旅慣れた故に計算が働いたのも事実だ。越前下山駅で下車して、折り返しの福井駅行きに乗車しても、すでにボックス席には座れないだろう。(写真/ボックス席で寛ぐひと時はローカル線の上質な時間であることも学んだ=スマートフォンで撮影=)

 

 

九頭竜川を渡る橋梁から北陸電力西勝原第三発電所がみえる。昭和43年(1968)運転開始。有効落差99㍍を流れ落ち、最大出力49,500kW。常時出力18,200kWを発電する。九頭竜川の電源開発も掘り下げると新たな発見があるのだろう。

 

 

国道から見上げた越前下山駅は孤高の無人駅に映ったが、当時は写真を撮影する習慣もなかった。ブログを綴るのもそれから4年後のことで記録は残っていない。(写真/柿ヶ島駅を過ぎると第一九頭竜川橋梁を渡る)

 

 

越美北線は、岐阜県を縦断する越美線と結ばれるはずだったが、途中で建設が中止されてしまった。岐阜県側では長良川鉄道越美南線として第三セクターに移管されたが、福井県側ではJRが継承したままで運行している。(写真/雨音とディーゼル音が車内に響きわたる)

 

 

福井駅(写真)では30分ほどの乗り継ぎ時間が生じるので、構内のそば屋で越前そばを食べるつもりだったが長蛇の列が出来ている。他にもいくつかの店を覗いたがどこも満席だ。改札口に近くに、高岡駅にあった「今庄」の店舗があるので、昨日に引き続き、駅そばで軽く食事を済ます。
 

 

さらに金沢駅では1時間ほどが生じる。ここは寿司でもつまもうかとも考えたが、糸魚川市でとる予定の夕食に期待していて、ここは駅ナカの店でビールを一杯だけ飲みながら軽くおでんセットをつまむ。

 

しかし、この店は洒落た造りではあるだけに少々値が張る。おでんセットの他のネタを追加しようと思えば、結構いい値になりそうだ。そういう意味では、本は、追加の注文をせずとも居座れるいい小道具になる。 
 


旅の原点と北陸アラカルト Vol.10に続く