれたっていうか。今こんなに続けさせてもらえているのは、事務所の人たちのおかげだと思います」
○「ROCKIN'ON JAPAN」 2015年6月号より
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要するに若い女性を用いたエンターテイメントビジネスを考えた場合、短期的な収益や結果のみを追求する場合は、容姿や性を売り物にしたほうが手っ取り早い。そして短期的な収益や結果を積み重ねていくためには容姿や性を利用した、仕掛けと刺激を次々と繰り出していくという戦略を用いていくのだろうと思う。しかし仕掛けと刺激を次々と繰り出したとしても・・・ 人々はそういうものに慣れていくのも早い。そしていずれ飽きられていくのだろう。
そして目先のことだけにとらわれ、それに一喜一憂して右往左往する・・・ そのようなものから、果たして一定の品格、もっと言えば "凛とした上品さ" というものを演出することができるのだろうか。
さてエンターテイメント界と同様に、最近のビジネスシーンでも "商材の質はそこそこでも良い。営業手法で売りまくれ!!"という場面を、オレの周辺では目にすることが増えたように感じられる。これは、広告媒体では「商材の質を第一に考えています」といったようなことを語るメーカーほど、実は質よりも営業手法を重視しているように感じられるところが、今の時代の空気感を物語っているのだろうか。そんな空気感にオレは嫌気がさすことがよくある。
そういう意味では、Perfume側が採用してきた戦略は、今の時代の空気感とはまた一味違ったアプローチなのかもしれない。
そのようなことからも鑑みると、確かに・・・・ これまでのPerfumeの歴史を振り返れば、やはり「必死なんだけど、自分たちを簡単には売らない」といったことが、やはり彼女たちの清潔感と品格を作り上げ、"Perfumeというブランドイメージの確立" に大きく寄与したことは間違いなかろう。要するに、
"私たちは、私たちらしさや一番得意とする部分に特化し、その質を追及して、より洗練させ高めていきたいと思っています"
"そして、もちろん魅力をなるべく多くの方々に届けるように、私たちは必死に最大の努力をします"
" でも無理をしてまで・・・・・ その魅力が理解できない方々にも受け入れてもらおうとまでは考えていません"
" その魅力を理解した人が、私たちの作品や存在を受け入れてくれれば本望です"
といった彼女達の心意気がオレにはひしひしと伝わってくるように思えてくる。そしてそのことは、
"実直な品質主義の職人が仕事の最中に、背中で語る、その心意気"
といったようなものと共通するものを感じられて・・・・ その心意気に、なぜだかオレは胸がすく思いに襲われる。オレがPerfumeのパフォーマンスで感動し、胸が熱くなるのその本質は、結局のところ彼女達のこのような心意気に触れる瞬間があるからなのだろうと、特に最近になって強く感じるのだ。
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「(Perfumeこそが)アイドル界最後の希望」
「Perfumeがダメなら日本のアイドル界は終わり」
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これはPerfumeのインディーズ時代からその活動に一目を置いていた、Rhymesterの宇多丸氏が語ったとされる言葉だ。これには、
" 真摯な姿勢で質の高さを追求したものこそ、正しく評価されるべきだ"
" たとえ地味であったとしても、自分たちの本分をわきまえ、その品格を適正に保ったものこそ、もっと高く評価されるべきだ"
といった意味も含まれているのだろうと思う。そして・・・ Perfumeはブレークを果たした。
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「のっち : だからそれさえ持っていれば、いろいろなPerfumeを表現出来そうな気がするし、それを見てみたいっていう興味もあるんですよね」
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時を経て、"Perfumeらしさとその品格の確立" に成功し、それがより強靭になった今現在のPerfume。次に彼女達は "Perfumeらしさとその品格の拡張" という道なき道に向かって一歩を踏み出した・・・・ 『COSMIC EXPLORER』の響きには、その心意気と彼女達が目指す方向のヒントが見え隠れするようにオレには思えてならない。
Perfumeが評価された日本。質が高いもの、品格を保ったものが適正に評価される日本。「まだまだ日本も捨てたもんじゃない」とオレは強く思う。
そして・・・・・ そこはかとなく嬉しく思うのだ。
<○追記・5月2日pm21:13>
過去動画を整理していたら、2008年12月27日放映の『JAPAN COUNTDOWN(TX系)』の中田ヤスタカ氏のインタビューが出てきた。非常に興味深いことを語っている。
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「中田 : (制作する際に)"気取ったオシャレ感" みたいなやつが無くていいと思ったんです。服とかでもそうだけど、『変でいいや』みたいな。」
「中田 : 要は自分が好きなことに対して、ちゃんと人の事を気にしないでやれる人っていうか・・・・ それが勇気に見えるっていうか。『すげえな!』みたいな。」
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*『JAPAN COUNTDOWN(TX系)』・2008年12月27日放映より
彼女達が凛とした雰囲気で "Perfumeらしさと品格" を追求できたのは、中田氏のこの心意気で織り成す響きに影響されたことも、その要素の一つなのだろうと改めて思った。
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