世界一やさしい「郵政民営化」のお話 -7ページ目

世界一やさしい「郵政民営化」のお話

小泉旋風では「賛成!」。民主党旋風では「全面見直し、凍結」。

でも、本当はどっちなの? それともどっちでもいいの?

今イチわかりにくい「郵政民営化」見直し議論。 今だからこそ、ぐっと分かりやすく解説してみたいと思います。

こんばんは。

今日も郵政民営化見直しについて考えてみたいと思います。

今日のテーマは、「上場すると郵便局のサービスは悪化するのか?」です。


「民営化すると採算がとれていない郵便局は閉鎖される」
「だから、過疎地ではこれまで同様のサービスが受けられなくなり、不便になる」
 


と言われていますが、さて、本当にそうなのでしょうか?

確かに、ドイツなど随分前に郵便局を民営化した国では、
民営化後、郵便局の数が一瞬減ったりしました。

でもこれは実は、「東西ドイツの統合」とともに郵政の民営化を行ったことが背景にあります。

ベルリンの壁のこっち側とむこう側に、異常に近い場所に郵便局が二つあれば、当然一体にしましょう、という話になるわけです。

でも、「4キロ四方に必ず一つ郵便局を置くべきだ」という基本方針は、郵便局の民営化後も変えませんでした。

むしろ、民営化後一瞬減った郵便局の数は、その後また少し増えたりしているのです。

一体ドイツでは地方の「不採算な郵便局」問題をどのように解決したのでしょうか?

実はドイツでは、不採算な地域の「直営」郵便局を一部廃止する代わりに、
「普通にお店をやっている商店さんに、ついでに郵便局をやってもらう」というやり方を、
少しずつ増やしていったのです。

要するに、「コンビニフランチャイズ」ならぬ、「郵便局フランチャイズ」です。

日本の郵便局にも同じタイプの郵便局があって、
これは「簡易郵便局」と呼ばれています。

このやり方をすると、お酒屋さんやタバコ屋さんをやりながら
郵便局をやる訳ですから、新しく郵便局のためだけに人を雇ったり、家賃を払ったりする必要がなくなりますから、非常に「エコ」な郵便局になるわけですね。

「でも、そんなので本当にサービスレベルは下がらないのか!?」

という話になるわけですが、、、
でも、、、いまわたしたちの周りに、「簡易郵便局」っていうのは一杯ある訳ですから(サービスがそこだけ悪い、、なんてことを意識したことがない限り)、、
歴史的に大丈夫だと証明されている、ということのように思います。

ちなみに、ドイツの小さな郵便局って結構可愛いんですよ。


これは、タバコ屋さん兼郵便局。
世界一やさしい「郵政民営化」のお話-ドイツのタバコ屋さん兼郵便局

本や文房具など売ってたりします。
世界一やさしい「郵政民営化」のお話



結局のところ、、、

「上場/民営化」=「郵便局が減る、サービス悪くなる」というような
 単純な話では、決してなさそうだということですね。

 郵便局の数やサービスの質は、上場や民営化と関係なく決まり得る、ということは、十分理解しておく必要があるでしょう。

ただ、上場民営化するかしないかで、

そのサービスや採算を、すべて国が管理するのか、
それとも、私たち一人一人が株主となる権利をもち、わたしたちが自らチェックしていくのか、


そこは、大きく違うということになります。

次回は、「民営化を凍結したら、何か不都合はあるの?」についてお話してみたいと思います。

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こんにちは。

今日も郵政民営化見直しについて考えてみましょう。

今回は、「上場すると郵政マネーはリスクマネーに変身するのか?」
について考えてみたいと思います。

郵政マネーがリスクマネーに変身するっていうのは、どういうことかというと、、、

郵貯さんや簡保さんが

「毎日コツコツためて、しっかり貯金して」という安全健全青年タイプから
「よっしゃーいっちょ儲けたろ」という一発逆転ギャンブル型青年タイプ

変身する、ということを言っています。

前回の「郵政は上場するとアメリカに買われるのか?」という記事でも
紹介したのですが、

今は郵貯のお金も簡保のお金も、
そのほとんどが「国債」に回っています。

国債を買うということは、要するに国(にっぽん国君)に対して「お金を貸してあげる」ものですから、
となりのおじさんにお金を貸すとか、XX商社にお金を貸す、という場合よりも
はるかに「お金を返してもらえる確率が高い」訳です。

とはいえ実は、にっぽん国君は、あまりに借金(国債発行額)が膨らんでしまって、
日々の収入よりも借金返済も含めた支払いのほうが多いので、
お財布は火の車になっています。

これをなんとかするために、また新しくお金を借りたり(国債を発行する)、収入をなんとか増やそうとしたり(税金を上げる)、無駄に使っている部分を減らしたり(無駄な予算の削減)、
必死で考えている訳ですけれど。。


さて、そういう状況はあっても、っぽん国君は絶対に借りたお金は、なんとしてでも返す訳です

それは、にっぽん国君がお金を返さなかったとなれば、
にっぽん国君にすんでいる会社や人々の信頼が、世界の人々の前に大きく失われてしまうからです。

だから、私たちが郵貯やかんぽに預けている340兆円のお金のほとんどが、
結果的に国債(にっぽん国君への貸出)に使われているということは、確かに安全なように思えます。

普通の銀行だと、預けているお金のほとんどは、XX商事やxX会社という企業への貸出に使われているわけですから、随分違いますね。

さて、では郵政民営化で、郵貯や簡保が上場したら、
このお金の流れは急激に変わって、「にっぽん国君」のような絶対に返してくれる人
以外に目一杯貸すようになったりしてしまうのでしょうか?

確かに、リスクが少ない分、にっぽん国君へ貸し出すだけでは、一般的にほかに貸し出すよりも利益が薄い訳です。

上場するということは、ちゃんと配当もしなければならないし、一向に利益成長できなければ「経営者はなにやってるんだ!!」ということになりますから、もう少しリスクをとって、他の人にもお金を提供してみよう、という話が進む可能性は、当然多いにあるでしょう。

では、そのこと自体が「郵貯マネーがリスクマネーになって、ハゲタカみたいになってしまう」という話になるかというと、それは現実的にはあり得ないと思います。

なぜでしょう?

それは、郵貯マネーが、巨大きすぎるからです。

340兆円というのは、以外にというか、ほんとに巨大なのです。

たとえば、現在日本で発行されている株式発行残高は232兆円です。

企業が銀行などから借りているお金をそれに加えて、「企業がなんらかの形で借りている(投資してもらっているお金)」を全部足し上げたとしても、407兆円。

日本にあるありとあらゆる会社を全部面倒みれるくらいのお金を、郵政マネーは持っているわけですね。

その規模のお金を、急激に全部「リスクの高い投資に使おう」と思っても、
そもそもそんな案件をその規模で探すこと自体、至難の技です。

経営者が、よっぽど後先を考えないリスク好きな人で、
「絶対にそうしてやるんだ!」と強行にお金の流れを変え、

上場した株を買った株主が、全員よっぽど「リスク好き」な人で、「リスク万歳、よくやった」とその経営を後押しし続けない限り、郵貯マネーが「ハゲタカ的」なリスクマネーになってしまうなんていう規模のお金の流れの変化は、
絶対におきないといえるでしょう。



上場するということは、そういう自主的なチェック機能を
私たち一人一人が持てる、ということですね。

次回は「上場すると郵政のサービスは劣化し、郵便局は減るのか?」
を考えてみたいと思います。


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さて、今日も郵政民営化について考えてみたいと思います。

上場するはずだった郵貯/簡保の株式売却を凍結、という方針の背景に、
こんな理由がささやかれています。

「郵政民営化はアメリカの陰謀。上場したとたんに外資に買われ、
 340兆の郵政マネーが米国に流れる」


もし本当にそうなったら、確かに大変なことになります。

例えば、わたしが、メインバンクの三井住友銀行に預けたお金は、おそらく、
三井住友銀行の取引の、××商事等への「貸出」に使われています。

でも、わたしが郵貯に預けたお金は違います。そのほとんどが、日本という国に対する貸出=国債
での運用に使われているからです。

もし郵貯のお金が、アメリカという国への貸出として流出してしまうなんてことがおきてしまったら、、、

これだけ借金を抱えている日本は、他にお金を貸してくれる人達を大急ぎで探さななければならないことになります

しかも、340兆円分。。

この金額は、これまで発行されている国の借金(国債発行残高)の2割ほどの金額になりますから、
もう大変なことです。日本全体を揺るがす、由々しき事態になります。

でも果たして、本当にそんなことは起きるのでしょうか?



このコワーイシナリオが現実のものになるためには、

まず、誰か「アメリカに資金を流すんだ!!」と強く決意した人間が、
郵貯や簡保の経営のコントロールを握る必要があります。

確かに、過去に外資が日本の金融機関を買って、経営を握ったケースはあります。
おそらく記憶に新しいのは、日本長期信用銀行でしょう(今の新生銀行)。

でもよく考えてみると、郵貯や簡保のケースは、破綻した金融機関ではありませんから、
長銀のときのように、10億円ぽっきりで買えるというようなバーゲンセールはありません。

さらに、郵貯や簡保の規模は、長銀の比ではありません。
ゆうちょ銀行だけでも、資金量は180兆。
これは日本最大の民間銀行である、三菱東京UFJ銀行の1.8個分です。

したがって、この経営をコントロールするだけの株を一人で買い占めようと思うと、おそらく
4-5兆円以上の規模の資金が必要になるでしょう。

折しも世界は100年に一度の金融危機。 

最も資金力があるはずだったアメリカの金融機関たちは、
この不況を自分達が生き残るためだけでも
上位10社で合計7兆円の資金不足だと言われています。

いくら340兆円が欲しくても、先立つ資金がないというのが
足下の状況のような気がします。

ですから、郵貯や簡保が上場したとしても、「とたんに郵貯マネーがアメリカに買われる」可能性は
当面とても小さいと言えるのではないでしょうか。


とはいえ、、「郵貯マネーがアメリカに流れるのを阻止すべし!」
という議論より、

「国の借金の2割を、結果的に郵貯マネーに頼っている
国の財政自体をなんとかしなければならないのではないか」


という議論のほうが、よっぽど健全ですよね。

次回は、「郵貯マネーは上場すると投機マネーになってしまうのか?」
について、考えてみたいと思います。


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