★1959年カワイモデル155系修学旅行用電車 ~ カツミ自由形電車 ~ 100周年トミカ | ポルシェ356Aカレラ

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★マスク装着率
2024年7月13日(土)朝日新聞/土曜版にコロナ5類移行から1年以上を経たマスク装着に関するアンケートの結果が掲載されていました。


「マスクをしていますか?」の質問に「はい」(=マスクをしている)が76%、「いいえ」(=マスクをしていない)が24%だったとのこと。しかし、現在の都内の路上や電車内での装着率はアンケート結果とは大きく印象が異なり体感的にはアンケートとは逆にマスクをしていない人が70%位に増えているようにも感じます。確かにこれだけの暑さであってもコロナ禍では誰もがマスクをしていたのは、今思うと信じられない感じがします。とは言え、コロナ禍前からマスク好きだった私の場合は現在も自転車や自動車に1人で乗っていてもマスクはしています。
マスクする派の人がマスクしない派についてどう思うかという設問の結果は、「個人の自由だから構わない」との回答が圧倒的に多く、「マスクをして欲しい」「マスクをしないのは無神経」といったマスクをしない人へのマイナス回答は僅か13%、一方、マスクしない派がマスクする派についてどう思うかという設問の結果も同様に「個人の自由だから構わない」との回答が圧倒的に多く、「持病がありそう」「神経質な感じ」といったマスクする人へのマイナス回答は僅か17%に留まったとのことです。しかし、「この暑さなのにどうしていまだにマスクしてるの?」と言いたげな「マスクしない派」の視線を街中で感じることは多いことから、このマスクしない派のマスクする派へのマイナス回答が少ないことは、ここはあえて怒らず波風立てないでおこう的な本音ではない回答をしている人が実は多いような印象を受けます。
まあ、そのうち、マスクする派とマスクしない派とが全面戦争になったりするのでしょうか~(笑)☆☆


★閑話休題
という訳で、今日はまた鉄道記事?と言われそうですが、先週、先々週に引き続き、鉄道関連のコレクションから、カワイモデルの修学旅行用電車等をご紹介しますne☆☆☆



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★修学旅行用電車155系とリアルタイムの鉄道模型
国鉄の修学旅行用電車は1959(昭和34)年3月に82系電車としてデビューしています(運用は4月20日から)。同年6月の国鉄車両称号規程の改正により155系に改称され、東京から関西に向かう列車が「ひので」、関西から東京に向かう列車が「きぼう」と呼称されたことから俗に「ひので形電車」と呼ばれています。
155系電車の外観上の特徴は前面下部のスカートが付かないこと、中央東線での修学旅行以外での運用を考慮し低屋根としたこと、低屋根のため扇風機取付スペース確保のためルーフのベンチレーター間に突起が設けられていること等が挙げられ、橙と黄色の鮮やかなカラーリングと併せ模型化の題材としては打ってつけの存在だったと言えます。鉄道模型の購入層が修学旅行用電車に実際に乗車するジュニア層が多かったことも考慮すれば、鉄道模型として各社競作となってもおかしくはなかったにも関わらず、リアルタイムで市販された製品はカワイモデルの16.5㎜ 1/80スケール16番とカツミの32㎜1/45スケール0番と16番の各自由形車両のみという寂しいものでした(厳密には16番サイズではオリエンタルのプラモデルも存在します)。


【1959年 国鉄修学旅行電車クハ155 主要諸元】
全長19900㎜・全幅2900㎜・全高3514㎜・自重30トン・出力(1時間定格)775KW・歯車比1:4.21・最大運転速度95km/h・最大運転許容速度130km/h


★ひかりのくに年令別絵本2-4才「でんしゃ」表紙  (B5判・16頁)
1960年代初頭頃、ひかりのくに昭和出版刊。絵:梅本 恂 画伯。101系中央線と155系「ひので」が交差する場面が描かれています。
※手元にある155系が表紙に描かれた絵本の大半は、2022年4月3日の修学旅行用電車のブリキ玩具記事でご紹介済のため、今回は未紹介の絵本のみUPします。 



★ひかりのくに年令別絵本2-4才「あたらしいのりもの」中頁  (B5判・16頁)
1960年代初頭頃、ひかりのくに昭和出版刊。絵:木村 定男 画伯。富士山をバックに155系「ひので」が疾走する場面が描かれています。



★トッパンのこども絵本「でんしゃ」中頁  (B5判・20頁)
1960年代前半、フレーベル館発行。絵:木村 定男 画伯。「はやぶさ」のヘッドマークを付けたEF58や茶塗装のDD13と共に155系「きぼう」が佇む魅力的な車庫風景が描かれています。



★カワイモデルの修学旅行用電車
実車がデビューした1959(昭和34)年中に早くも製品化され、製品の元となった153系が高窓化されたため、カタログ落ちが早く1回生産のみで再生産されなかった旨の記載を見掛けますが、カワイの製品カタログには版が替わる度に小売価格を少しずつ上げながら掲載され続け、科学教材社発行の「工作ガイドブック」にも1970年代初頭に至るまで掲載されていることから、他のカワイ製の電車と比べ現存数は少ない印象ながら、少なくとも1959年の初回生産のみで終わったということはなさそうです。153系の前面及び車体断面のまま低屋根化せずに作られているのがウィークポイントですが、前面下部スカートの省略や狭い乗降用ドア、屋根の扇風機取付突起といった155系のみのディテールが再現されています。

カワイモデル・カタログNo.9(1965年4月発行)より。修学旅行用電車(カワイのカタログでは「修学旅行形電車」と記載)は、2等制御車クハ155、2等中間電動車パンタ付モハ154、2等附随車サハ155の3種で実車ではモハ154とペアを組んだモハ155(パンタなし)は製品化されなかったようです。


同上のカタログ掲載の価格表。組立済ボディ、台車、モーター、未塗装キット、ボディ塗装済キットの細かな価格が記載されていますが、完成品の価格の記載はありません。表中央の修学旅行形の塗装済キットの価格は、クハ155が1660円、モハ154が1885円(モーターL-3付)、サハ155が1220円と記載されています。


1968年 工作ガイドブック(1968年10月10日発行)より。完成品の価格は、クハ155が2400円、モハ154が2730円、サハ155が1820円と記載されています。


1971年 工作ガイドブック(1971年1月10日発行)より。完成品の価格は、クハ155が2800円、モハ154が3300円、サハ155が2100円と上掲の1968年版よりも値上げされています。




★カワイモデル1/80修学旅行用電車155系4連
クハ155、モハ154、モハ155、クハ155の4連。パンタなしの中間電動車モハ155(2モーター)はカワイのカタログのラインナップには記載が見られないものの床下が賑やかなため明らかにサハでなく、実車通りにモハ154と155のユニットとなっています。一定電圧以上では常点灯する室内灯が全車に付くなどフルレストアされており、細部まで色差しもある非常に綺麗な塗装も残念ながらオリジナルではなさそうです。完成品用ではなく車体専用の細箱が付きますが、クハ155等のスタンプがないものの箱の状態が良いことからモノを丁寧に扱う人の手元で長く受け継がれてきた個体のように見えます。


ヘッドライト点灯


テールライト点灯


屋根上のベンチレーター間の扇風機取付突起も再現されています。




クハ155










モハ154(パンタ付中間電動車)




モハ155(パンタなし中間電動車)






床下




★カツミ模型店の修学旅行用自由形電車
鉄道模型趣味(TMS)の1967年4月号(No.226)に1回だけ、「初・中級者向 修学旅行用電車ひので号2輌編成完成品 モーター付先頭車2500円、モーターなし先頭車1500円」と文字のみの広告がされた幻の製品と言われますが、カツミのカタログにも掲載されており、上掲のカワイモデルの155系よりも現存している数は多い印象があります。しかし、児童向け自由形電車の特性上、良い状態の個体は多くはないようです。

カツミ模型店 バインダー式製品カタログより


解説


1967年 カツミ赤ラベルの3両。左からモーター/パンタ付、モーター無/パンタ無、モーター/パンタ付。中間車は元々なく、モーター付とモーター無の2両編成で走らせる想定の製品です。1両だけ買うなら、まずはモーター付を選ぶことが多いためか中央のモーター無/パンタ無の現存個体は少ないように思います。






屋根上の扇風機取付突起の再現なし


床下の再現なし




★国鉄 修学旅行用電車 大集合!!
左から、1965年1/45カツミOゲージ自由形、1959年カワイモデル16番、1967年カツミ16番自由形、1995年カツミ16番、1972年?サクラHOショーティー、2010年代Nゲージ国産鉄道コレクション。










16番の3種。左から、1959年カワイ、1967年カツミ自由形、1995年8月カツミ。1995年のカツミ製品はつい最近と感じますが、もう30年落ちが秒読みとは時間が流れるのは早いものです。






【当鉄道の車庫風景】
上が16番、下が三線式Oゲージ。何れもスケール物よりも郷愁をそそる自由形が多く在籍しています。



●舟木一夫「修学旅行」
1963(昭和38)年8月リリース/日本コロンビア レコード規格番号SAS-97)作詞:丘灯至夫、作曲:遠藤実、編曲:福田正。何とも日本的な昭和30年代のムードを感じさせるノスタルジックな1曲。黄金の1963年式国産高級車御三家(クラウン40系、S4グロリア、H31横目のセドリック)が1962年秋にデビューし、まだ販売1年目の頃のヒット曲。







★オマケ(その1): タカラトミー100周年「チャンピオンレーサートミカ」2種
2024年7月13日(土)発売新製品。税込1台1320円。全長約8㎝。1953年の米澤玩具/富山の46㎝サイズのブリキと同じ赤/クリームとオリジナルにはないカラーリングの青/クリームの2種。小ぶりのTin Toyのような印象の魅力的なモデルと思います。オリジナルもノンスケールですが、仮に実車が全長3800㎜程度とすると、46㎝のオリジナルは1/8程度、今回の縮小復刻版は1/48程度となる計算です。箱の紙質が薄く、箱内側の空洞が大きいために箱が潰れ易いのがウィークポイントで量販店の店頭に山積みされている時点で既に皺が出来て少し潰れているなど箱が傷んでいるものが見られました。










2004年Schiffer Publishing発行コレクター向け資料本 The Big Book of TIN TOY CARS「Commercial and Racing Vehicles」より転載。この資料本によるとオリジナルにはプリント違いが2種あり、上が稀少バージョンで箱付ミント4000ドル(現在のレートで78万円位)、下は同2600ドル(同41万円位)と記載されています。




★オマケ(その2): タカラトミー100周年記念トミカセット(4台セット)
税込定価5500円。金メタの日産GT-R、ホンダNSX-R、トヨタ スープラMA70、ランボルギーニ カウンタックLP400の4台と各車専用の100周年ロゴ入りプラ製台座のセット。100周年を日本だけでなく世界を視野に入れたイベント商品とするのなら、日本車はGT-RかNSX-Rの何れか1台またはトヨタ2000GTだけとし、イタ車としてカウンタックは残し、ドイツ車のポルシェ911、英国車のミニの計4台といったラインナップの方が良かったのではと思います。日本車3台+カウンタックというラインナップは生産可能な金型がある車種から選択したということかもしれませんが、100周年セットとしては組合せが少々残念に感じます。










★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Hey Jude」(1968)
ソラで歌えるビートルズの1曲。言わずと知れた、ジョンの長男ジュリアンに向けてポールが書いた名曲。