2017年の初夏に脳出血に倒れ、要介護となった母。
急性期病院&リハビリ病院を経て、自宅介護でマイペースの日々を送っていました。
ところが。
2019年の終わり、こんどは脳梗塞を発症し、現在入院中。
脳出血発症時のことプラス、ほぼ現在進行形で脳梗塞の病状についてつづっていきたいと思います。
さて。
朝食後、急に様子がおかしくなった母。
目の焦点が合わず、ふにゃふにゃとして言葉が出ない。
受け答えができない状態に。
「脳だな」
と判断してすぐさま救急要請。
そして心臓やら脳出血やらでお世話になっているおなじみの病院へ搬送。
何度も座ったことのある、救急外来の平らなソファに座って待つ父とわたし。
待合スペースの壁に掛けられた時計に目をやり、確かめる。
……おそらく発症してから1時間ほどで治療に取り掛かれたはず。
そして朝の様子を思い起こしてみる。
おむつを交換したとき、少しにおいが残っていたので部屋の換気のため窓を開けていた。
食事が終わった母を部屋に戻したとき、窓を開けっぱなしにしたままだったので、室温が下がっていた……。
ひょっとして、気温差でやられたか?
ヒートショック?
不安がよぎる。
ちゃんと部屋に戻す前に窓を閉めて、室温を上げておけばよかったのか……。
でもなあ、それほどの温度差はなかったはず……
などと逡巡していると、処置室から医師がひとり出てきて、
「いま治療していますが、たぶん脳梗塞だと思います」
と告げる。
投薬の関係なのか、母の体重を問われる。
「ではもう少しお待ちください」
こんどは脳梗塞かあ。
父と顔を見合わせる。
「……ベッドに座った時からかな、と思ったけど、居間から出るときも少し変じゃなかった?
いつもお父さんに声を掛けてから部屋に行くもんね」
「そうだよなあ。今朝は何も言わないから、おれも“あれ?”ってちょっと思ったんだよな」
「だよねえ」
しばらく待っているとようやく診察室へ呼ばれた。
医師からの説明によると、
検査した結果、心不全が要因である「心原性脳梗塞」と判明。
これから、出来るだけ脳に詰まった血栓を除去するカテーテル手術を行うそう。
ただ、高齢者になると脳の血管が蛇行するらしく、そのため細い血管の詰まりは取りきれない可能性があるとのこと。
「時間的にはけっこう早い段階でわかりましたよね?」
とわたし。
「そうですね、かなり早かったですね。
だからこそ、こういった治療ができるので。
せっかく早く来ていただけたのですから、出来る限りの治療してなんとかしたいと思っています」
と、頼りになりそうな、でも少々不安にもなりそうな医師のことば。
ともかく、まずはカテーテル手術!
しかし。
つくづく、足から脳へ管を通すということが不思議でしょうがありません。
あんなに離れているうえに、細い血管を通っていくとは。
できないことも多いだろうけど、やはり医療ってすごい!
★以前、脳出血、脳梗塞などの「脳卒中」についてサラリとまとめたものがあります。
脳梗塞のカテーテル手術についてほんの少し記載していますので、よろしければコチラ→
★心原性脳梗塞とは
心不全(心房細動)の状態が長く続くと、心臓の中に血栓ができやすくなります。
それが脳の血管に飛んで起きるのが心原性脳梗塞。
本来は血液サラサラの薬(抗凝固薬)を飲んで血栓ができないよう予防します。
(母の場合は脳出血を発症したり、体内で出血があって貧血になったりしたこともあって中止していました)
数時間が過ぎ、ふたたび医師と面談。
できる範囲で血栓を取り除いたとのこと。
脳の太い血管に、大きな塊ではなく小さな血栓がたくさん詰まっていた。
細かい血栓が入り込んだ小さな血管までは除去できなかった。
しかし病状の変化を招きそうな大きな血管は通すことができた。
あとはどのくらい身体のマヒや言語障害が生じるかどうか。
ちなみに。
詰まったのは頭の左側。
3年前に発症した脳出血と同じ左。
父とわたしは
「まあ、どっちみち脳出血の後遺症で右半身はもともとマヒしているので……」
せっかく回復してきてはいたけれど、もともと歩けなかったし悲観するレベルでもないかも?
と話すと、先生も
「ああ、そうかあ~。
こういってはなんですが反対側でなくて良かったかもしれないですね。両方動かなくなると大変ですから」
ただ、言葉の方はけっこう後遺症があるかもしれないとのこと。
「でも回復してくる可能性はあると思いますよ」
「まあ、脳出血のときもまともに会話ができるようになったのはだいぶ時間が経ってからでしたし」
とわたし。
「そうだよな」と父も同意。
まあ不幸中の幸い? かも。
おそらく嚥下機能はそれほど問題なさそうとのこと。
じゃあ。
あるていど意思の疎通がはかれて、ごはんが食べられればまあ、良しとしよう。
しかし。
我ながら、なんというお気楽親子だろうか
その後、母はICUへ。
面会できるというので、ベッドのそばに立って話しかけると、こちらを見てうなずく。
いちおう父とわたしがわかるようだ。
しかし「うん、うん」と答えるのみ。
看護師さんが
「いまのところ、何を聞いても”うん”と答えていらっしゃるようです」
先生は
「話しかけてもしっかりした答えは返ってきませんが、意識はしっかり戻っています」
まあ、これは予想範囲。
母がわかったのかどうなのか不明だが、帰り際
「じゃあわたしたちは帰るからね」
と声をかけるのに対し
母は
「そうですか」
と、つぶやくように言った。
前の脳出血のときより、意識はしっかりしている?ように感じたが……
さて。
母の
「今回の追加分の後遺症」
はどれほどのものだろう。
まだまだわからない。
この日。
先日の、わたしの入院費の返金手続きをしました。
高額医療費の申請が通って認定証が取得できたからです。
(少し前に憩室炎で同じ病院に入院。詳しくはコチラ→)
しっかし。
ひと月以内で、親子3人同じ病院にお世話になるとは。
母・心不全&脳梗塞
父・白内障手術
わたし・憩室炎
スタンプカードでもあればいいのにねえ
もしあったとしたら。
たまったら何をくれるのかな?
スタンプ10個で入院セット?
30個でルームシューズとか??
ふりかけセットはだめだよね。
基本、減塩食だもの。