
でも、それだけじゃない、鬱も入っているだろう。健康な人間がなにもしないで部屋に閉じこもってはいられないって。だから、何かしろと細工物が好きだから折り紙を千枚、「千羽鶴ができたらネットオークションで売って小遣いをやるから」と渡してやったら、300枚くらい折ったまま部屋を失踪した。
やれやれ、もう今度こそ、衰弱して根を上げるまでほっておくぞ。と、みんなで話し合っていた矢先、今度は先日横浜の寿町から雇用したばかりの57歳のKさん、ぽたらか公用の携帯を持ったまま、失踪した。
その日はKさんの休みで「今日は友達の所に泊まります。朝、6時半に帰ります」と施設長にメールがあって、その朝6時半「今起きました。約束の時間に帰れなかったのでもう帰れません」と再び送ってよこした。だれも6時半に帰れなんて約束していないのに。超小心者。
ぽたらかが家族的で良い雰囲気で良かったとあれだけ、喜んでいたのに。私がまず心配したのは21歳のネットカフェ難民だったY君が度重なる仲間の失踪でショックを感じていないかということだった。「これも人間観察のお勉強だからね」と慰めようと思ったら、本人はケロッとしていた。全くおもしろい人間ばかりで飽きが来ないものだ。