平岩駅前の藤屋商店。ご高齢の女性が営んでいる。以前はご主人とふたりだったが今はひとりだけのようだ。店のカーテンはすべて締め切られていて不安になる。 

 

もしや具合でも悪くされたのかと心配するが、店の前の水道は使われているし、鉢植えも飾られていて生活感がある。入浴してからもう一度訪ねることにする。 
 

 

日帰り温泉だけの瘡の湯は定休日。でも、ここは第二候補。去年、値上りした上に、そんなに広くない内風呂だけなので、朝日荘が空いていればそちらを選ぶつもりだ。 

 

ところが朝日荘の入口には清掃中の掲示が出ている。確か以前にも似たようなことがあったと記憶している。ここはあまり積極的に日帰り入浴客を受け入れていないのかもしれない。展望風呂、それが駄目でも半露天風呂のような大浴場に入りたかったが、それは叶わない。

 

最終候補の白馬荘。以前は露天風呂と内風呂があったが、露天は壊れたままで修復する様子が感じられなかった。しかし、ここで断られたら行くところがなくなる。 

 

日帰り入浴は可能だったが、入浴料が値上がりした。それも結構な値段に…。正直なところ内風呂だけならその価値はないなと思いながら浴室に向かう。 

 

私が白馬荘に初めてお邪魔したのは20年も前のことだ。海釣り仲間が、ここの温泉を気に入っていて連れてきてもらったのが始まりだ。その頃は、ご主人らしき人が出迎えてくれたが、最近は見なくなっている。おそらく後継者もなく、宿の行く末は気になるところだ。でもいつも宿泊客は少なからずいる。(写真/内湯を独占する) 
 


大糸線臨時増便バスで糸魚川へ Vol.8に続く