コパカバーナ海岸は、古くからのビーチリゾート。(なんと80年も前からだそう!)
だから、“これぞ本物のリゾート”という風格があって、世界中の旅行者の憧れの地。

(絵になる)
でも…でもっ!!
古いがゆえか、文化の違いなのか…。
そこに住んでみたら、“本物の風格”のあちこちに、驚きの現実が隠されていた!
今回は、コパカバーナの家の中で次々出てくる「ここがヘンだよ!」なところを“少しだけ”ご紹介!
【その1】 全てハネる!蛇口は目線の高さ
こちらにきて一番びっくりしたのが、台所のこの蛇口。
た、高い!水の出口が私の顔の高さにある!
設計ミス?というか、そもそも設計なんて考えてなかったのか?
シンクとの距離が離れすぎてて、水を出すほどどんどんシンクの外にハネてしまう。
鍋に水を張るのも、蛇口に近づけるべく目線の高さに鍋の方を持ち上げ
「さかずき、頂戴いたします」のポーズになる。
野菜を洗えば、床も自分も、腕から顔まで水浸し。料理じゃなくて水遊びだ。
仕方がないので、料理の前にペットボトルに一旦水を溜め、そこから使うことに。
毎日がキャンプみたいで楽しいな…
【その2】 ガスレンジは両手で点火!
(蓋を閉めた状態だが、前面左端の小さな四角いのがスイッチ。)
ガスに点火する時、火花を出すスイッチとガスを出すつまみが別々になっている。
これを両手で同時に行うと、点火できるという仕組みだ。
調理の途中で火が消えてしまいすぐにつけ直したいときも、まず手に持っている箸やお玉を別のところに置きに行き、両手を空けて出直さないといけない。
ガスレンジのメーカーさん、日本の「片手で押しながら回す」仕組み、どうかマネしてくれませんかー?
【その3】 蛇口そのまま?1本のシャワー
(お湯を出したところじゃなくてすみません。)
シャワーからの水が1本になって出てくる。
まさに“うたせ湯”。蛇口そのままと変わらない。
構造上の問題?古くて目が詰まってるから?…かどうかも判別不能なほど、思い切った出方だ。
シャワーに、あの“シャワシャワーッ”とした気持ちよさは求めない国なのか?
(他のところでも、似たような状態のシャワーはとても多い。)
【その4】 なにも“底”から…。噴き上げ式ビデ
バスルームのトイレの横にほとんどの確率で併設されているビデ。
よく見ると、底にシャワーの穴があり、そこから水(またはお湯)が噴き上がってくるらしい。
つまり、汚れた水が溜まるところから出てくる水で洗うということ、で間違いないだろうか?
・・・すみません、私には使えません。
【その5】 夫婦専用!主寝室にはバスルーム付き
(手前に開いたクローゼットの扉と、奥に開いたバスルームのドアと洗面台)
広いアパルタメントでなくても、リビングの近くにあるバスルーム(ゲスト用でトイレとシャワーがセット)の他に、主寝室の中にも必ず、より大きなバスルームがある。
更にその近くにクローゼットを配してあることがほとんどで、この造りは朝など身支度の際にとても便利。
日本では、寝室とお風呂は離れていることが多いが、これは是非日本がマネしてほしいと思う。
(これは「ヘン」ではなくて、「イイ」ところだ。)
【その6】 窓ガラスがない!洗濯場は室内なのに外
(台所の横にある扉を開けて洗濯場を見たところ。この日はあいにく天気が悪く暗い。上には物干し器具、手前には洗濯機が後ろ向きに見えている。このさらに右奥が女中部屋。)
(上の写真の一番突き当りをアップにしたところ。隣のアパルタメントのベランダが目の前にあり同化して見えるが。)
台所の隣にあるこの部屋は、洗濯場になっている。
洗濯用の洗面台(洗濯板状の部分あり)と物干し器具、もちろん洗濯機も置けるようになっている。
(台所の奥に洗濯場と共に女中部屋があるという造りが多いようだ。)
でも、あれ?窓のように見えるところにはガラスがない。そのまま外に筒抜け。
1年中温暖だから問題ないのだろうが、セキュリティも機密性も関係なし?
だからいつでも風が通る。雨も入る。虫も入る。
【その7】 ゴミは穴から投げ捨てるだけ
(30cm×30cmくらいの大きさ)
(扉を開けたところ)
ゴミは、各階の廊下にあるこの扉から「さようなら~」するだけ。
扉を開けて、乗せて、扉を閉じると、ゴミはもう深~い穴にゴロンゴロンと落ちていく。
いつ捨ててもいいし、袋に入れても入れなくても誰も注意しないし、分別もナシ。
中はきっと、相当おぞましいことになっているだろう。
(収集する業者さんは本当に大変だと思う。)
【その8】 アパルタメントの入り口には必ずポルテイロ
セキュリティのため、ほとんど全てのアパルトタメント(マンション)の入口には24時間、ポルテイロ(門番)がいる。
アパルタメントから出る時も入る時も、彼ら(当たり前だが全員男性)に門を開けてもらわないといけない。
住人には毎日笑顔で挨拶してくれるし、来客は必ず訪問先の部屋に内線をしてから通すなど、部外者が勝手に入れないようにしてくれている。
車庫を開けてくれたり、頼めば車庫入れまで手伝ってくれる。
(車庫に入る時に強盗に狙われるなど、危ないこともあるからだ。)
安全な日本では必要ないが、ここではとても心強い。
【その9】 (おまけ)電話線つなぐ所もこんなことに!
(これでもなんとか機能している。ネットもつながったからスゴイ。)
ここでは、物という物(家そのものも)が全て古い。
そして、使いやすさや機能性は“まーったく”追及されていない。
でもブラジルでは、「どんな物でも、使う人自身が直したり、使う時に工夫したりすればうまく使えるんだから、それでいいのさ♪」というのが基本的なスタイル。
メーカーが先回りして工夫して作ってくれた物を使う日本と、使う人が自分で工夫するブラジルの違い、というのか。
ならば、ここで修行を積んでおけば、日本でのどんなトラブルも自分で対処できるカッコイイ大人になれるかも♪よし、カモーン、トラブル♪
・・・と思いながら、先日、コパカバーナのこのアパルタメントから、別の地域のアパルタメントに引っ越しをした。
(諸事情により)
そして新居では、コパカバーナで遭遇したものとは比べ物にならないほどのトラブルと試練にぶつかることになってしまったのだ!
ブラジルの家を、あなどるなかれ・・・
*「ここがヘンだよ!ブラジルの家 ~新居編~」は後日アップ予定!