行旅病人死亡人取扱法最も古くて新しい制度 | ぽたらか

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ぽたらかは20年の歴史を閉じます

2009年に野党政権になった時、RHQ(難民事業本部)の難民申請中の人たちの生活支援事業が仕分けで財政難になり、多くの外国人がホームレスになっていることを知り、難民申請者のための寮を1年半余り運営したことがある、多い時は20人を超え、やがてこちらも財政難になりやむなく7,8人に絞り、現在は2,3人。もちろん、仮放免なので働くことはできないから、ボランティアという形でお小遣いをあげている。

 

今年の1月に仮放免中のカメルーン女性が乳がんとなり、医療を受けられず、亡くなった後に在留カードが届いたという記事を読んだが、カメルーンの政治情勢が悪化して帰国できず、難民申請していたというのにRHQの支援は受けられなかったのだろうか?

RHQは外務省なので在留許可を出す法務省には口をはさめない。スーダンのナシルは少年兵だった時、性的虐待を受けてB型肝炎を患っていた。最後は病院で息を引き取ったが、やはり亡くなった後に在留許可が出た。みんな仕方なく短期滞在で日本に来ている。それぞれの国の政治情勢など入管には分かりはしないし、知る必要もないと考えている。

 

ぽたらかにも旧ユーゴスラビアの男性がいて(来日から20年にもなるが、難民申請は未だに不許可)PTSDが悪化して、入院しなくてはいけなくなった時、保険がきかないから100%の医療費3か月で300万円!!もちろん、RHQが出してくれた。無料低額宿泊所といえば貧困ビジネスだけど、正しくは第二種社会福祉事業宿泊所という。同じ第二種社会福祉事業で無料低額診療所があり、国籍を問わず、生活困窮者はだれでも医療を無料で受けられるから相談した方がいい。

 

日本人でも病気になった時、けがをした時、生活保護を受けるのが嫌だけれど健康保険はないという人は昔でも今でもたくさんいる。ぽたらかを頼ってきた人で借金で迷惑をかける人がいるからと頑なに生活保護は拒否する。住まいや食べ物を無料で提供することは構わないけれど、医療だけは私たちではどうすることもできない。ダメもとで古参のケースワーカーに相談したら、「直ぐに入院させましょう。入院治療費は区から医療保護で出しますから。」という返事。その人は入院して快復したら失踪したけれど。

 

「行旅病人死亡人取扱法という法律をご存知ですか?私たちはそれで動いているんです。」「コウリョ?」なんと、明治32年に作られた法律だが、支援する人もなく住所もない生活困窮者が病人となった場合は倒れた場所を管轄する自治体の首長が医療費を負担する。死亡した場合の葬儀費用もその自治体で負担するというもの。江戸時代から続く救民制度が明治に法律となって今日も続いていることが素晴らしい。

 

しかし、このことを知っている行政の社会福祉担当者は、今は少ないだろうなあ。この法律の存在を教えてくれたケースワーカー(CW)は定年を過ぎているはずだし。ノミやシラミやダニや。認知症にアル中に。「ぽたらかさんでなくては無理だと思うから。」正月だろうが夜中だろうが連れてきて。それでも、CWさん役所がひけてからアウトリーチって、いつ休んでいるの?そんな伝説のCWさんもいなくなった。