ブラジル世界遺産への旅 ~イグアスの滝~ | ちょこっとブラジル!{海外駐在生活記}

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ビジネスマンの夫の海外赴任でやってきた南米ブラジル。リオデジャネイロ駐在を経て、現在はサンパウロで暮らしています。地球の反対側から、海外駐在の毎日をちょこっと発信。

3月最後の週末、ブラジルに住んでいる間に一度は訪れたいと思っていた世界遺産『イグアスの滝』に行ってきた!


ポウコ ブラジル! [ POUCO BRASIL ! ]

『イグアスの滝』はブラジル南部、アルゼンチンとの国境を流れるイグアス川にある。

アメリカ&カナダ国境の『ナイアガラの滝』、ザンビア&ジンバブエ国境の『ヴィクトリアの滝』と並ぶ「世界三大瀑布」の一つで、世界中から観光客がやってくる、ワールドワイドな観光地だ。

それが、なんと、リオから飛行機で約2時間の距離にある!



そして目の当たりにした『イグアスの滝』は、全てが私の想像をはるかに超える“超スケール”の世界だった!!



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イグアスの滝 ここがすごい!
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【その1】“世界最大”のスケール!


幅約4,5km、高さ約70mの巨大な落差の間に約300コもの滝が連なる様は、「世界三大瀑布」の中でもNO.1のスケール!

ところで調べてみると、「世界三大瀑布」とは大きさだけではなく、実際の大きさと人が目にしたときの迫力とのトータルで言われているのだそうだ。
その中でも、イグアスの滝が“世界最大”と言われている。


ちなみに世界三大瀑布の実際のデータはこう。

■イグアスの滝☆
高さ:平均70m(最大80m)
幅:約4500m

■ナイアガラの滝
高さ:48~51m
幅:約1200m

■ヴィクトリアの滝
高さ:110~150m
幅:約1700m

※高さだけ、幅だけで見ると、世界一の滝はそれぞれ他にある。


3滝すべてを経験した人によると
「イグアスの滝を見たら、あのナイアガラの滝が赤ちゃんに見える」
というほどの差だと聞いていた。



実際訪れてみると、確かに大きすぎて地上からは一目でその全てを見渡せない。
幅の広ーい1つの大きな滝、というのではなく、大小の滝が集まった複雑な形になっているのだ。


最大の「悪魔ののど笛」と名付けられた部分をメインに、川岸からの遊歩道を歩いて滝の近くまで行けたり、周りのジャングルを散策しながら遠くに滝を眺めたり、と、いくつものビューポイントを移動しながらいろいろな景色を楽しむのが、『イグアスの滝』の見方だ。


↓滝全体の地図。川は左上から流れてきて、いったん二股に分かれてから下に向かって合流する。左奥の白い部分が「悪魔ののど笛」。
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ちなみに今回の旅(2泊3日)のスケジュールは


≪1日目≫
午後、リオ→フォス・ド・イグアス空港へのフライト
ホテルへの移動のみ
≪2日目≫
アルゼンチン側の遊歩道から「悪魔ののど笛」へ
他、終日アルゼンチン側を散策
≪3日目≫
ブラジル側を散策
午後、リオへの帰路へ


こんな感じ。
滝はブラジルとアルゼンチンの国境にあるから、2カ国それぞれからアプローチすることになる。
丸々2日間は必要なのだ。(滝を見るだけで!)

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中でもその「悪魔ののど笛」は、やはり一番の迫力!
これ1か所で、「世界最大の滝!」と聞いて私に想像できたスケールを超えていた。ええ!!

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最も近づくことができるのは、上流のアルゼンチン側の岸から延びた遊歩道のコースで、滝が落ちて行く様子を目の前で見ることができる。
落差が始まる瞬間までは穏やかに流れているのに、落ちて行く時の水の勢いは打って変わってものすごいパワーを発する。音もすごい。

水しぶきを浴びながら眺めていると、そのパワーに圧倒されて、

ほははぁぁーーー…わぁ

と、魂が抜けるってこんな感じ?という体験ができる。


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【その2】大ジャングル!大自然!


川の流域は、見渡す限りの亜熱帯のジャングルが広がる、大自然の世界。
高台から見ると、一面のうっそうとした熱帯ジャングルの中を一筋、イグアス川が大きく蛇行しながら流れる様子が分かる。


↓「悪魔ののど笛」から落ちた水が流れて行くところ。壮観!
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そしてここでは、なんでもが大きくて逞しくて、図太い。
体長2センチもあるアリ(ギョーッ!)がいたり、太いトゲの生えた竹や(日本の竹と全然ちがう…)、他の木に寄生して宿主の木を枯らしてしまうほど巨大化する植物など、とにかく動物・植物のすべてが“ごっつい”

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↑2センチ以上あるアリ。手との大きさを比較してほしい。



もちろん動物の宝庫で、ヒョウ、バク、など希少な動物も、鳥類、シカ、サルやヘビなども、たーーーくさんいるらしい。
そして虫、特にチョウチョは目に見えて多く、そこらじゅうを飛び回っている。
苦手な人(私)は、散策の間中あちこちから寄ってくるチョウにビクビクしなくてはならないので気が抜けない。


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↑そのまんま!「88」という名前のチョウもいる。


↓こんなトリもすぐ近くに来る。まゆげがある!笑

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【その3】見学設備が充実してる!


散策コースが滝の周りに張り巡らされ、滝をすぐ間近で見れるポイントがいくつもあるのも素晴らしい!
滝の迫力と大自然の景色を体で感じられるようになっていて、2日間も滝を見ているのに全く飽きることがない!


さらに、ヘリコプターで上空から滝の全貌を見れるコースや、ジャングルの中を車でクルーズするコースや、ボートで滝の下まで行けるコースもある。



今回、ボートを試してみたが、これが壮絶だった!


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↑滝壺の左端にボートがいる。これをやったのだ。


まず、川をスピードボートで走り、中くらいの大きさの滝のそばまで行く。
これが思っていた以上にスピードを出している上、波につき上げられて激しくバウンドして走るから、川に放り出されそうになる。
あまりの恐怖に声も出せなかった。


さらに、そこから滝の下まで進み、水を浴びるというのだが、
「滝の“下”までって言ってるだけで、本当はしぶきがかかるくらい近づくだけでしょう」
という私の勝手な予想は見事に覆された。

本当にボートごと“真下”に入って、滝の水に思いっきり打たれるのだ!
落ちてくる水の衝撃をドシドシと受け、目などとても開けていられない。

ウソでしょう…マジ・・・?

ショックすぎて途中から放心状態。
旋回してこれを3回か4回くらい(よく覚えていない…)体験させてくれるという、スーパーハードなコースだったのだ。凹



当然、頭からTシャツ、ズボン、下着までなにもかもズブ濡れ。
周りの観光客たちが水着を着ていたのが、大げさではなかったことを悟った。
着替えはTシャツ1枚しか持っていなかった私は、陸に上がって船着場のそばで「ここで着替えて」と言われても、もう何をどうしたらいいのやら分からなかった。


全身これで、Tシャツだけ着替えても…
しかも人がいるところで脱ぐなんて…


と、真っ白になった頭であれこれ考えてみても、現実にできることは決まっていた。



結局、覚悟を決めてどうしたかはご想像にお任せするが、大自然の世界にちょっと近づいた気がした。ゴルゴ?ピース




ちなみに今回のホテルはブラジル側のジャングルの中(ジャングルの一部がそのまま自然保護・研究区として国立公園になっている)にある『ホテル・ダス・カタラタス』。
大自然の中で、そこだけヨーロッパのリゾートのような空間。

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可愛い部屋、美しいプール、洗練された食事、気持のいい中庭など、全てが心地よく贅沢な時間をもらった。
(夜には満点の星空に天の川まできれいに見えて感激!さすが大自然の真っただ中☆)


↓ブラジル南部は牛肉が特に美味しい♪

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↓朝食はフルーツがたっぷり!丸くて大きいのがパッションフルーツ(現地名マラクジャ)
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今回の旅は、感激したり驚愕したり放心したり…、感覚の目盛りが振り切れるほどのビッグな旅だった。



イグアスの滝、やっぱり“超スケール”!