ロケハンついでに、デンカ株式会社大網発電所の取水堰にやって来る。この場所は旧国道沿いにあって、洞門の先は通行止めになっているから、ここを訪れる人は保守管理の人たちか、あるいは道を間違った人くらいだ。しかし、この秘密めいた場所ではこんなにも綺麗な紅葉を愛でることができるのだ。 

 

次の南小谷駅行きは、中部電力姫川第三発電所の、ちょうど葉が赤く染まった桜を入れて撮影しようと決めた。日差しが順光だから、次の列車まで時間があるが待つことに決めた。どこから撮るか、周囲を散策する。(写真/発電所の上を通る国道から見下ろす) 

 


隣の畑で農作業しているご婦人がこのまま居てくれば、このアングルもいいと考えたが、列車が来るまでまだ30分ほどの時間がある。人がいなくなってしまうと、魅力が半減する気がして諦める。 


待ち時間に読み進めるのは「甲子園だけが高校野球ではない2」(岩崎夏海監修)。先週に引き続き続編を読んでいる。どれも感動的なエピソードだが、たった一人だけになっても野球を続ける球児の物語。監督から要望され、選手になることを諦めてマネージャーになるものの、いつの間にかチーム全体のことを考えていた球児の話などに目頭が熱くなる。

 

 

結局、春に撮影したアングルとほぼ同じで撮影する。あの時は、北小谷駅から発つ車両をスチールで撮影しようと欲張ったので、動画カメラのフレームから急いで外れるため、走り去る私が滑稽だった。 
 

 

姫川温泉の日帰り温泉瘡の湯でラーメンを出すことをロードサインで知っていたが、まさか隣の建物に食堂を構えていたとは知らなかった。今日はロケ最後の日になるかもしれないので、昼はここで食べようと決めてきた。(写真/好物のネギラーメンを注文する。味は驚くほどマイルドで癖になりそうだ) 

 


次の糸魚川駅行きは第8下姫川橋梁を、今まで撮影したことがない上流側から撮影することにする。後ろにホテル国富翠泉閣の建屋が映るが、それもまたこの区間特有の風景だと割り切る。 
 


クランクアップ!大糸線JR西日本区間ロケ Vol.3に続く