初対面の人と打ち解けるひとこと
仕事柄、カメラマンさんとか、モデルちゃんとか、広告の担当さんとか、初対面の人と、いきなりワンチームとして働かなくてはいけない場面が多い。初対面の人のことでも、対する相手によっては「それは○○から連絡いたします」と、呼び捨てで、まるで部下のように言わなくてはならない。「業界が業界だから成り立つ」部分があるにしても、私はこの“初対面人みしり問題”で、あまり困ったことがない。
単に私が鈍感で図々しいからということもある。だが、ADHD族にはコミュ障傾向の人も一定数いるものの、「ちょっと異常なレベル」に人懐っこい“人たらし”と呼ばれる部類が多い。初対面でも、まるで親友のように話しかけてくれる。ぶっちゃけ馴れ馴れしい。初対面の人を旧知の友のように扱えるというのは一種の才能だ。自慢にすべきだ。
●相手の素敵ポイントを「ちょい褒め」する
実はこれ、英語の文化圏だと意外と簡単なのだ。バス停なんかで目が合うとニコッとして「あなたのスカーフ素敵な色ね」とか褒めてくれる人がけっこういる。でも、これを日本のバス停でやったら、ちょっと「変わった人」だろう。でも、この「ちょい褒め」ワザは初対面のアイスブレーキングにすごく効く。特に女性同士はファッション系のポイントで相手の「褒めポイント」を探しやすい。
たとえば、PTAで初対面のママ友さんなら
「あ、ミニトートかわいいですね。そのくらいのボリューム感のが欲しくてけっこう探してるんだけど、なかなかないんですよね~」
「そうですか? これ300均のやつですよ」
「どこの? もう売ってないかなぁ」
……ぐらいなら失礼でも不自然でもないのでは?
眼鏡のフレームとかネイルは、けっこうこだわりが出るパーツなので、褒めたり質問したりすると話題が広がりやすい。コツは「本当にそう思わないことは褒めない、言わない」ことだ。わざとらしくなるし、会話がそれ以上進まない。トートバッグがかわいくなかったら黙っているほうがマシだ。
私ぐらいのオバちゃんになると、もう叱られることも少ないので、調子にのって初対面イジリをしたりする。
「やば~い。モテそうな人が来ちゃったよ」
「はぁ? カメラマンをどういう目で見てるんですか? ちゃんと仕事してください。お手柔らかにお願いしますよ」
「イケメンは現場の潤いなのだよ。枯れた女子どもに水を与えなさいよぅ」
……このくらい言っても「モテそう」と言われて、悪い気はしないようだ。
●共通の話題を探してカードを切る
もう少しおとなしめなところなら、お互いの共通点を探すのも仲良くなる早道だ。たとえば
「うちの子、3人兄弟の一番下なんですよ。甘ったれで」
「坊ちゃんですか?」
「そう男ばっかり3人で」
「うちも男2人なんです」
「女の子、欲しかったですよね~」
「かわいいですよねぇ」
ここに「いや、女の子は面倒くさいですよ」「そうそう」なんて、違う人が入ってきてくれると盛り上がる。
コツは「最初から聞き役に回らない」ことだ。個人情報の問題があって、いきなり家族構成とかを聞かれることには抵抗がある。「うちはこうなんですよね」と先に自分のことをちょっと言ってしまうと相手も話しやすい。また、2人の会話が聞こえる範囲の人にニコッとするとか、会話に入ってきやすい雰囲気を作ることも大事。
初対面の人ばかりが集まるパーティなどでも、「その場にある食べ物や飲み物の話をする」「相手のなにかを褒める」「共通の話題を探す」の3つから始めて、少しずつ広げていけば……なんとかなる。
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