東山のすそ野にはソヤノウッドパワー発電所がみえる(写真左奥)。主要株主の会社が民事再生法を申請し、どうなることやらと思っていたが、長野県の多角企業である綿半グループが再生の支援を申し出て、発電事業は継続されている。 

 

長野自動車道の下を横切り針路を北東にとる。おそらく塩尻市と松本市の境付近にいると思われる。(写真/少し高い場所から高速道路越しに常念岳と横通岳を望む。偶然、この前訪れたばかりのテンホウのトラックが走っていく)

 

南北に走る松本市道を進むと山手にチラッと桜がみえる。そこは弘長寺で、あじさいが有名なのだという。その参道を引き寄せられるように近づくとお堂の前に一本だけの桜がひっそりと咲いている(写真)。我ながらよく発見したものだと自分を褒めたくなる。 

 

先ほど思い出話に登場した田川高校。昭和57年(1982)創立。ちょうど若者の人口がピークに達した近年に新設されている。校舎の周りにはその際植えられたものなのだろうか、桜が囲んでいる。 

 

道沿いに神社らしい境内があり、その周囲にも桜が咲いている。これも名もなき桜に相応しいと考え写真に収める。するとその奥は東山のすそ野を緩やかに登っていく道に続き、こうなったら行けるところまで上ってみようと覚悟を決める。 

 

体調はいいみたいで、結構高い位置まで山すそを上って来る。すると正面に馬場屋敷という、いわゆる豪農の館のような建物が見えてくる。重要文化財に指定されていることは以前から知っていたが、訪れるのは初めてとなる。表門の横にはソメイヨシノと異なる種類の桜が7分咲きほどを迎えている。 

 

振り返って松本平をみる。左手にみえるのはよくイベントに使われるやまびこドームの大屋根。送電鉄塔の左下にみえる茶色の建物は、この前訪れた信州健康ランド。奥の一番高い山は小嵩沢山=標高2387㍍=のようだ。
 


2024 名もなき桜に捧ぐポタ Vol.4に続く