- 山本 周五郎
- 青べか物語
昭和初期の浦安(本書では「浦粕」)を舞台にそこに生活する人々を描いた掌編集。
「はじめに」「「青べか」を買った話」「蜜柑の木」「水汲みばか」「青べか馴らし」「砂と柘榴」「人はなんによって生くるか」「繁あね」「土提の春」「土提の夏」「土提の秋」「土提の冬」「白い人たち」「ごったくや」「対話(砂について)」「もくしょう」「経済原理」「朝日屋騒動」「貝盗人」「狐火」「芦の中の一夜」「浦粕の宗五郎」「おらあ抵抗しなかった」「長と猛獣映画」「SASE BAKA」「家鴨(あひる)」「あいびき」「毒をのむと苦しい」「残酷な挿話」「けけち」「留さんと女」「おわりに」「三十年後」の33篇。
きれいごとではなく、主義主張があるわけでもなく、淡々と著者と人々の交流や、聞いた話しなどを書いています。
今の日本にはこのような場所はもうないでしょうが、アジアやアフリカの寒村に行けば、まだ素朴でおおらかなこういう生活があるのかもしれません。
登場人物が生き生きとしていて、暖かい気持ちになれます。
「青べか」は青く塗られた「べか船」のことで、著者の分身である蒸気河岸の先生が芳爺さんから売りつけられた船です。








