大エルミタージュ展② | 児童文学の世界に籠りたい人の現実

児童文学の世界に籠りたい人の現実

つれづれなるままにその時関心ある事を好きなだけ書きつづる個人の日記です。

続きです。

ヤコプ・ファン・オースト(1世) 「ゴリアテの首を持つダヴィデ」


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少年ダヴィデ(のちのダヴィデ王)がペリシテ軍の巨人ゴリアテの首を持っている絵です。

ダヴィデがかなりカッコいいですね。王の風格がすでにあります。



カレル・ファン・デルマン 「愛の園」


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どうも女性の体より、男性の体の方が上手くみえます。

特に右下の後ろを向いている男性、女性よりずっと色気があるように見えて仕方なかったです。

あちこちで恋の駆け引きをしているように見える絵でした。



●ニコラス・ファン・フェーレンダール、カスパー・ヤコプ・ファン・オプスタル(1世)

「ヴァニタス(はかなさの寓意)」


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シャボン玉と、枯れていく花。


一見天使、クピドが遊んでいて愛らしく、どこがはかないのかな、と思いましたが、遊んでいる物がシャボン玉で、よく花を見ると枯れていて…それではかなさか…と納得しました。かなり印象に残る一枚です。


ちなみにヴァニタスとは「虚栄、生のはかなさ、現世の虚しさ」などと訳され、現世の財産や知識は全て虚しいものであり、時は全てを奪い、死には現世のどんなものも逆らえない、という事を意味しています。







砂時計、懐中時計、蝋燭などは時間の虚しさを、覆された杯、水差し、椀などは虚ろさを。冠、笏杖などは権力の虚しさを。宝石、財布、硬貨は富の虚しさを。地球儀は現世の虚しさを。煙やシャボン玉は儚いものの虚しさを。書物は知識の虚しさを表現します。さらには美しいものの儚さを表し、などは武力が死に対する防御を果たさない事を示します。


wikipedia: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%8B%E3%82%BF%E3%82%B9





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アブラハム・ブルーマールト 「トビアスと天使のいる風景」

とてもファンタジックで、児童書の挿絵にありそうです。

一緒に行った友人はこの絵が一番気に入ったようでした。

なんで惹かれるのだろう。

多分、色合いが不自然だからでしょうか。

空は曇りですが、建物と人(天使含む)は明るい。

そのアンバランスさに惹かれるのかなと思いますね。

マグリットの絵を思い出します。



マティアス・ストーマー 「ヤコブに長子の権利を売るエサウ」


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長子の権利とは親から受け継がれる神様からの祝福のこと。

ある日狩りから帰ってきたエサウ(長男)は空腹から、豆の煮物を煮ている双子の弟ヤコブの言葉「今すぐ長子の権利を私に売りなさい」にのってパンと一杯のレンズ豆の煮物と引き換えに長子の権利を売ってしまう。


一緒に行った友人はプロテスタントで詳しいため、ストーリーを教えてもらいました。

宗教画は宗教知らないとつまらないですよね;




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ニコラス・クニュプファー 「ソロモン王の前に立つシバの女王」

シバの女王はシバ王国の支配者で、ソロモンの知恵を噂で伝え聞き、自身の抱える悩みを解決するために遠方の国家からエルサレムのソロモン王の元を訪れたとされる。その来訪には大勢の随員を伴い、大量の金や宝石、乳香などの香料、白檀などを寄贈したとされる。


気になるのはこのシバの女王。ソロモン王とシバの女王が対面したと言う話は、聖書以外には決して出てこないらしい。

シバの女王は実在するのか、実在するならどのあたりにあったのか。

なんだか卑弥呼と扱い似ていますね。




レンブラント・ファン・レイン「老婦人の肖像」


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私の大好きなレンブラントさん!

伏し目がちな目。悲しい黒。

ため息が聞こえてきそうです。さすがレンブラントさん。




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ヤン・ステーン 「結婚の契約」

結婚前の恋人を妊娠させた若者が、恋人の両親に 許しを請う場面を描いたもの。

でき婚も意外と昔からあったんですね~。


かごに入っている射とめられた鳥に忍び寄る猫と割れた卵は花嫁の失われた純潔を象徴を、客の手にしている鳥の入ったかごは甘美な恋の虜を、前景の床に投げ出された天秤棒は結婚生活の負担を表しているらしいです。


手前の老婆は娘の親でしょうか。かなり嫌がっていますが奥のおじいさんはどうやら結婚の契約書を手にしているようです。



フランソワ・ブーシェ 「クピド(詩の寓意)」
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フランソワ・ブーシェ「クピド(絵画の寓意)」


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クピド、可愛いけどなぜか鳥顔だなぁと思ってしまいました。

まさにロココな絵ですね。



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ユベール・ロベール 「古代ローマの公衆浴場跡」

ついこの間ユベール・ロベール展に行ったような気がしますが…ロベール展に行ったのは3月でした。

彼はアーチと水と女を書くのが大好きな画家。

この絵も彼の好きな物が詰まってるなと思います。

また4月に映画、テルマエ見てきたのでついついじっくり見てしまいました。



また長くなってしまったのでこの辺で。

次回でラストです。