蟻さんとボタ餅🐜
短大2年生の時に、滋賀県大津市にある、田んぼの中の小学校に合宿に行きました。
混声合唱部で歌のレッスンと、小学校の生徒を招いて、歌や体操を見せる催しです。
燃えるような暑い時期のこと、田の苗が真っ緑になって、夜にはカエルがゲロゲロと鳴いていました。
無事に学童の子らに催し物を見せて、それから子らと遊びました。
小学校を紹介してくれた先輩の四年生は、その小学校の出身でした。
お別れの日、先輩のお母さんがボタ餅を作ってくれました。
先輩がニコニコと笑って、大きな鍋にボタ餅をいっぱい入れて、届けてくれました。
一同ワーッと喜びました。
先輩が言うには、「お袋が油断していたら、蟻が🐜たくさん来てしまって、蟻を取ったのだけど」とニコニコ笑います。
ニコニコ顔が先輩のいいところです。
覗いてみるとボタ餅に、蟻さんがまだいっぱい、あんこに付いています。
皆黙って食べました。私も蟻さん御免なさいの気持ちで食べました。
食べて心配そうにしていた先輩を見上げると、口に蟻さんが付いていました🐜。
クスッと誰かが笑い、皆も笑いました。
練習した琵琶湖周航の歌を皆で歌って、合宿が終わりました。
琵琶湖周航の歌を聴くとあの時のことを思い出して涙ぐみます。