★1965年 野村トーイ 鉄人28号 すーぱーくん ~ 玩具・模型カタログ棚から 014 | ポルシェ356Aカレラ

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先週は久々のバンドのライブで、今日はまた午後からピアノのライブに出演してショパンとリストを弾いてきました。何だか仕事以外で凄くバタバタしています。自分ではイマイチだなと思った演奏でも、聴いてくださった人達に良かったです!なんて言われると、私は基本単純なので凄く嬉しくなります。まあ、多少のミスがあっても音楽を聴かせたい気持ちがあれば私のようなアマチュアでも何とかいけるのかなという感じです。

今日は少しずつ書き進めておいた「玩具・模型カタログ棚から」の14回目記事です。私と同年代位の方であれば、懐かしい内容かもしれません。



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★今回は、戦前から大手玩具メーカーとして存在し1992年(平成4年)に米ハチブロ(HASBRO)に吸収され2002年(平成14年)には玩具業界から撤退した巨星「野村トーイ」の1965年(昭和40年)前後と思われるカタログをご紹介します。
野村トーイに関する資料や情報が殆ど見当たらず、創業年や会社の沿革といったことが不明なのですが、1960年代、私が子供の頃にはバンダイ、アサヒ玩具、米沢玩具、増田屋あたりと並び玩具業界では巨星的な存在であり、忘れ得ぬ玩具を多く輩出したメーカーです。



月刊誌「少年」1960年8月15日発行 夏休み増刊号 表紙
今回記事の鉄人28号繋がりで最初にこの1枚。「少年」は終戦直後の1946年(昭和21年)から1968年(昭和43年)まで発行されていた光文社発行の月刊誌。鉄腕アトムや鉄人28号等の連載もあり、1960年代半ばまではメジャーな少年漫画雑誌だったが、少年マガジン、少年サンデー、少年キングといった週刊マンガ雑誌の台頭で廃刊に追い込まれた。この増刊号の表紙には当時国内市場に出始めたばかりのプラモデルが写されている。右側の鉄人28号は今井科学(イマイ)のリモコン仕様のプラモデル完成品。赤いリモコンボックスを手に持った表紙の少年は当時10歳としても現在は60代半ばとなっているはず。今井科学の鉄人は今回の記事の野村トーイ製鉄人が発売されるよりも古い、TVアニメ放送以前のもの。この表紙の号の出た1960年(昭和35年)には実写版の鉄人28号が日本テレビ系列で放送されていた。表紙の中央には逆さにひっくり返ったモデルペットNo.1のトヨペットクラウンRS21(薄紫色)も写っている。
少年表紙



●1965年 野村トーイの企業情報
社団法人日本玩具国際見本市協会が1965年10月19日~22日に東京都立産業会館で開催した第4回日本玩具国際見本市の出展企業一覧パンフレットより。主催の日本玩具国際見本市協会は、当時、野村トーイ会長の野村貞吉氏が会長を務めていた。菱型の中にT.Nの野村トーイの商標は戦前から連綿と使われていたもの。住所は東京都台東区蔵前2-17-5、取引銀行は三井信託銀行、神戸銀行、東京銀行の3行、取引販路は国内のみ記載され何故か海外輸出先の記載がされていない。取締役社長は野村芳朗氏。
企業情報




●1965年?野村トーイ 総合カタログ (A4判・20頁)
発行時期を示す印字が全くないカタログだが、1962年(昭和37年)から1960年代後半にかけて「たのしい幼稚園」に連載された「すーぱーくん」の玩具や1963年(昭和38年)に放送開始されたアニメ版鉄人28号の夥しい玩具に加えて1964年式トヨペットクラウン(最初のMC後のRS41)のブリキモデルが掲載されていることから、1965年前後の発行と推察されます。地味な表紙に加え、中頁も全て白黒印刷。例によって個人的な視点から抜粋して掲載します。
表紙

【中頁から】
飛行機 各種
(1)飛行機各種

【飛行機頁のアップ】
品番A3 CV-880日本航空(全国740円・都内700円)、品番A7 DC7-C日本航空(全国1370円・都内1300円)・・・・CV-880の2倍近い価格からして巨大な製品。この時代のプロペラ機は走行させると車輪と連動してプロペラが回るギミックが必ず付いています。
追加1(A3+A7)

品番A4 ボーイング707TWA(全国740円・都内700円)、品番A5 電動BOACジェット(全国740円・都内700円)、品番A9 電動四発 貨物輸送機(全国1370円・都内1300円)・・・後部が開くギミックが魅力的です。
追加2(A4.5.9)

品番A12 B58ハスラー(全国1470円・都内1400円)・・・巨大かつ精密な高額製品、品番A17 電動ライト付四発機(全国840円、都内800円)
追加3(A12.17)

品番A8 電動オールマイティジェット(全国840円、都内800円)、品番A16 電動ボーイング727(全国740円・都内700円)
追加4(A8.A16)


1961年ビュイック各種(全長41cm)、出来の良い1962年ビュイック(全長30cm)、1964年トヨペットクラウン(全長46cm)ほか
(2)61・62ビュイック他


【自動車頁のアップ】
品番AM1 1961年ビュイック・ポリスカー(全国600円・都内550円)、品番AM6 1963年シボレー全長44cm(全国700円・都内770円)、品番AM5 1961年ビュイック・ファイアーチーフ(全国600円・都内550円)
追加5(ビュイックポリス63シボレー、FC)

品番AM3 1962年ビュイック(全国300円・都内270円)、品番AM2 1961年ビュイック・ノーマル(全国600円・都内550円)、品番AM4 1961年ビュイック・アンビュランス(全国600円・都内550円)
追加6(62ビュイック61ビュイック・アンビュランス

品番T7「ベビートラック」(くろがねベビー) (全国140円・都内130円)
(3)くろがねベビー


トラック各種
(4)トラック各種

品番T1 日野ZG13重ダンプトラック(全国330円・都内300円)・・・・・自動車カタログ棚シリーズ第189回記事オマケ参照
追加7(日野重ダンプ)

品番T14「小クレーントラック」 (全国360円、都内330円)。上掲の日野ZG13ダンプのキャブを流用した製品。
(5)小トラッククレーンZG

ゴーカート、ジープほか
(6)ゴーカート、ジープ他

電車 各種・・・・野村の電車はサイドに「こくでん」「しょうなん」など平仮名でプリントされているのが味わい深い。
(7)電車各種

【電車頁のアップ】
品番TR4 大こだま号(全国420円・都内380円)、品番TR10 国電(全国250円・都内230円)、品番TR8 地下鉄丸ノ内線(全国250円・都内230円)
追加8(こだま国電丸ノ内線)

品番TR9 湘南電車(全国250円・都内230円)
追加9(湘南電車)

超特急ひかり号 大中小3種類: 品番TR1 夢の超特急 小サイズ(全国420円・都内380円)、品番TR2 夢の超特急 中サイズ(全国600円・都内550円)、品番TR3 特大サイズ夢の超特急(全国1100円、都内1000円) 
追加10(新幹線大中小3種)

夢の超特急レールセット(品番RS1/RS2/RS3・鉄人28号プリントバージョン有)
追加11(新幹線レールセット)


品番RC1 メルセデスベンツ300SL リモコン仕様 (全国690円、都内650円) 全長28cm
(8)ベンツ300SL

1964年トヨペットクラウン(リモコン仕様)、鉄腕アトムひかり号ほか
(9)64クラウンリモコン、アトムひかり

鉄腕アトムひかり号(全国1100円・都内1000円)・・・・上掲の品番TR3 特大夢の超特急のアトムバージョン
追加12(アトムひかり号)


すーぱーくん 歩行版2種
(10)すーぱーくん1

怒涛のすーぱーくん関連商品群
(11)すーぱーくん2


鉄人28号 各種・・・歩行タイプだけでもT1(全国900円)、T2(全国440円)、T3(全国250円)と3種類も発売されていた。このあたりは、箱付でなくても軽く6ケタ以上のプライスが付くようだ。
(12)鉄人28号3種他

1961年ビュイック「鉄人28号」ほか、怒涛の鉄人関連商品。鉄人をプリントすれば何でも飛ぶように売れる時代だったことを物語っています。
(13)61ビュイック鉄人28号他

品番Y13 1961年ビュイック鉄人28号バージョン(全国640円・都内580円)、品番Y14 夢の超特急 鉄人28号バージョン(全国640円・都内580円)
追加13(鉄人ビック超特急)

品番Y12 鉄人28号ミステリーカー(全国690円・都内650円)・・・・・この製品は以前、箱付き未使用デッドストック品が当時定価の1000倍を軽く超える価格でヤフオクで落札されて驚いたことがあります。
追加13(鉄人ミステリーカー)


ロンパールーム 関連商品群・・・・・1963年10月7日から1979年9月28日まで日本テレビ系列で放送されていたロンパールーム初期の関連商品。幼稚園の頃に見ていたので個人的にはとても懐かしい製品群。
(14)ロンパールーム1

ロンパールーム「お天気坊や」
(15)ロンパールームお天気坊や

ロンパールーム「ポリ製安全カー」ほか
(16)ロンパールーム安全カー他

裏表紙
(17)裏表紙





★オマケ(その1): 野村トーイ A3番 電動Convair CV-880 日本航空 旅客機
全長40cm、翼長36cm。今回のカタログに掲載されている製品。当時定価: 都内700円、全国740円。電池を入れてスイッチをONにするとジェット部分を光らせながら走行します。画像では外側のジェット部分を光らせています。実機は1960年から一般運用された中型ジェット旅客機で全長39.42m、翼長36.58mなので、この野村トーイ製はちょうど1/100スケール程度。この飛行機はエルヴィス・プレスリーの自家用機としても有名。
880(1)
880(2)
880(3)



★オマケ(その2): 朝日ソノラマ「鉄人28号」 (鉄人 超特急を守れ!の巻)
1965年3月10日 朝日新聞社発行。当時定価280円。O系試作型新幹線の絵は、前部が人の顔に見える。朝日ソノラマからは、もう1種類、鉄人28号のソノシートが出ていた。
ソノシート



★オマケ(その3): 1963年TVアニメ「鉄人28号」
フジテレビ系列にて、1963年(昭和38年)10月20日~1966年(昭和41年)5月25日に放送された、何度もリメイクされている鉄人28号の最初の白黒アニメ。私がまだ幼児だった頃に夢中で見ていたものなので懐かしくて涙が出ます。主題歌はもちろん今でもソラで唄えます♪