非ADHDでも応用可能!
成人ADHD気分をアゲる7つの習慣 Vol.3
瞬間瞬間を味わう
Psychology Today: 2019年8月20日
スコット・シャピロ医師
大人のADHD族に役立つ「ポジティブ心理学」。今回は「毎日の気分をアゲる7つの習慣」の中からラストの
6.楽しい経験を味わう
7.マインドフルネス
の2つを紹介する。
最初に謝ってしまうと「マインドフルネス」の概念がきちんとわかっていないと「7」はちゃんと訳せない。日本語の言い回しに合うように編集しているが、誤訳があるかもしれない。
興味のある人は「マインドフルネス」(Wikipedia)
過去に紹介した項目
↓今ここ
6.楽しい経験を味わう
7.マインドフルネス
6.楽しい経験を味わう
ポジティブな感情にアゲていく、もう1つの方法は「徹底的に味わうこと」だ。良い音楽を聴いたり、おいしいものを食べたり、美しい夕日を見るなど、楽しいものを体験したら、それに気づいて味わってみる。
もう1つは、過去のポジティブな経験について書いたり、考えたり、話したりすること。経験に関連付けて、色、音、好みなどの細部についても思い出してみるといい。
公園で散歩したり、音楽を聴いたり、マッサージを受けるなど、未知の、あるいはお気に入りの「楽しいこと」を1日のスケジュールに追加してみよう。あなたの人生にポジティブな体験を増やし、ポジティブな感情を広げていくのに役立つはずだ。
7.マインドフルネスの実践
マインドフルネス(今、この瞬間を五感で味わう)と瞑想が気分の高揚とポジティブな感情に良い影響を及ぼすことは過去の研究から明らかであり、とても重視されている。特に瞑想は、集中力や気づき、気分のコントロールなど、ADHDの多くの症状を改善することが実証されている。
マインドフルネスを高めるためにはいろいろな方法がある。 1つは、歯を磨く、シャワーを浴びるなど、毎日行うルーティンワークにもマインドフルネスを結びつけること。今行っていることに完全に注意を向け、聞こえる音、感触、そこから立ち上がる気持ちにも注目したい。
マインドフルネスの重要な要素は、今やっていることに集中し、無意識のうちになにかを「判断することのない」状態に保つことだ。
たとえば、シャワーを浴びながら、「自分はあの活動に参加できる能力があるだろうか?」などと考えているかもしれない。または参加はしないが、その活動に対する「気持ち」や「意見」が頭に浮かんでくるかもしれない。これらを「判断的な思考」と呼ぶ。自分が判断的思考に陥っていることに気づいたら、それを手放し、今やっていること(シャワー)に意識を戻す。
瞑想の実践と上達はマインドフルネスの能力を向上させることにつながる。瞑想をするために身構える必要はない。1日5〜10分の短い練習でも十分有益だ。初心者でも成功しやすいので、私は患者と一緒に、音声ガイドつきの音源を使って瞑想の練習している。
ポジティブ心理学の分野には、ADHDの課題があっても、幸福感を高め、成長するのに役立つ可能性のある数多くの戦略がある。個人差があるので、すべてのツールが役立つとは限らない。いくつか試してみて、どれがあなたに共鳴するかを見つけてほしい。
<参照資料>
Bryant, F. B., Smart, C. M., & King, S. P. (2005). Using the past to enhance the present: Boosting happiness through positive reminiscence. Journal of Happiness Studies, 6, 227–260.
Cohn, M. A., & Fredrickson, B. L. (2010). In search of durable positive psychology interventions: Predictors and consequences of long-term positive behavior change. Journal of Positive Psychology, 5(5), 355-366.
Seven Top Secrets for Adult ADHD: Boost Your Mood Strategies from positive psychology research.Posted Aug 20, 2019