金沢駅からは乗換駅である泊駅が終点なので、多くの人が乗降する高岡駅や富山駅を通過していく。通学の帰宅時間と重なり高校生の姿が目立つが、ずっと座っていける。(写真/泊駅にはすでにえちごトキめき鉄道の車両が待っている)

 

持ってきた本はすでに終盤に入っている。今朝、早く目が覚めてしまい一気に読み進めてしまったのだ。それでも列車の中では窓の外に目を向けるように努めているので、まだ読み切っていない。(写真/日本海を眺めながら、これも残り少なくなったウイスキーを嗜む) 

 

間もなく糸魚川駅に到着する。このまま直江津駅まで行って、ホテルハイマートの駅弁を夕食にしようとも考えたが、ずっと店が閉じたままの駅前食堂が気になっている。

 

その願いは通じ、駅前のあおい食堂は空いている。糸魚川市を訪れるたびに寄ろうとしたが、どうやら時間が合わなかっただけのようだ。こうしたまちの大衆食堂の閉店が相次ぐが、そういうことでなく胸をなでおろす。

 

店に入ると初めてみる壮年の男性が厨房から元気な声を掛けてくる。4卓しかないテーブル席はすべて埋まっていて、当然のように相席にあるが、とにかく店が開いていて嬉しい。(写真/大瓶でひと息つく)
 

 

旅に出ると、野菜とフルーツの摂取が少なくなる。そんなことから自然と野菜炒め定食が食べたくなる。ここのご飯は盛りがいいが、新潟の美味い米を使っているので箸が進む。
 

 

微かな残照の中、日本海展望台に行って海を眺める。姫川沖防波堤東灯台が赤い光を放つタイミングを狙う。手持ちなのでブレないようにタイマーにしてシャッターを切る。数枚撮ってようやく灯台の灯が写り込む。 

 


旅の原点と北陸アラカルト Vol.11に続く